いにしえからの教え! カーマ・スートラから学ぶ性の奥義 後編

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蓮香
『ココロやカラダに潜む悩みや不安の種は、増やさず育てず!』をモットーに、女性誌をはじめ男性誌でも活躍中。

今回のテーマは「カーマ・スートラから学ぶ性愛の奥義part2」。前回に続き、性愛の奥義に触れた古代インドの性典「カーマ・スートラ」より、赤裸々に性行為についてつづってある第二部「性的結合について」の部分をご紹介していきたいと思います。

★前編の記事はこちら↓

 

カーマ・スートラ:爪による引っ掻き、爪痕の種類について

今回ご紹介するのは、相手への引っ掻き方や、噛み方、叩き方、そしてセックスにおける男性の役割、その男性の役割を演じる女性について。まず、最初にご紹介するのは、相手への爪での引っ掻き方や、相手の体への噛み方についてです。

愛情が高ぶると、相手の体に爪をたてたり引っ掻いたりすることがあります。ただ、爪をたてるのはあまり一般的ではなく、極度に情熱的、その行為によって快感を得る人たちが行います。また本来、既婚女性には爪痕をつけてはならないのですが、思い出と愛情を刺激するため秘密の場所に特別な印をつけることは許されます。

この爪による圧迫は、圧迫した後に生じる爪痕に応じて八種類に分けられます。

・音響型

爪痕は残りませんが、かすかな音を発します。

・半月型

首や乳房の上にのこす、湾曲した爪痕です。

・円型

半月型を向かい合わせにしるせば円型になります。爪痕を残す場所は、主にへその上、臀部(でんぶ)の周辺、太ももの付け根などです。

・直線型

体のどこにつけても良い、短い線型の痕です。

・虎爪型

同じ線を曲げて、乳頭につけた痕です。

・孔雀の爪型

五本の指で曲線系の痕を胸につけたもの。人に見せて自慢するために行います。

・兎の足跡型

兎の足跡のように五つの印を乳首の周りにつけた痕です。

・青い蓮の葉型

胸や腰に、青い蓮の葉のような形にしるす痕です。


爪で圧迫するべき場所は、主にわきの下、のど、胸、唇、下腹部、太ももなど。ただし、情熱が高まった場合は、どこに爪跡を残しても構いません。

 

カーマ・スートラ:愛咬(あいこう)について

カーマ・スートラから学ぶ性の奥義
「愛咬」とは、相手の肌に歯のあとを残す性愛技巧です。愛咬は、上唇、口腔、目をのぞく、全ての場所に行っても良いとされています。主な愛咬の種類は次の八つです。

・秘咬

咬まれた部分がくっきりと赤く残るように咬みます。

・張咬

真ん中が腫れ上がるように咬みます。

・点咬

肌の一部を上下二本の歯で咬みます。

・点線咬

肌の一部を全部の歯で咬みます。

・珊瑚宝石咬

肌を歯と唇で咬みます。唇の痕が珊瑚、歯の痕が宝石となります。

・宝石鎖咬

全ての歯で咬みます。

・乱雲咬

歯と歯の間の隙間があるため、デコボコの歯形がついてしまう咬み方。主に乳房に行います。

・猪咬

密着した幅の広い歯形が赤く残るように咬みます。主に乳房と肩に行います。


また、愛咬を行う際の注意点については、次のように記されています。

男性が女性を強く噛んだら、女性は腹を立てて、二倍の強さでお返しをしなければなりません。女性が腹を立てた場合、ただちに愛のいさかいをはじめた方が良いでしょう。
昼間人目の多い場所で、男女はお互いの噛み痕を見せつけるべきです。このように男女がお互いの気に入るようにふるまえば、彼らの愛情は100年たっても衰えることがないでしょう。

引っ掻き方や噛み方についても、詳細に語られていますね。
以前SMクラブでマゾヒストの方に取材をさせていただいたことがあるのですが、鞭(むち)で叩かれたり、咬まれたり、引っ掻かれてできる痕に、相手の愛情を感じるんだそうです。快感や愛情の感じ方は人それぞれ。相手の体に何かしらの痕をつけたり、つけられたりする行為も、性愛の表現のひとつなのでしょうね。

実は古代インドの女性は、乳房を覆い隠さなかったという説があります。つまり、女性の乳房に残された爪痕や愛咬の痕は、周りの人からも確認できていたということなんですね。

そして、カーマ・スートラでは、乳房に爪痕を残した女性を見れば、見知らぬ男性の心にも、その女性に対する愛情と尊敬の念が沸いてくると書かれています。爪の痕を体に残している女性に対して、心惹かれるだけではなく、尊敬の念を抱くなんて、とても興味深い表現ですよね。

それでは続いて相手の叩き方について書かれている章をご紹介していきましょう。

 

カーマ・スートラ:愛打の種類とその適切な音について

カーマ・スートラから学ぶ性の奥義
性交の時、情熱に駆られて相手の肉体を愛打する場合、肉体の中でも特殊な場所を叩きます。

叩く場所

叩く場所は六か所で、主に肩、頭、乳房の谷間、背中、下腹部、わき腹です。

愛打の打ち方

打ち方は四種類あります。

・手の甲打ち
・指打ち
・拳打ち
・平用(平手)打ち

乳房の谷間は手の甲で叩きます。拳打ちは、ひざに座っている女性の背中に行われるべきで、女性はそれに対する仕返しとして、怒ったように罵りながら、喉を鳴らしたり、泣き声をあげたりしなければなりません。

打つ時、はじめはゆっくりと、興奮するにしたがって速度を増しながら、セックスが終わるまで叩き続けます。

愛打によって生じる叫声

愛打によって生じる叫声は八種類あります。

・ヒンという音
・轟く音
・喉を鳴らす音
・泣き声
・プーという音
・パッという音
・スーという音
・プラっという音

このほか「おかあさん」「やめて」「もうたくさん」「許して」「痛い」「素晴らしい」などの意味をあらわす言葉もあります。また、鳩、オウム、スズメ、アヒルなどの動物の鳴き声も時折まねされます。

性愛の技術に熟達した男性なら、セックス中、女性が漏らすため息や叫び声が、人によってしばしば違うことを十分に知っているでしょう。優しく話しかけられたがる女性、ひどく淫らな言葉を聞きたがる女性、口汚く罵られることを望む女性、目を閉じて無言で快感を味わう女性、騒々しく叫ぶ女性、気を失いそうになる女性と、まさに千差万別です。

そのため愛打は、どうすれば相手にもっと深い喜びを与えられるか、相手の一番好むことは何かを見抜くのが、秀逸な性愛技と言えます。

愛打については、次のようなインドのことわざが残されています。

「愛打については、何種類あると断定することもできなければ、これといった定則もない。いったん交悦がはじまれば、後は情熱だけで、当事者ふたりのいっさいの愛技が生まれる」
(古代インドのことわざ)

愛打のような情熱的な行為や動作は、性交中のはずみで起こるものです。愛する男女が情熱で目がくらむと極端に走りがちになるので、性愛の道に通じ、自分の体力と女性の優しさ、激しさ、体力を知っている人間は、その点をよくわきまえて行動しなければなりません。
様々な享楽(思いのままに快―楽を味わうこと)方法は、適当な時に適切な土地や場所でのみ利用されるべきと記されています。


相手を叩く行為は、プレイとして楽しむこともあれば、ケンカのようなセックス、情熱のあまりつい相手を叩いてしまうという場合もあるようですね。これは現代でも同じような行為をする人もいるのではないでしょうか。暴力はいけませんが、叩いたり叩かれたりすることで、性的興奮を高めるカップルもいるのでしょう。

さて、相手に爪で痕をつける、噛む、叩くなど、SM的な要素のものが続きましたが、最後に紹介する章では、女性が男性の役割を演じる、つまり女性リードの方法と、セックスにおいて男性がすべき任務が書かれています。

カーマ・スートラ:男性の役割を演じる女、男性の任務について
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