パニック障害ってどんな病気なの?原因やなりやすい人、治し方ってあるの?

パニック障害ってどんな病気なの?原因やなりやすい人、治し方ってあるの?

ある日突然、はっきりした原因もないのに大きな不安に襲われたり、電車やエレベーターでめまいや動悸、呼吸困難などの症状になったことはありませんか。そのような経験がある場合、それはパニック障害の発作かもしれません。女性は100人中5人が発病する、というデータもあるそうです。今回は、パニック障害の症状や原因についてご説明します


パニック障害の定義

多くの人が、さまざまな場面で不安になることがありますし、「わあ!どうしよう」と、パニック状態になってしまうこともありますよね。

ですが、そうしたありふれた、誰でも経験する不安や、頭が真っ白になってしまうような混乱状態と、「パニック障害」とは別のものです。

「パニック障害(英語: Panic disorder ; PD)」とは、不安障害に分類される精神障害で、予期しない「パニック発作(Panic attacks ; PA)」が繰り返し起こります。

パニック障害の症状

パニック発作の症状には次のようなものがあります。

・心拍数が突然上がりドキドキする
・息苦しさを感じる
・冷や汗が出る
・悪寒、ほてり、めまい、吐き気、などの不快感を覚える
・「このまま倒れてしまうのではないか」「自分は何か大変な病気になってしまったのではないか」「死んでしまうのではないか」という不安感に襲われる。

そして、こうした症状は主に電車の中、車の運転中、エレベーターの中など、逃げることのできない場所でおきます。

さらに、一度発作を経験したあとでは、「また発作が起こるのではないか」という不安につきまとわれることがあり、この不安を「予期不安」、発作が生じる状況への恐怖を「広場恐怖」と呼びます。

このような状況が続き日常生活が困難になり、また治療をせずに症状が進行してしまうと、うつ病やうつ状態になってしまう危険性もあります。

パニック発作とパニック障害は同じものではない

パニック発作と、パニック障害も同じものではありません。

パニック発作そのものは、30分以内に自然とおさまっていくものですが、この発作を繰り返すうちに、「また発作が出たらどうしよう」という不安が生じてきます。

パニック障害は、

・パニック発作
・発作を起こすことへの不安
・発作を起こしたら困るような場所を避けるようになること

という3つの条件がそろった状態といえます。

何がきっかけで起こる?パニック発作が起こる原因

パニック発作の原因は、まだよく分かっていない部分もあるのですが、医学的な側面からは、「脳が突然にエラーをおこして、非常事態がおきているという警告のようなサインを出して、不安と恐怖が襲ってきてしまう」という説もあります。

さらに、ホルモンバランスや、乳酸などが関係しているのではないか、ともいわれています。
こうした側面から考えると、治療には、薬物療法が有効であると言えます。

一方で、心理的な側面からは、身体のちょっとした異変を感じたときに、「大変なことがおきている!」という過度の反応をしてしまうことで、不安と恐怖が強くなり、過呼吸が引きおこされて発作が起こるというメカニズムも指摘されています。

なぜこのようなパニック発作が起こるかというと、ひとつの仮説は、脳のなかにある警報システムが誤ってオンになってしまうために、「危険だ!大変だ!」というアラームが鳴り、脳内にアドレナリンがあふれ出して、動物が危険な場面に遭遇したときに生じる「闘争・逃走」反応と呼ばれる身体の状態を引き起こしていると考えられています。

つまり、この「闘争・逃走」反応が、心臓がドキドキして、汗をかき、身震いし、息が切れて、めまいがするというパニック発作の症状なのです。

パニック障害になりやすい人の特徴

パニック発作を起こしやすい人は、長期にわたるストレスを抱えている傾向があります。

また、人目を気にしやすい傾向もあります。自分に対しても「こうあるべき」というプレッシャーもあり、常に緊張していることが多いのです。

そして、パニック発作になりやすい人は、自分のコントロールを失うことを恐れていることが多く、それを防ぐには自分をしっかり抑え込むことだと思っている人が多く、こうした考えや傾向が、体と心の緊張を生じさせます。

緊張しやすいうえに、長期にわたるストレスによる体調不良の状態にあることで、身体がストレスによるダメージを処理できない状態になっていると考えられます。

パニック障害の改善方法

早い段階で専門の先生に診てもらい、早期に治療を受けるのがいいでしょう。まずは一度受診されることをお勧めします。

また、心療内科や精神科の受診だけでなく、身体的な検査も併せて受けておき、体に異常のないことを確認しておくと、さらに安心です。

パニック発作の治療には、発作を抑えて、不安を軽くしてくれるお薬による治療と、認知・行動療法を同時に行っていくのが効果的であるといわれています。

認知・行動療法とは?

物事に対しての考え方や受け止め方を改善していく療法のことです。

例えば、ほんのわずかに心臓がドキドキしても「死んでしまうんじゃないか」と思ってしまうような、自分のくせがあるとします。

その考え方のくせを、自身で自覚をすることによって自分の行動を認知し、改善していく療法です。

また、不安が発生しやすい場所や、状況に自らの状況をさらして、その状況に慣らしていくことで、不安をだんだんと解消させていく行動療法もあります。

現在の生活で抱えているストレスや不安を減らすことも、治療には効果的です。

パニック障害の克服につながるメンタルトレーニング3つ

先ほど、心理的な側面からの原因もお話ししましたが、その視点から、治療に役立つと思われることいくつかあげてみます。

パニック発作発生のメカニズムを知る

パニック発作がおきても、息ができなくなって亡くなるといったことはありません。
発作は10分ほどでピークに達したあとは、必ず落ち着いていきます。

自分に「大丈夫、必ず落ち着く」と言い聞かせてみてください。
発作の間、自分の状態をまるで野球中継のように解説することも、気持ちを平常に保つのに役に立つと思います。

またドキドキしたり、苦しくなってきたときに、「まただ。何でだろう?」「どうしてこうなっちゃうの?」とそれに入り込んでいくよりも、「まあ、そんなこともある」と流していけるようになると、発作の回数が減り、落ち着いてくる方が多くいますので試してみてくださいね。

リラクゼーションの練習をする

パニック発作になる方は、日頃から知らないうちに緊張していることがあるようです。
普段から肩を落として力を抜き、呼吸をゆっくりにする練習をしてみましょう。

無理に深呼吸しようとすると、頑張って息を吸いすぎてしまうことがありますから、息を吸うことではなく、吐くことに意識を向けてみてくださいね。

自分をさらけ出す練習をする

発作をおこして自分が倒れるなどの恥ずかしい状態を人に見せたり、人に迷惑をかけることを過度に心配されるなど、人目を気にされる方も多いようです。

そういう状態を隠そうとすればするほど、不安と恐怖は高まりますから、
「人に見られてもいい」「人にどう思われてもいい」
と思える方向になるべく自分を持って行くように練習してみてください。

パニック障害の人への接し方

それでは最後に、周りにパニック障害をもった人がいる方向けに、どのように接したら良いのかについてお伝えします。

不安や恐怖を理解してあげる

まず、彼らが経験する不安や恐怖を「気のせい」と片付けずに、本当に苦しく恐ろしいのだということを理解してあげることが大切です。

それは現実に彼らの身体のなかで起きている、激しい恐怖なのです。

パニック障害をもった人が感じている恐怖や不安を、同じように理解するのは難しいことですが、あなたが経験したことのあるものすごく強い恐怖や不安を思い出しながら、彼らにとっては、電車や人混みに行くことが、そんなふうに怖いことなのだとイメージしてみてください。

焦ったり慌てたりしない

また、もしあなたと一緒にいるときに、パニック発作が生じたら、一緒に焦ったり、慌てないように気をつけましょう。

できるだけあなた自身がゆっくりと呼吸をして、落ち着いた声で、「必ず落ち着いていくから、大丈夫だよ。ゆっくり息を吐いて」と声をかけてあげてください。

治療には時間がかかることを理解して、見守る

それから、治療には長い時間がかかることも理解して、見守ってあげる姿勢も大切です。治療には、数年かかることは稀ではありません。

パニック障害に限らず、メンタルヘルスの不調を抱えた人の周囲にいる人は、良心から早く元気になってほしいと思いがちです。

またご本人は、自分が早く良くならなかったら、周囲の人に見放されてしまうという不安を抱えていることもあります。

本人のプロセスを大切にしつつ、できることがあったらサポートしてあげるというスタンスで接してみてあげてくださいね。

まずは勇気をだして受診してみることが大切

パニック障害は珍しいものではありませんし、パニック障害の人が弱いというわけではありません。
「もしかして…」と感じたら、勇気を出して心療内科などを受診してみましょう。

そしてパニック障害と診断されても、時間はかかっても改善されていきますし、年齢とともに症状が落ち着いたり無くなる方もいます。

実際にパニック障害と診断されて、克服した人の中には、エルトン・ジョンさん、アンジェリーナ・ジョリーさん、日本人では、堂本剛さん、IKKOさんなど、数多くの有名人もいます。

誰にでも起こる可能性のある「病気」のひとつであると考えて、焦らず、前向きな気持ちで治療を続けていくことが大切でしょう。

ヘルスケア 一覧 >

過換気症候群(過呼吸)とパニック障害の違いとは?

https://wellfy.jp/articles/677

突然、気持ち悪さと手足のしびれ・息苦しさ・恐怖心などを感じて呼吸ができなくなってしまう…そういった過換気症候群(過呼吸)の症状とパニック障害は重なる症状もあり間違えやすいものです。2つの違いと過換気症候群の対処法についてご説明します。

今、あなたにおすすめの記事

関連する投稿



【束縛女】いつも一緒にいたい!彼に対する独占欲

【束縛女】いつも一緒にいたい!彼に対する独占欲

過去に浮気されたトラウマから、つい今の彼のことも疑ってしまう。信じたいのに信じられなくて、いつか"重い"と言われ離れていってしまうのではないかと不安になってしまう女性は、決して少なくありません。今回は、そんな恋愛における嫉妬や独占欲について見ていきながら、自分の気持ちを振り返ってみましょう。


人生を振り返る時期をどう過ごす?|心身のリトリート

人生を振り返る時期をどう過ごす?|心身のリトリート

人生の大きな節目を迎えた時には、今まで歩んできた道を振り返り、思いを巡らせこともありますよね。「避難」や「退去」の意味がある「retreat(リトリート)」ですが、日常生活を離れ、自分だけの時間や対人関係を見直し、再スタートするという意味があります。今回は、節目に考えたい、人生の振り返りついてお伝えいたします。


欠点しか見えない…いろんな自分を受け入れる方法

欠点しか見えない…いろんな自分を受け入れる方法

周りに流されて生きてきて、自分の考えが幼稚であることに気がついたとき。自分には価値がないように感じ、「生きづらさ」を覚えた、なんてことも。そもそも相手によって自分の性格まで変わり、「本当の自分って一体…?」と悩むことも少なくないはず。今回はそこに注目しながら、自分を受け入れる方法を見ていきましょう。


どもり癖を治したいです |吃音の悩み

どもり癖を治したいです |吃音の悩み

今回のテーマは、吃音。「人前で声を出そうとすると、上手く話せないことがある」というお悩みです。伝えたいことが上手く伝えられないと、胸がもやもやしてしまうはず。少しずつ改善していくことを目標にして、一緒に練習方法を見ていきましょう。


最新の投稿


“接近戦”に強くなれ! 顔の産毛を処理してワンランク上の透き通った肌に♡

“接近戦”に強くなれ! 顔の産毛を処理してワンランク上の透き通った肌に♡

あるアンケートで「女性と接近したとき、女性の顔で気になるのはどこ?」と男性に聞いたところ「顔の産毛(ひげ)が伸びている」が堂々の1位だったそうです。女性が考えるより、男性は意外としっかり見ていますね。産毛のケアは女性にとっても4つのいいことがあるんですよ。正しいうぶ毛の剃り方など、ケア方法をお伝えします!


1年を通して気をつけよう! 食中毒を予防する5つのポイント

1年を通して気をつけよう! 食中毒を予防する5つのポイント

日々気温が上がりはじめ、そろそろ食中毒が気になる季節に入ってきました。食中毒の発生は梅雨時期に多いと思われがちですが、冬から春にかけても多くの事例が報告されています。1年を通じて予防に取り組む必要があります。そこで、今回は食中毒について取り上げたいと思います。


ペットロス症候群の乗り越え方|大好きなペットとのお別れは克服できる?

ペットロス症候群の乗り越え方|大好きなペットとのお別れは克服できる?

長年一緒に過ごしてきたペットとのお別れ。それは、とても悲しいものです。なかには、どう心の整理をしたら良いかわからず、心身に不調をきたす人もいるでしょう。この記事では、ペットロス症候群の症状、お別れを受け入れるまでのステップ、そして乗り越えるためのヒントをお届けします。


素敵な女性はみんな持っている!?好感度UP間違いなしのマストアイテム7選!

素敵な女性はみんな持っている!?好感度UP間違いなしのマストアイテム7選!

彼氏や学校、仕事の男性から、「気が利く子だな」「女性らしくて素敵だな」と思ってもらうためにどんなことをしていますか?今回は、持っているだけで、好感度がUPにつながる魔法のアイテム7選をご紹介します。いつもカバンに忍ばせておいて、必要な時にさりげなく出すだけで好感度が上がっちゃうんです!


あえてなんでもない日に彼氏にラブレターを送ってみよう!送るメリットと書き方のポイント

あえてなんでもない日に彼氏にラブレターを送ってみよう!送るメリットと書き方のポイント

最近手紙を書いたことはありますか? LINEやSNSで気軽にメッセージのやり取りができるこの時代に、手紙?と思うかもしれませんが、手紙だからこそ、普段言えない、感謝の気持ちや、愛情を表現できることだってありますよね。今回は、なんでもない日に彼氏にラブレターを送るメリットと、書き方のポイントをご紹介します。


アクセスランキング


>>総合人気ランキング

編集部おすすめ記事