自分の好きな時間に働きたいな
家で働ける仕事があればいいのに
家事や育児、介護の隙間時間に働くのが理想的
という女性にとって、フリーランスの仕事は魅力的に思えるでしょう。
一方で、「フリーランスはやめとけ」と言う声も少なくありません。
「フリーランスで稼ぎたい」と考えて会社を辞めたのち、思ったように稼げず、後悔する事例もあります。「フリーランスは素晴らしい仕事!」「三ヶ月でフリーランスになって稼げます」など、フリーランスのメリットばかりを主張するフリーランス養成講座を受講した結果、蓋を開けてみれば全く仕事が受注できないケースもあります。
フリーランスにはメリットもありますが、同時に、同じくらいデメリットもあるということを理解しておくべきでしょう。
今回は、フリーランスになるメリット・デメリットについて解説していきます。成功事例や失敗例についても紹介していきますので、フリーランスになるべきか否か迷っている方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
女性がフリーランスになるメリットとは?
まずは、フリーランスになるメリットについて見ていきましょう。
自由な働き方ができる!数ヶ月のバケーションも可能
フリーランスのメリットといえば、なんといっても自由な働き方ができることでしょう。フリーランスなら、朝起きて、今日働くかどうかも、自分で自由に選ぶことができます。
また、会社員であれば、数ヶ月の休暇をとって旅行をすることなどは難しいですが、フリーランスなら可能です。例えば、半年間ガッツリ働いて、半年間は南の島でゆっくり休む、ということもフリーランスなら夢ではないのです。
満員電車に乗らないで済む。家から出ないでもOK
フリーランスの人は、オフィスを借りている人もいれば、自宅を仕事場にしている人もいます。出勤時間は自分で選べるので、満員電車に乗る必要がありません。リモートワークで全て完結する場合は、家から一歩も出ずに働くことができるのです。
育児・家事・介護と両立できる。育児中でもキャリアを継続!
フリーランスが女性に向いている働き方だと言われる一因に、育児や家事、介護との両立が可能だ、という点が挙げられます。日本は夫婦が共働きであっても、女性が育児や介護を行う割合が高くなっています。フリーランスであれば融通が利きやすく、両立がしやすいという利点があります。
また、会社員の場合、育休・産休中はキャリアが中断されてしまいますが、フリーランスの場合、育児をしながら働き続けることができるので、キャリアを継続することが可能です。
収入の上限がない。収入が倍になる可能性も!
フリーランスの場合、報酬はクライアントとの交渉次第で増減します。努力次第で収入を上げることができるのです。会社員の場合、毎年給与が上がっていく場合でも、大幅な昇給は期待できない会社が多いでしょう。フリーランスの場合、一ヶ月で収入が倍になるケースも珍しくないのです。
煩わしい人間関係が少ない。好きな人とだけ働ける!?
会社員の場合、嫌な上司に出会ってしまったら、数年間はその上司の下で苦労を強いられるかもしれません。ですが、フリーランスの場合は、クライアントに気が合わない人がいた場合、その仕事を引き受けない、という選択肢ができます。人間関係が固定されていないのは、フリーランスのメリットの一つだと言えるでしょう。
自分の裁量で全てを決定できる。一国一城の主人になれる
会社員の場合、やるべき仕事は会社や上司が決めることが多いでしょう。一方、フリーランスの場合、どの仕事をいくらで引き受けるべきか、どのような仕事をすべきか、全て自分で決められます。
つまり、自分のビジネスの主導権を自分で握れる、というメリットがあるのです。指図されるのが嫌い、という人にとって、フリーランスという働き方は理想的かもしれません。
フリーランスはやめとけ?女性がフリーランスになるデメリットとは?
次に、フリーランスになるデメリットについても確認していきましょう。
収入が不安定→将来が見通せない
フリーランスの最大のデメリットは、あらゆる面で不安定だという点でしょう。フリーランスになった当初は、クライアントが見つからず、依頼が少ない時期があるかもしれません。収入が安定しないことが原因で、家を買ったり、結婚したり、子供を持ったり、といったライフイベントに踏み出せない可能性もあるのです。
社会的な信用がない。家を借りられないケースも
大手企業の会社員と比べて、フリーランスは社会的信用がありません。例えば、YouTuberと、大手企業の会社員、どちらがマンションを借りやすいか、というと後者でしょう。YouTuberの方が高収入な場合でも、大企業の会社員よりは信用が落ちる場合がほとんどです。
また、親世代がフリーランスに対していいイメージを持っていないケースも少なくなりません。そのため、フリーランスという働き方に否定的で、「ちゃんと就職した方がいい」と言われることも珍しくないのです。
社会的な保証がほぼない。年金が少なく、老後が不安
フリーランスは企業で雇われているわけではないため、厚生年金がありません。老後、年金の受取額が少なくなるため、将来に不安を抱くケースも多いのです。
また、雇用保険もないので、ある日突然働けなくなったとしても、セーフティネットが存在しないというデメリットがあります。
フリーランスは自分で備えておかなければなりませんから、いざという時のために貯蓄をする、国民年金に上乗せして年金を受け取れる国民年金基金に加入するなど、各自自己責任で対策を講じる必要があります。
未払い、セクハラなどのトラブルに巻き込まれても、誰も守ってくれない
フリーランスで働いている場合、会社は守ってくれません。そのため、報酬の未払いやセクハラなどのトラブルが発生した場合、自分で対処しなければならなくなります。
仲間が見つけにくい。孤独を感じることも
会社員は多くの場合、会社に行けば同業の仲間と話すことができます。しかし、フリーランスは一人で仕事をすることが多いため、同業とのつながりができにくく、孤独感を覚えるケースもあるのです。
家事労働を押し付けられる。全体の労働時間が多くなりがち
家族のどちらかが会社員で、どちらかがフリーランスの場合、家事・育児・介護などの賃金が発生しない家事労働は家で仕事のできるフリーランスが担うケースが多いようです。フリーランスで働きながらも、家事労働の責任者になり、結果的に会社員よりも労働時間が増えるケースも珍しくありません。
働すぎる。オーバーワーク→体調を壊すケースもある
会社員の場合、労働時間が法律で決まっていますが、フリーランスの場合、働きたいだけ働けてしまいます。そのため、フリーランスになってから働きすぎてしまい、体調を壊してしまう人もいるのです。
フリーランスとして成功している女性の事例
次に、フリーランスでうまくいっている女性の事例をご紹介します。
イラストレーターの鈴木(仮)さんの事例
鈴木さんは大学卒業後、通信企業の会社員を経て、フリーランスになりました。インスタグラムなどを活用し、イラストレーターとして活躍しています。
最初は不安定な収入に悩みましたが、マーケティングの勉強をしてクライアントを増やし、今では安定した収入が得られています。
また、SNSを通じて同業者とも繋がり、定期的に勉強会やお茶会を開催しているため、孤独感はあまり感じないと言います。フリーランスは孤独になりやすい働き方ですが、鈴木さんの場合は、フリーになってからの方が、むしろ同業者とのつながりは増えたそうです。
フリーライターの田中(仮)さんの事例
編集プロダクションを退社し、フリーランスのライターとなった田中さんは、医療関係のライターとして安定した収入を得ています。
田中さんは、医療という専門知識の必要な分野でスキルを磨いたため、単価の高い仕事が受注できています。
短い時間で効率的に稼ぐことができているため、毎年、趣味の海外旅行も楽しめているそうです。好きな時に長期で旅行できるのは、フリーランスならではだと言えるでしょう。
フリーランスになって後悔している女性の事例
フリーランスになったけれど、後悔している女性の事例も紹介します。
マーケターの宮本(仮)さんの事例
マーケティング企業を退社し、独立した宮本さんは、当初、会社員時代の二倍の給料を受け取ることができていたと言います。
しかし、フリーのマーケターが増えたこと、会社員時代から付き合いのあるクライアント企業が倒産したことなどが原因で仕事が減り、独立して5年後の今は、会社員時代の給与の半分程度の月もあるのだとか。
彼女は営業活動が苦手で、新規クライアントを獲得できないため、会社員に戻ることを検討していると言います。
動画編集者の林(仮)さんの事例
会社員時代の動画編集の副業を始め、軌道に乗り始めたことから独立した林さんは、独立した翌年にはフリーになったことを後悔したと言います。
なぜなら、動画編集の仕事は孤独で、毎日ひとりでパソコンに向かっているのが辛くなってきたからだそうです。林さんはシェアオフィスを借りるなどして、人と交流する工夫をしていますが、同僚と毎日自然と会話できていた会社員時代の方が自分に向いていたかも、と思っているそうです。
収入は増えたけれど、仕事の満足度や幸福度は下がったと言います。
フリーランスと会社員どっちがいい?自分にとって大切なものを見極めよう
フリーランスという働き方には多くのメリットがある一方、収入や社会的信用性、社会保障といった面で、デメリットもたくさん存在します。
また、フリーランスとして成功するためには、不断の努力が必要になってきます。一度仕事を得たからといって、その仕事がこの先もずっと続くとは限りません。業界のトレンドは日々変わり続けますから、仕事を得るためには常に学び続ける必要があります。
仕事を獲得するためには、営業力や、マーケティング力なども必要になってくるでしょう。そうやって学び続け、努力し続けても、決して安定することができないのが、フリーランスなのです。
フリーランスになるかべきか否か迷っているなら、自分が何を重視するのか、を明確にし、慎重に検討する必要があるでしょう。