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第1回「JATA SDGsアワード」決定! 旅行業界の多種多様なSDGs取り組みに刮目せよ

Date
2023/06/29
Writer
Wellfy
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世に「SDGsアワード」と名のつく表彰は今どきたくさんございますが…(ちょっと調べただけでも、「ジャパンSDGsアワード」「STI for SDGs」アワード」「SDGsクリエイティブアワード」「GRIPS SDGsアワード」などがありました)

一般社団法人日本旅行業協会(略称:JATA)が、日本の旅行業界におけるSDGs達成に向けた取り組みの推進などを目的に、「JATA SDGsアワード」を立ち上げました。

旅行業界には既にエコツーリズム、グリーンツーリズムといった言葉もあり、エシカル / SDGsに対する強い意識が以前からあったものとみられます。それに加えて、今回、業界団体がアワードを行うことで、各社が行っている取り組みがより広範に知れ渡るのなら…それってとてもいいことのはず。

そして早速2023年6月、第1回「JATA SDGsアワード」の各賞が決定しました。

26社から75件の応募があり、うち39件が受賞しました。大賞には株式会社エイチ・アイ・エスの【旅を通じて、カンボジアの子どもたちに学びの機会と楽しさを届ける】が選ばれています。

ここでは、4部門からそれぞれ1件ずつ、wellfy編集部が気になった取り組みをご紹介します。

■社会・人権部門

貧困、健康福祉、教育、ジェンダーおよび機会均等などに関するもの
(SDGsの目標でいうと1, 2, 3, 4, 5, 11, 16)

【発達障がいのあるお子様とその家族を対象とした「秋のアクセシブルツアーin山形」】

奨励賞:株式会社ジャルパック


JALが2022年秋に実施した山形ツアーが社会・人権部門の奨励賞を受賞しました。

発達障がいのある方は、周囲の環境に不安を感じやすく、また一人一人特性が異なるため、空の旅はハードルが高いといわれています。

本ツアーは、旅行に行く際に感じられるバリアを一つ一つ確認し、その解消につながるプログラムを構築しました。ツアー当日とは別に、訓練施設での搭乗模擬体験、および羽田空港ターミナルでの搭乗体験を事前に行うことで、不安の解消を目指しました。

交通機関のバリアフリー推進に関わってきた公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団と、アクセシブルツーリズムを研究している学校法人中央大学研究開発機構との共同プロジェクトです。

■経済・産業部門

労働、産業、技術およびエネルギー問題などに関するもの
(SDGsの目標でいうと7, 8, 9, 10, 12)

【独自開発のクラウド出張予約システムでのCO2排出量検索・表示機能搭載による環境保護意識改】

奨励賞:株式会社IACEトラベル

IACEトラベルが2021年10月にリリースした「Smart BTM」の新機能が経済・産業部門の奨励賞を受賞しました。

「Smart BTM」は法人向けクラウド出張予約システムで、出張の手配と管理が簡単にでき、航空会社ワンストップ比較で経費節減も期待できるというものです。

この「Smart BTM」に2022年2月に追加された新機能「国際航空券予約時のCO2排出量検索・表示機能」が評価されました。航空券選びの際の選択軸として、従来の価格・時間・経由地・航空会社などに加えて、「CO2排出量」を提案するものです。

■地球環境部門

海洋資源、森林資源、生物多様性および気候問題などに関するもの
(SDGsの目標でいうと6, 13, 14, 15)

【「YAMA LIFE CAMPUS」を通じた登山道整備プロジェクト】

優秀賞:クラブツーリズム株式会社

国内No.1の登山ユーザ数を誇る登山地図GPSアプリ「YAMAP」を運営するヤマップと、クラブツーリズムが共同で2021年6月から始めた登山スクール「YAMA LIFE CAMPUS」。その中のプログラムの一つ「登山道整備編」が地球環境部門優秀賞に輝きました。

登山を楽しむ上で、そこにあることをつい当たり前のように捉えてしまいがちな「登山道」。その現状・課題・保全維持の実態を知り、実際に自分達もアクションをしてみる――というコミュニティ型商品です。

・単なるボランティア活動ではなく商品なので、旅行会社としての持続性が意識されている

・自身が修復した登山道に愛着が湧き、再来訪が期待できる

などの点が評価されました。

■共創部門

協働・連携を軸としたもの
(SDGsの目標でいうと17)

【宿泊施設の取り組みを旅行者にわかりやすく紹介し、サステナブルな旅行を推進】

優秀賞:楽天グループ株式会社

オンライン総合旅行サイト・楽天トラベルが2022年11月に公開した「サステナビリティアイコン」が共創部門優秀賞を受賞しました。

楽天トラベルの各宿泊施設ページに表示されている「サステナビリティアイコン」をチェックすることで、施設ごとの「廃棄物」「水資源」「エネルギー」「自然環境」「食」「伝統/歴史」「多様性」「地域貢献」取り組み度が一目瞭然。

さらにサステナビリティへの取り組みが一定基準を満たしているとされた施設には「サステナブルトラベルバッジ」が付与されます。「サステナブルトラベルバッジ」は楽天トラベル内の検索で絞り込みに利用することもできます。

旅行者向けだけでなく、登録宿泊施設向けにサステナビリティ推進をガイドする「ハンドブック」を公開しているのもポイントのようです。

参考)受賞一覧
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000118203.html

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