K-POPスターはあちこちでパパラッチされるのが常。それを逆手に取った商品の宣伝手法があるのをご存じですか？

ハリウッドスターがプライベート時間をパパラッチされるのとは違い、K-POP界では空港にスターが到着する時間や航空便の情報が何故かリークされており、情報を聞きつけたメディアやファンダムがズラリと待ち構えているのです。やることはといえばもちろん、写真撮影。

写真を撮られる側も、「場所や時間をかぎつけられて撮られてしまった」のではなく、SNSで拡散してもらうことを目的に「撮らせている」のです。韓国では「空港ファッション」という言葉もあるくらい、すっかりメジャーな手法です。

なかには、プロカメラマンでもないのに大砲のような巨大な一眼レフを持ち込んで推しのベストショットを狙う、気合いの入ったファンも。そうしたファンは「大砲ヌナ」（ヌナ ＝ お姉さんの意）という愛称で呼ばれたりします。

こうした「空港ファッション」の現場は、自社の商品を宣伝したいブランドにとっては絶好のシチュエーションです。ブランドはK-POPスターに協賛して新作アイテムを提供する、K-POPスターはそれを着用したりバッグを持ったりメイクしたりして登場し写真におさまる――両者Win-Winの関係というわけです。

おっと、推しの美しく着飾った姿を見ることができてファンも幸せ、でしたね。Win-Win-Winといったところでしょうか。

これも、K-POPが世界的に人気で影響力があるとファッション業界から認識されているからこそのことです。撮られた写真は現地に行けない世界中のファンの目にもSNSを通してふれるわけで、その宣伝効果たるや莫大であるといえるでしょう。

最近ではBLACKPINKのジェニーが持っていたブルガリアのアクセサリーブランド、BY FARのバッグが話題を集めました。

これはヴィーガンレザーやリサイクルプラスティックというサステイナブルを意識した代替素材が使われているものでした。エシカルという時代の価値観にしっかりフィットしていましたね。

それにつけても当のK-POPスターは、長時間フライトするから楽さ最優先でノーメイク＆スウェット姿でいたい…と内心思っていても、そうもいかない場合もあるのかもしれませんね。
でもファンとしては美しい姿を見せていてほしいし…うーん、ジレンマ？