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女子中高生に追いつけ! 「JC・JK流行語大賞」から学ぶ当世トレンド事情

Date
2023/07/06
Writer
Wellfy
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「JC・JK流行語大賞」を知っていますか? 2017年から始まった、流行に敏感な女子中高生が選考した注目キーワードを発表する催しです。手掛けているのは椎木里佳氏率いるZ世代マーケティング会社・AMF。女子高生起業家としてTVなどで名前聞いたことある! という方もいるのでは?

その「JC・JK流行語大賞」の2023年上半期分が先日発表されました。ヒト・モノ・アプリ・コトバの4つに分かれていた部門が、2022年間大賞からヒト・モノ・バショ・コトバに再編。今回の2023年上半期も同じカテゴリ分けで選出されています。各部門ごとに5つの流行語・計20個が選ばれましたが、その中からwellfy編集部がアトランダムで選んだ5つをご紹介します。

【ヒト部門】2位 新しい学校のリーダーズ

ちょっと変わった名前の女性ダンスヴォーカルユニットが2位に輝きました。2023年はTikTokで楽曲「オトナブルー」が大流行。他のアイドルらもこぞって彼女達のダンスを真似しました。その「オトナブルー」、実はリリースは2020年。グループの結成は2015年という、意外に古株なのです。「88rising」という音楽通の間で知られるレーベルと契約、海外デビューして話題になったのも2021年。

従来のエンタメビジネスですと、デビューや海外進出など、華やかなタイミングで集中的に知名度をひろめるのがセオリーだったと思われます。逆に、そのタイミングで人気を確立できなかった場合、そこからのリカバーはなかなか難しい……という傾向があったかもしれません。

が、今はSNSがあり、特にTikTokなど、縦スワイプ一つで次から次へと短尺動画を観ることのできるアプリで、面白いものはすぐに見つかる時代です。またそれを使いこなすZ世代も、コンテンツの古い新しいに囚われることのない、フラットさが持ち味。新しい学校のリーダーズのヒットにはそんな背景が味方したのかも?

【ヒト部門】3位 齋藤なぎさ

齋藤なぎささんはアイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ、通称イコラブ)の元メンバー。イコラブではセンターということもあり人気メンバーでしたが、彼女の知名度を一躍上げたのがドラマ『明日、私は誰かのカノジョ』(MBS/TBS)。ホストにハマる「ゆあ」という女性を演じました。約1年後の2023年5月には、その「ゆあ」をフィーチャーした特別編がオンエア。彼女への高い期待がうかがい知れます。

【モノ部門】1位 推しの子

漫画『推しの子』が堂々の1位です。『かぐや様は告らせたい』で漫画家としてヒットを飛ばした赤坂アカさんが、今度は漫画原作者として再びヒット作をものにしました。アイドルをテーマにした作品というふれこみだっただけに、「推しの子」= 主人公が推しているアイドルの子、という意味かと思いきや、【ネタバレ】推しであるアイドルが産んだ子のこと【ネタバレ】という衝撃的な幕開け! そこから息をもつかせぬストーリーが展開します。

アニメ化され勢いはさらに加速。主題歌「アイドル」をYOASOBIが手掛け、刺激を受けた本業アイドル達がこぞって「踊ってみた」動画をアップロードしました。下はそのうちの一つですが、プロの衣装製作・カメラマン・ヘアメイクが協力したという、本気すぎる動画です。

@ocha_norma アイドル踊ってみた💕🪄✨ #米村姫良々#ハロプロ#OCHANORMA#ocha_norma #オチャノーマ#推しの子#星野アイ#YOASOBI さん #アイドル#踊ってみた Starring:Kirara Yonemura Director&Costume Designer : @宇佐美政樹Masaki Usami Video grapher : @赤髪カメラマン ♬ アイドル – YOASOBI

本家アニメのオープニング

【コトバ部門】1位 蛙化現象

このJC・JK流行語大賞の中で、聞いたことはあるけど実は意味は知らない、という人が最も多い言葉ではないでしょうか。

蛙化現象とは、片思い中やアプローチ中は相手のことが好きだったのに、振り向いてもらえた途端に相手を嫌いになったり、気持ち悪いと感じたりする現象のことです。グリム童話『かえるの王さま』が由来です。この現象は男女問わず起こりうるものですが、特に女性に多いとされています。蛙化現象に陥る原因や特徴は人それぞれですが、一般的には以下のようなものが挙げられます。

– 異性や性行為に嫌悪感がある
– 自己評価が低い
– 恋をしている自分が好き
– 相手のささいな言動や欠点に幻滅する
– 狩猟本能が満たされる

以前から存在していた言葉ではありますが、YouTuberの動画投稿およびTikTokでの切り抜きをきっかけに炎上して知れ渡った、というあたりが、なんとも時代性を感じさせます。

【コトバ部門】2位 タイパ

「タイムパフォーマンス」(時間対効果)の略語である「タイパ」が2位という結果になりました。

「タイパ」という言葉の登場とセットで、動画の「倍速視聴」という概念の是非が取り沙汰されたのが記憶に新しいのではないでしょうか。動画の再生速度を変更できる機能は、YouTubeや、古くはニコニコ動画に以前からありましたが、映画やドラマのような、「間」を本来大切にする表現に対しても早送りしながら観る層が現れ、賛否が分かれました。映像を<表現>として捉えるのか、それとも<情報>として受け止めるのか、という違いであると考えられます。<情報>であるならば、時間対効果を追及するのは至極自然だ、ということなのでしょう。

「タイパ」はZ世代以外にも浸透しているとされます。今後、どのような分野でタイパ重視が拡大していくのか、要注目です。

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