「推し」がいるから頑張れる?推し活をする女性が多い理由

推し活とは、アイドルや俳優、二次元のキャラクター、アーティスト、文化人など、表に出て表現活動をしている人、または創作物に対して熱狂し、さまざまな形で応援する活動を指します。

推し活という言葉は、もとは熱狂的なアイドルのファンが、自分たちの応援する対象人物を「推し」と呼んだことから始まりました。現在では推しの対象が大きく広がり、漫画やアニメなどのキャラクターを推しと表現する人も多く見られます。時間やお金、労力を割いて推しを応援する活動が推し活なのです。

推し活は老若男女問わず行うものですが、マーケティング支援を行うネオマーケティング社が実施した調査結果によると、推し活をしている割合も、推し活に使うお金も、男性より女性が上回っているそうです。(※1)

なぜ、女性は男性よりも推し活に夢中になるのでしょうか?

目次

推し活に女性が多い理由3選


推し活に女性が多い理由はさまざま考えられますが、ここでは代表的な3つの理由をご紹介します。

推し活に女性が多い理由1 女性は一緒に楽しむカルチャーがある

「女子旅」「女子会」に代表されるように、女性は女同士で集まってさまざまなことをするのが好きな傾向にあります。推し活にはさまざまな楽しみ方がありますが、「友だちと推しのよさについて語るのが好き」「推し活仲間といる時が一番楽しい」といったように、好きなものを共有し、言語化することに楽しみを見出す女性も少なくありません。

女性同士のファンは結束を強めやすいので、コミュニティの形成につながり、推し活をすることで自分の居場所が築きやすいと言えるでしょう。

推し活に女性が多い理由2 感情を共有することに迷いがない

「男の子なのに泣くんじゃありません」「男のくせにめそめそするな」という言葉があるように、男性のなかには、幼い頃から感情をあらわにすることを抑圧されて育った人が少なくありません。

男性がメディアで泣いているとき、女性と同じように泣いているだけなのに、「男泣き」と表現されてきたのは、「男はやたらに泣くものではない」という社会通念があったからでしょう。ことほどさように、男性は、女性よりも感情を抑圧するように社会的なプレッシャーをかけられがちです。

とくに、男性同士のコミュニティでは、感情をさらけ出すことがタブー視される傾向にあります。それゆえ、男性が弱みを見せたいとき、愚痴を言いたいときは、キャバクラにいったり、女ともだちに話を聞いてもらったりしがちで、男性同士で弱みを見せあうことは望まなかったりするのです。

男性のなかには、感情面のケアを女性に求める人も多いため、男性同士でさまざまな感情を共有しあいながら推し活を楽しむ、という文化が醸成されにくいのです。それゆえ、男性がする推し活はひとりで行うことが多くなります。
すると必然的に、感情を共有し、強固なコミュニティを築く女性の推し活と比べると、持続性が乏しくなります。

推し活に女性が多い理由3 女性をターゲットにしたマーケティングがされている


小劇場の芝居や、ミュージカル、スケートなどは、女性の方が鑑賞者の割合が多いことで有名です。ここに目をつけたコンテンツの提供者は、女性客にお金を使わせるようにマーケティングを行い、2.5次元の舞台などを作りました。2.5次元の舞台は、次にくるイケメン俳優たちを積極的に採用し、女性たちに推してもらうことで成立しています。
もとから女性客が多かった分野のコンテンツ提供者が、女性により多くのお金を落としてもらうように工夫した結果が、2.5次元ブームの到来なのです。

上記の1と2で説明した理由により、もともと女性のほうが推し活に力を入れやすいことが判明しているため、女性に「推しになってもらいたい」と考えた企業やクリエイターがたくさんでてきているのもまた事実なのです。

推し活の注意点。女性が推し活をすると女性ホルモンが出る?

推し活をすることは女性にとって多くの利点があります。
推しが活躍している場面をみたり、推しからレスをもらえたりしたら、ときめきが加速し、女性ホルモンが出る……なんて言われることもあります。

実際、推し活をしているからといって、女性ホルモンが分泌されることは医学的にはありません。ですが、幸せを感じることでセロトニンが分泌されることは十分ありえるので、推し活は、女性に幸せな瞬間を与えてくれる活動だと言えるでしょう。

ただし、推し活に夢中になりすぎてしまうことで、デメリットが発生する可能性もあります。推しのためにお金を使いすぎてしまって、本来必要だった進学や留学、資格取得などに必要なお金がなくなってしまったら……将来的な幸福度は大きく下がってしまうかもしれないのです。

推し活は素敵なことで楽しいものですが、長期的な幸せを望むなら、一番の推しはアイドルや二次元のキャラクターではなく、自分自身であるべきでしょう。

※1
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000343.000003149.html

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