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繰り返すギックリ腰を自分で改善&防ぐツボ

Date
2024/06/06
Writer
佐藤 優子
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ちょっとした荷物を持ち上げた瞬間…。

呼ばれて振り返った瞬間…

「ピキッ」

腰に痛みが走り、動けなくなった。

痛みで歩くことが困難だったり、腰を曲げると抜けそうになる…。

いわゆる『ギックリ腰』と一般的に言われている症状ですが、実は寒い冬よりも春など温かくなってくるこの時期に多くなりがちなんです。

なんども繰り返してしまうという方も必見!

おすすめの腰痛改善ツボをご紹介します。

腰痛はもはや誰しもが経験するもの

テレビCMでも腰痛改善の商品をよく見かけるほど、腰痛でお悩みの方は多くいらっしゃいます。

鍼灸院にも、腰痛で来院される患者さんが多くいらっしゃり、その年齢層はとても幅広いです。

このことからも、腰痛は誰もが抱える、改善しにくい病のような感じがしています。

原因を特定できる腰痛は15%だけ!?

腰痛ですが、特異的腰痛と非特異的腰痛にわけられます。

腰痛が起こる原因は様々で、一つだけではなく複数の要因が絡んでいる場合もあります。

多くの方が悩んでいる腰痛ですが、実はその約85%が原因不明の『非特異的腰痛』と言われています。

今回取り上げるギックリ腰は、『筋筋膜性腰痛』と言われる症状で、原因が特定できる『特異的腰痛』に分類されます。

筋筋膜性腰痛とは?

筋筋膜性腰痛筋 (膜性疼痛症候群)は、急に重い物をもったり、無理な体勢や姿勢で繰り返し筋肉に負荷をかけたりすることが原因で発症します。

筋肉はたくさんの筋肉繊維の束が一つとなって形成されています。

これらの筋肉や臓器を包んでいる膜のことを『筋膜』と言います。

この筋膜が先ほど挙げた急な動きや負荷、運動によって傷ついてしまうことがあります。

基本的には数日で傷は回復するものですが、負荷がかかる状態が続いたり、身体の血行が悪くなっていたりすることが原因となり、傷がなかなか回復せず、痛みが長引いたり、しびれが生じたりと悪化することがあります。

東洋医学で診る『筋筋膜性腰痛』

東洋医学では、身体の血液の循環が悪いと痛みがでる『不通則痛(ふつうそくつう)』という考えがあります。

ギックリ腰の特徴に、以下のようなことがあります。

・痛いけど、少し動いていると朝よりは動けるようになった

・お風呂に入ると少し楽になる

このようなことから、痛みが出ている箇所は、なんらかが原因となり血行不良が起き痛みを発症していると考えます。

ですから、鍼や灸を用いて滞った血行の流れを改善し、痛みを取り除く治療を行います。また、患部に鍼治療を行うことで組織細胞の修復が始まるため、損傷も回復しやすくなります。

おすすめのツボ

■腰腿点(ようたいてん)

場所_人差し指と中指の骨が交わるところの少し上と、薬指と小指の骨が交わる少し上。 少しくぼんだところ。

グ~っとゆっくり5分くらい、左右の手を押してみてください。腰の痛みがフッと軽くなる瞬間が感じられると思います。


■委中(いちゅう)

場所_ひざ裏の横じわの中央。

腰や背中の血流をよくし、痛みを和らげます。


■復溜(ふくりゅう)

場所_足首にある内くるぶしから指3本分上がった高さで、アキレス腱のキワあたり。

足腰の血行を改善することで、慢性の腰痛を和らげるように働くツボ。



参照

・東洋医学概論(医道の日本社)、
・東洋医学臨床論(医道の日本社)、
・ツボ単~経血取穴法・経血由来解説・兪穴単語帳
・日本老年医学会雑誌 下肢痛に対する鍼治療の効果(https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics1964/38/4/38_4_523/_article/-char/ja)

Writer's Profile
佐藤 優子

鍼灸接骨院に鍼灸師として勤務。整形外科疾患から、不眠、頭痛、高血圧他、未病分野の治療を行う。院では外来の他、訪問や大学病院で鍼灸師として派遣勤務を行う。

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