なんとなくの不調、自律神経の乱れをエクササイズで整えよう!



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もしかして「五月病」…?

木々の新緑が美しい5月は、暑くもなく寒くもなく、とても気持ちのいい季節ですよね。
ところが「五月病」という言葉もあるように、心身の不調を感じる人が多い時期でもあります。

4月から新年度が始まり、新しい生活リズムに慣れてきたところでゴールデンウィークに突入。知らず知らず感じていたストレスから一旦解放された後、再びストレスフルな毎日に引き戻される…。そのギャップが心身に堪えるようです。また、暦の上では5月5日が夏の始まり。日差しも強く、突然暑くなる日もあったりして、そのギャップも心身にダメージを与えます。

あなたは最近「なんとなくだるい」「疲れがとれない」「気分が晴れない」「イライラする」「肩や首がこる」「朝起きられない」「ぐっすり眠れない」といった不調を抱えていませんか?


これらの不調は、実は「自律神経の乱れ」によって引き起こされているといわれています。
そこで今回は、自律神経の乱れによって引き起こされる心身の不調について取り上げ、その改善に役立つエクササイズをご紹介していきます。


アドバイザー:桑山 純一

健康運動指導士、パーソナルトレーナー。

●略歴
「日本を元気にしたい!」…その思い一つで、新宿にそびえる某お役所を飛び出してきた、フィットネス界の異端児。
やせたい、体を鍛えたい、健康に暮らしたい、あなたのそんな「変わりたい」を一生懸命お手伝いします。

●所持資格等
・東京大学教育学部身体教育学コース卒
・健康運動指導士






「自律神経の乱れ」とは?


自律神経には、私たちが生きていくために必要な体の機能を“勝手に”調節してくれる働きがあります。“勝手に”というのは「意識しなくても」ということです。例えば、緊張すると鼓動が速くなったり、食事をすると胃腸の動きが活発になったりするのも自律神経の働きによるものです。しかし、これらは「心臓をもっと速く動かそう」とか「胃腸よ、もっと動け」とか意識したりしないですよね。

「自律神経の乱れ」とは、そうやって無意識のうちに働く自律神経が、働きすぎ、あるいは働き不足になってしまっている状態のことを指します。こうなると、生きていくために必要な体の機能に支障をきたすため、心身両面にさまざまな不調が現れます。



自律神経には「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」の2つがあります。
交感神経は体を緊張させたり活発にさせたりという働きがあり、反対に副交感神経には、体をリラックスさせたり休息させたりという働きがあります。

この相反する働きを持つ2つの神経が、互いに協調してバランスよく働くことで、その時々の状況に合わせた体の機能を正常に保っています。


ところが、心身に強いストレスがかかり、それが長く続くと、このバランスが崩れます。交感神経が働きすぎになってしまい、体は常に緊張状態を強いられ、心身のさまざまな不調につながるのです。




自律神経を整える方法


自律神経が乱れる主な原因は「ストレス」です。

ですから、乱れた自律神経を整える最も簡単な方法は、ストレスをなくすことです。しかし、それは現実的にはほぼ不可能ですよね。今の私たちの暮らしにおいて、ストレスをなくすのはまず無理なので、「うまく付き合う」というふうに発想を転換しましょう。


ある事柄がストレスになる人もいればならない人もいます。ある事柄をストレスに変換しているのは、実は自分の受け止め方であることに気づけると、ストレスを減らしていくことができます。相手や周りの環境は自分では変えられませんが、自分は自分で変えることができます。自分自身でコントロールできることで、対処していきましょう。


また、それでもストレスは溜まりますので、溜めすぎないような工夫も大切です。交感神経と副交感神経は、いわばオンとオフの関係にあります。ストレスが溜まってくるとこのオンとオフの切り替えがうまくいかなくなってきますので、意識的にスイッチオフにするような仕掛けをしていくことがおすすめです。



具体的には、帰宅から就寝までの間、次のようなことを意識してみましょう。


・軽い運動をする(駅~自宅を楽しくウォーキング・お風呂上がりに気持ちよくストレッチなど)
・食事を楽しむ
・お風呂にゆったりつかる
・照明を暗くする(間接照明など)
・心地よい音楽を流す(ゆったりとリラックスできる曲)
・アロマを焚く(鎮静作用や抗うつ作用がある香り)
・スマホ・PCなどの画面を見ない



できるだけ、決まった時間に決まった順序でルーティーン化していくと、スイッチオフ効果が高まります。(ただし、これも「できるだけ」でOK。「決めたとおりにやらなくては…」と強迫観念になっては本末転倒です。)




「なんとなくの不調」改善エクサ


それでは最後に、デスクワークなどで固まりがちな筋肉をほぐすエクササイズをご紹介します。


スイッチオンの状態が続くと、筋肉は緊張し続け固まってしまい、それが肩こりや腰痛、片頭痛といった「なんとなくの不調」につながります。そこで、意識的に体を動かして筋肉をほぐしてあげることで、そのような不定愁訴を改善するとともに、交感神経の働きすぎを抑え副交感神経への切り替えが進みやすい状態を整えていきます。



(1)両足を肩幅に開き、背すじを伸ばしてまっすぐ立ちます


(2)両手を頭上で組み、まっすぐ真上に伸びて5秒キープしたら、だらんと脱力します(×2回)



(3)両手をお尻の後ろで組み、その手を斜め後ろに伸ばして5秒キープしたら、だらんと脱力します(×2回)



(4)両手を頭上で組み、上体を真横に倒して5秒キープしたら、脱力して元に戻ります(左右×2回)



(5)股関節の横の骨を手のひらで押すようにして腰を真横にスライドさせて5秒キープしたら、脱力して元に戻ります(左右×2回)



(6)腰に手を当て、上体を前に倒して5秒キープしたら、脱力して元に戻ります(×2回)


(7)両足を前後に大きく開いて腰を落とし、上体をやや前方にスライドさせて5秒キープしたら、脱力して元に戻ります(左右×2回)



時間がないときは(1)~(4)の上半身のみとか(5)~(7)の下半身のみ、あるいはやりたいやつだけ、といった短縮バージョンでもOK!仕事中の気分転換や就寝前・起床時など日常生活のさまざまな場面で取り入れてみてください!!




いかがでしたか?リラックス習慣やリフレッシュエクササイズで自律神経を整え、気持ちも落ち着かせて、毎日を楽しく快適に過ごしましょう!

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