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オレンジ色を見たら思い出して 世界アルツハイマーデーに思いを寄せてみませんか?

Date
2023/09/21
Writer
Wellfy
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本日9/21が「世界アルツハイマーデー」、および9月が「世界アルツハイマー月間」であることをご存じですか?

アルツハイマーおよび認知症についての基礎知識

アルツハイマー、はて何だっけ…? という方や、聞いたことあるぞという方、病名だということは知っているけどそれ以上のことは何も…という方も多いかもしれませんね。

アルツハイマーについて解説する前に、「認知症」はご存じですか? 認知症は正確には病名ではなく、脳の病気や障害など様々な原因により認知機能(記憶力、言語能力、判断力、計算力、遂行力など)が低下し、社会生活に支障をきたしている状態を指します。そうした状態を引き起こす原因疾患の一つが、「アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)」なのです。他には脳血管型認知症、レビー小体型認知症などがあります。

認知症の具体的な症状としては、進行性の記憶障害を中心とした中核症状と、そこに本人の性格や環境の変化などが加わって起こる周辺症状があります。周辺症状には精神的な不安や幻覚・妄想などがみられますが、これは人によって出たり出なかったりします。

認知症は高齢化社会において深刻な課題となっており、日本では65歳以上の高齢者のうち約15%・約500万人が認知症と診断されています。2025年には700万人を超えるという推計も。認知症は高齢者だけの問題ではなく、40歳代~60歳代でも発症する若年性認知症や家族介護者など、社会全体が関係するものです。

認知症は、個人差はありますが、一般的には加齢や遺伝が影響します。また難聴や高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、喫煙や過剰飲酒などの不健康な習慣はリスクを高めます。逆に、運動や食事、社会的参加などの健康的な習慣はリスクを下げることにつながります。

運動する

運動は脳に酸素や栄養を送り、神経細胞の新生や回復を促します。散歩やジョギングなどの有酸素運動や、筋トレなどの無酸素運動を組み合わせて行いましょう。運動は年代に合わせて適度に行うことが大事です。

食事に気をつける

食事は脳の栄養源です。バランスのよい食事を摂り、野菜や果物、魚などの摂取量を増やしましょう。塩分や糖分の摂りすぎに注意し、脳血管にダメージを与える肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防しましょう。

社会的に活動する

人と話したり笑ったりすることは、脳の刺激になります。趣味やボランティア、地域のイベントや講演会などに参加しましょう。家族や友人とのコミュニケーションはもちろん、孤立しないで社会的なつながりを持つことが大切です。

学び続ける

新しいことに挑戦したり知識を増やしたりすることは脳の可塑性を高めます。料理や写真、日記、外国語や楽器などで自分の作品を作ったり、読書、パズル、クイズなどに挑戦することで脳の機能を保ちましょう。

健康診断を受ける

定期的に健康診断を受けることで、難聴や高血圧、糖尿病などの認知症リスク因子を早期に発見することができます。発見した場合は、適切な治療や対策を行いましょう。認知機能検査も受けることで、認知症の早期発見に役立ちます。

残念ながら、現代の医学では認知症の確実な予防や根本的な治療法はありませんが、早期発見や適切な治療、生活習慣の改善などで進行を遅らせることは可能です。

世界アルツハイマーデー / 月間とは

世界アルツハイマーデーは認知症の啓蒙活動を行い、世界の患者と家族に援助と希望をもたらすべく、1994年に国際アルツハイマー病協会(ADI)と世界保健機関(WHO)が共同で制定した日になります。2012年からは9月が世界アルツハイマー月間と定められました。

期間中は、ポスターやリーフレットの掲出・配布、認知症支援の色であるオレンジ色にライトアップされたランドマークや庁舎、認知症サポーターのシンボルであるオレンジリングが浮かび上がるドレスアップ、認知症に関する書籍やパネルの展示、講演会や相談会、認知症サポーター養成講座、ウォークラリーやコンサート、映画上映会やトークショーといったレクリエーション活動など、様々なイベントやキャンペーンが実施されます。

個人でも、各種イベントに参加する以外にも、オレンジリングなどを身につけて周りの人に認知症への理解を広めることもできます。SNSで発信するのもいいかもしれません(ハッシュタグは「#アルツハイマーデー」)。

また、公益社団法人認知症の人と家族の会はクラウドファンディングサイト・READYFORで現在クラウドファンディング実施中です。11/18まで寄付受付中。詳しくは下記URLへ。

認知症の人と家族の会2023|孤立する認知症の人や介護家族をゼロに – READYFOR
https://readyfor.jp/projects/ninchishoukoritsuzero2023?sns_share_token=

認知症の人と家族の会による2023年度世界アルツハイマーデー標語は「もっと知ろう もっと語ろう 認知症」です。認知症について正しい知識を学び、本人や家族の声に耳を傾け、支援の必要性や方法について話し合うことが大切です。認知症の人やその家族が人権を尊重され、差別や偏見に直面しない社会を目指していきましょう。認知症になっても安心して暮らせる社会づくりにあなたもぜひ参加してください。

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