職場の飲み会、参加すべき?断ってもいい?【判断のチェックリスト】

金曜の夜、飲み会あるから!

職場の上司の一言に、心の中で小さくため息をつく。「本当は早く帰って、溜まったドラマを見たいのに」でも断ったら、職場の人たちに「付き合い悪い」って思われるかな。

飲み会に参加すべきか、断るべきか。毎回この葛藤に、疲れていませんか?

この記事を書いた人

今来今

切れ味鋭くリアルを斬るフリーライター。恋愛や仕事、社会のモヤモヤをアラサー女子の先輩目線でズバッと斬り込み、読む人に新しい風を届けます。

目次

理由は人間関係だけ?職場の飲み会はなぜ「断りづらい」のか

職場の飲み会を断りづらいのは、あなたの気が弱いからではありません。そこには、明確な心理的メカニズムが働いています。

社会心理学では、これを「同調圧力」と呼びます。心理学者アッシュの同調実験で明らかになったのは、人は集団の中で「みんなと違う選択」をすることに強い心理的抵抗を感じる生き物だということです。

特に日本の職場文化では長年、「和を乱さない」「空気を読む」ことが美徳とされてきた歴史があります。それゆえ、飲み会に参加しないことは、暗黙のルールに逆らう行為のように感じられるのです。

さらに、認知心理学の「損失回避」という概念も断りにくさに関係しています。人は「得られるもの」より「失うかもしれないもの」に敏感です。飲み会に参加して得られる人間関係より、断ったときに失うかもしれない評価や信頼の方が、大きく感じられてしまうのです。

つまり、断りづらいのは当然だ、ということです。職場の飲み会が断りづらいということは、あなたの心が正常に機能している証拠です。

職場の飲み会に参加するメリットはある

留意すべきは、職場の飲み会には参加するメリットもたくさんある、という点です。

社員同士の非公式ネットワークができる

会議では言えない本音今後のプロジェクトの動き人間関係の力学といった「公式には流れない情報」は、往々にして飲み会で共有されがちです。

特にキャリアアップを目指す場合、この情報網は無視できません。

苦手意識がなくなるかも!?関係性が深まり、仕事をしやすくなる

仕事の顔しか知らなかった人の、意外な一面が見えるのも飲み会あるあるです。共通の趣味が見つかったり、実は悩みが似ていたりするかもしれません。

人間関係に厚みが出ると、仕事もしやすくなります。

上司・同僚に「あの人、感じいいよね」と思われる

飲み会に定期的に顔を出している人は「協調性がある」「チームプレイヤーだ」と評価されやすい傾向があります。

以上のように飲み会には様々なメリットがあるのです。

でも――これらのメリットが発生する可能性を考慮したとしても、職場の飲み会は「絶対必要」というわけではありません。

時間とお金の無駄?職場の飲み会に参加しないメリットもある

飲み会に参加しないことは、悪ではありません。

今は、働き方改革、ワークライフバランス、そして何より「多様性の尊重」が叫ばれる時代です。プライベートの時間をどう使うかは、個人の自由のはずなのです。

心理学者のデシとライアンが提唱した「自己決定理論」によれば、人は自分で選択したと感じられるとき最も幸福度が高くパフォーマンスも上がると言われています。

義務感で参加した飲み会で、あなたは本当に楽しめるでしょうか?  無理して笑顔を作って、帰り道にどっと疲れていないでしょうか?

さらに言えば、飲み会に参加しない時間で、あなたは何ができるでしょうか?

家族と過ごす、趣味に打ち込む、スキルアップの勉強をする、ただひたすら寝る――そのどれもが、あなたの人生を豊かにするものです。

飲み会に行かない=協調性がない」という等式は、もう古い、とも言えます。

飲み会に参加するメリットはありますが、飲み会に参加しないメリットも大きいのです。

職場の飲み会、行くべき?判断のための5つのチェックポイント

飲み会に行くメリットも行かないメリットもあるならば、飲み会には行くべきなのでしょうか? 断るべきなのでしょうか?

大切なのは、行く、行かない、と決めつけるより、状況に応じて選ぶことです。

チェック1: 主役がいる飲み会か否か

新入社員の歓迎会、異動する先輩の送別会――主役がいる飲み会は、参加の優先度が高くなります。

一方、「なんとなく月末だし」みたいな定例飲み会は、スキップしても大きな影響はありません。

チェック2: 参加メンバーは誰か

直属の上司や、普段関わりが深いチームなら、関係性維持のために参加する価値はあります。

逆に、ほぼ接点のない部署の飲み会なら、無理に参加しなくてもいいでしょう。

チェック3: 自分の立場とキャリアプラン

入社1年目と5年目では、判断基準が違って当然です。今後その職場で長くやっていくつもりなら、ある程度の「顔つなぎ」は有効でしょう。

でも、転職を考えているなら、無理に参加する必要はありません。

チェック4: 自分の心身の状態

メンタルヘルスの観点から言えば、疲労が蓄積しているときに無理をすると、燃え尽き症候群(バーンアウト)のリスクが高まります。

たかが飲み会です。自分の心と体の声を、最優先にしましょう。

チェック5: 頻度とバランス

毎回断るのと、月1回くらい参加するのでは、印象が大きく異なります。

完全に参加しないのではなく、「3回に1回は顔を出す」くらいのバランスなら、自分も無理せず、周囲との関係も保てるでしょう。

職場の飲み会の上手な断り方3つのコツ

参加しないと決めたら、どう伝えるかが問題です。

コツ1: 理由は具体的すぎなくていい

理由は「家族の用事で」「先約があって」で十分です。詳しく説明すると、「じゃあ来週は?」と掘り下げられる可能性があります。

コツ2: 申し訳なさを過剰に出さない

「本当にすみません」「申し訳ございません!」と謝りすぎると、相手も気を使うし、あなた自身も罪悪感が強まります。「残念ですが、今回は難しくて」くらいのトーンで大丈夫です。

コツ3: 代替案や感謝を添える

「次回は参加したいです」「お疲れ様会、楽しんできてください!」など、前向きな一言を添えると、印象が柔らかくなります。

不要な職場の「飲みニケーション」の終わり、新しい関係性の始まり

時代は変わり続けています。

リモートワークが普及し、オンラインでのコミュニケーションが当たり前になった今、「飲み会に参加しないと仲良くなれない」という前提自体が崩れつつあるのです。

ランチを一緒にする、業務後にちょっとお茶する、Slackで雑談する――コミュニケーションの形はもっと多様でいいのです。

強制じゃない。大切なのは職場の飲み会に参加するかどうか、自分で考えて選ぶこと

飲み会に参加するかどうかは、「協調性のテスト」ではありません。あなたがどう働きたいかどう生きたいかという個人の選択の問題なのです。

参加すべきか、断るべきか。正解はありません

ただ一つ言えるのは、「周りがどう思うか」を軸に決めるのではなく、「自分がどうしたいか」を軸に決めてほしいということです。

  • 行きたいなら、行けばいい。
  • 行きたくないなら、断っていい。
  • 行きたくないけど仕事を円滑にするために月に一回は参加する。
  • たまには参加して、たまには断る――それでもいいでしょう。

大切なのは、「自分で選んだ」という感覚です。

次の飲み会の誘いが来たら、こう自問してみてください。

私は、本当はどうしたい?

あなたの金曜の夜は、あなたのもの
誰にも、それを奪う権利はありません。

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