腸美人になれるツボ押しで目指せ「美肌」

美肌と言えば「腸活」と言われるほど、その関係は密接しています。

さて、皆さんは「腸」と聞くと体のどの部分を指すかご存じでしょうか?

体の中で腸というのは、小腸と大腸のことを言います。

「胃」じゃないの?と聞かれることもあるのですが、美肌を目指す上では、胃の調子も整っていることがベストです。

しかし、胃は腸と働きが異なるのです。

美肌と腸の関係がなぜ密接しているのかをお伝えするためにも、それぞれの働きについて少しご紹介します。

目次

「胃」と「腸」の働きの違い

まず「胃」の働きについてです。

「胃」は、体の中に入ってきた食べ物を、体内に吸収しやすくするため、「小さくする」場所です。「胃」で十分に小さくなった食べ物たちは、「小腸」へ送られます。
「小腸」では、食べ物を消化し、栄養分を体内へ吸収します。

栄養が吸収されカスとなった食べ物たちは、その後「大腸」へと運ばれ、体の外に排出されます。

上記のことからも、胃と腸は健康的な体をつくるのに、とても重要な器官であることがわかると思います。

私たちの体は、日頃口にする食べ物から作られています。
胃や腸の働きが悪くなると、栄養を吸収できず、体に様々な不調をきたします。

ですから、美肌を目指すなら、胃腸を整えることが大切になるのです。

「腸」が悪くなるとどうなるの?

「腸」は、栄養を吸収し、不要なものを排出するところです。

腸が悪くなるとは、つまり便秘や下痢になりやすい。または繰り返している状態のことを言います。

この状態では、体に必要な栄養が吸収できず、不要な老廃物が溜まっていくため、体の中に「悪玉菌」が増え、さらに老廃物が生成されやすくなるといった、悪循環になってしまうのです。

この老廃物が体内を巡り皮膚の外に排出されると、肌荒れが起きます。

さらに、肌のターンオーバーも乱れ、シミ・肌荒れ・吹き出物の原因に繋がります。

「便秘」「下痢」になる原因

■便秘になる原因

水分や食物繊維不足の他にも、以下のようなことが原因で便秘を引き起こします。

・排便反射の乱れ

→食べ物のカスが大腸にある程度溜まると、「便が溜まりましたよ~、そろそろ出しましょう~」という信号が脳に送られます。

その信号を脳が受け取り、便意を感じます。

その後、肛門の筋肉が緩み、腸を動かし便が流れるという仕組みになっています。

しかし、この便意を無視したり、我慢してしまうと、排便反射は終わり便意を感じなくなってしまうのです。

これを繰り返してしまうことで、腸や肛門の働きが弱くなり、脳へ送られる信号も伝わりにくくなってしまい、慢性的な便秘になってしまうのです。

・自律神経の乱れ

→本来、人間の体は副交感神経が優位の時に、消化や吸収、排泄を行うよう構成されています。

しかし、ストレスなどが原因となり自律神経が乱れ副交感神経への切り替えができないと、腸の動き(蠕動運動)が悪くなり便秘に繋がります。

■下痢になる原因

下痢と聞くと、何か悪いものを食べたときや、食べすぎ・飲みすぎなど、消化不良が主な原因で起きますが、便秘と同様に以下の働きの乱れでも起こります。

・自律神経の乱れ

→便秘とは逆に腸の動きが過剰になる(蠕動運動)ことで、便の流れが速くなり、下痢として排泄されます。

おすすめのツボ

■足三里(あしさんり)

場所_ひざの皿の外側のくぼみに指4本当てた時、小指が当たる所にあるツボ

胃腸の働きを改善し、胃酸の分泌を促進するツボです。

■合谷(ごうこく)

場所_合谷は、親指と人指し指の骨が交差した部分から、人差し指へ向かって順に押していき、痛みを感じる場所。

肩こり、便秘、下痢などの便通異常、ストレスなど万能のツボです。

■中脘(ちゅうかん)

場所_おへそとみぞおちを結ぶ縦線の、ちょうど中間のあたりに位置するツボ。

胃腸の調子を整えるツボです。

■天枢(てんすう)

場所_おへそから指幅3本分外側のところで、左右どちらにもあります。

便秘、下痢など腸の調子を整えます。

■大巨(だいこ)

場所_へそから指幅3本分下がり、そこから外側に指幅2本分のところで、左右どちらにもあります。

下腹部の張りや慢性腸炎・過敏性腸症候群など下腹部の不快感と張りを和らげて大腸・小腸などの胃腸の機能を高めます。

お腹周りのツボへは、お灸で温めることをおススメします。

参照

・東洋医学概論(医道の日本社)
・東洋医学臨床論(医道の日本社)
・東洋医学の教科書(ナツメ社)
・ツボ単~経血取穴法・経血由来解説・兪穴単語帳
・日本鍼灸治療学会誌「国内の美容鍼灸に関する研究論文レビュー」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/imj/15/1/15_26/_article/-char/ja

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この記事を書いた人

鍼灸接骨院に鍼灸師として勤務。整形外科疾患から、不眠、頭痛、高血圧他、未病分野の治療を行う。院では外来の他、訪問や大学病院で鍼灸師として派遣勤務を行う。

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