我慢と努力の違いとは?目標達成に向け「努力の質」を高める方法

我慢と努力は、一見すると似たような概念のように感じられるかもしれません。しかし実際には異なる意味があります。本記事では、目標を達成するためのアプローチにおいて重要な役割を果たす我慢と努力の違いについて解説するとともに、目標達成に向けた良い努力の仕方について解説していきます。

「私のしていることは我慢? それとも努力?」「努力しているつもりだけどうまくいかないのはナゼ」という疑問がある方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。

目次

我慢と努力の違いって?



まずは、我慢と努力の違いについて見ていきましょう。

我慢とは、耐えること、欲求を抑え込むこと

我慢とは、困難や不快な状況に耐えたり、欲望を抑え込んだりすることを指します。それはしばしば、短期的な快楽や利益を犠牲にして、長期的な目標や利益を追求することが含まれます。

そのため我慢は、不快な感情や欲求に直面した際に、自制心や忍耐力を発揮することが必要になります。たとえば、Aさんに新しい恋人ができて毎週末デートをしたいという欲求が湧いてきたとします。

しかし、Aさんは半年後に公認会計士の試験を控えており、週末の勉強の時間はとても大切です。この場合、半年後の公認会計士試験、ひいては、数年後に公認会計士として活躍する未来を優先させ、現在の欲求(恋人と毎週デートしたい)を抑える必要がでてきます。これが、我慢です。

努力とは、目標達成のための意識的な行動

努力は、目標を達成するために意識的に行動することを指します。具体的には、計画を立て、目標に向かって継続的に取り組むことが含まれます。たとえば、前述のAさんが、デートの頻度を減らすことが我慢であり、公認会計士試験のための勉強時間を増やすことが努力なのです。

我慢と努力の違いは何?

我慢は、「不快な感情や欲求」に対処するための内省的なプロセスです。一方、努力は、目標を達成するために計画的かつ継続的に行動することを指します。

つまり我慢は内省的で消極的であるのに比べて、努力は積極的で能動的なプロセスであり、目的地に向かって前進することを意味しているのです。

努力の質を高める5つの方法

次に、努力の質を高めるためにできることを5つご紹介します。闇雲に努力しても、報われないケースもありますから、質の高い努力を行いましょう。

努力の質を高める方法1 目標の明確化。数値化することが大切。夢に日付を!

努力は、明確な目標を持つことからスタートします。目標が明確であれば、それに向かって効果的に行動することができるのです。しかし、しばしばこの目標が明確でないケースがあります。たとえば、「英語が話せるようになりたい」という目標があったとします。しかしそれは、どの程度をイメージしているのでしょうか? いつまでに話せるようになりたいのでしょうか? ゴールが明確でないと、走りだすことはできません。

たとえば、「一年後までに、英語でビジネスができるレベルの英会話力を身に着ける」など、具体的な数字を入れて目標設定をすることが大切です。「いつか話せるようになりたいな」という漠然とした目標ではいつまでたっても到達できないでしょう。「一年後」「ビジネスレベル」という目標をしっかり立てれば、おのずとやるべきことは見えてきます。

努力の質を高める方法2 計画を立てる。他人を巻き込むのもお勧め

目標を立てたら、次は計画です。計画は、目標を具体的なステップに分解し、達成可能なタスクに分割することが大切です。

たとえば、「毎日5時間英語を勉強する」という会社員であればほぼ不可能なスケジュールの立て方はNGです。自分でできる範囲の計画を立てましょう。自分ひとりではモチベーションが続かないと理解しているのならば、オンライン英会話を毎週予約して、その時間だけ頑張るとか、同じ目標をもっている仲間と集まって英語だけで話す時間を作ってみるとか、他の人を巻き込むのもよいでしょう。

大切なのは、「週に〇回、〇時間する」など、計画をしっかり立てることです。「時間があるときにしよう」では、忙しさを言い訳に目標から遠ざかってしまう可能性があります。たいていの人は忙しいのです。時間は作るものだと理解しましょう。

努力の質を高める方法3 持続性とコミットメント。継続こそ力なり

努力は継続的な取り組みが必要とします。目標を達成するためには、一日やったらそれでOKというわけにはいきません。困難に直面したときや挫折したときにも、モチベーションを維持し、目標にコミットすることが大切なのです。

ただし、継続できない、と感じる方もいるでしょう。なぜ継続できないのでしょうか。それは、面白くないからです。面白くて、率先してやりたいと思えるものならば、意識せずとも続けてしまいます。ですから、なるべく自分が面白いと感じるやり方を試してください。
たとえば、英語学習の場合ですと、テキストに向かっているだけでは飽きてしまい続かないという方もいるかもしれません。その場合は、ゲーミフィケーション(ゲームのように楽しく取り組めるように工夫されたもの)を取り入れた英語学習アプリを使ってみるのもいいでしょう。会話をメインにしたいならば、外国の方が集まるバーなどで会話を楽しむのもいいかもしれません。自分が面白い、楽しいと思えて、自然と継続ができる方法を探してみましょう。

努力の質を高める方法4 予想通りにいかなくて当たり前。フレキシブルな対応が鍵

計画がうまくいかない場合や予期せぬ問題が発生した場合には、柔軟に対応し、新たな戦略を立てる必要があります。「予想通りにいかないから」と投げ出してしまうのは非常にもったいないことです。予想通りに進まないのは当たり前だと考えて、柔軟に計画を変化させていきましょう。

「このやり方でうまくいかなかったから、次はこのやり方でやってみよう」と様々なアプローチにチャレンジすることで、あなたにふさわしい道が見えてくるはずです。

努力の質を高める方法5 周囲と比べずに、自分の成長に着目しよう

人間は社会的な生き物ですから、どうしたって周囲の人と比べてしまいます。しかし、努力が報われてないと感じて、周囲の人と比較し、「私だけうまくいかない」「才能がない」とネガティブになってしまったら、目標達成は遠ざかります。

他人と比べるのではなく、過去の自分と比べましょう。あなたは努力したことで、スキルなり経験なりを獲得したはずです。一年前のあなたは知らなかったことを、いまあなたは知っています。あなたは成長したのです。自分の努力を認めてあげることができたら、目標に向かって努力することは苦しいばかりではなくなるでしょう。


さいごに。目標達成までの道は平ではない。失敗しても、もう一度始めればよい


我慢と努力はどちらも目標達成のための重要な要素ですが、ほとんどの場合、我慢だけでは目標を達成することはできません。達成したい目標があるのなら、努力をする必要があります。

闇雲に努力しても成果がでない、という方は「明確な目標設定、計画の立案、持続的な取り組み、柔軟性、自分の成長への着目」を意識しましょう。努力している最中に我慢が必要な場面も出てくるかもしれませんし、我慢できずに誘惑に負けてしまうかもしれません。その場合は、自分を責めず、柔軟性を発揮して仕切り直し、再び目標に向かって歩んでいきましょう。

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