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ファイア(早期退職)ってどう?1万人に聞いてみた結果と目指すためのポイント

Date
2024/04/04
Writer
今来今
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人生100年時代と言われるいま、定年後も働き続ける人は珍しくありません。

日本でベストセラーとなった『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン著 東京経済新報社)では、長寿化が進むいま、70代、80代まで働かなければならない人が増えるため、ひとつのキャリアを生涯貫き通すのは稀であり、柔軟にキャリアを考えていく必要があると述べています。

また、近年、「70代でも元気でファーストフードで働く人」を紹介するなど、高齢者が働きに出ることをポジティブに伝えようとするコンテンツも増えています。

寿命が長くなり、経済が停滞して賃金が上がらないいま、どうせ一生働くなら、働くことをポジティブにとらえたいと考える人も一定数存在するのでしょう。

一方、若いうちから資産を効率的に蓄え、ファイア(経済的自立と早期退職)を目指す人も同時に増加しています。何か手を打たなければ、一生労働に従事しなければならなくなる、という現実が、人々をファイアという夢に駆り立てるのでしょう。

しかし実際、ファイアは、現実的なのでしょうか? どれくらいの人がファイアを目指しているのでしょうか? 

ファイア(FIRE)とは? これまでの早期退職とは「安心感」が違う理由

ファイアとは、Financial independence Retire Earlyの頭文字をとったものです。

直訳すると経済的自立と早期リタイヤとなります。ファイアが従来の早期退職と異なる点は、資産運用が前提となっている点です。

充分に貯蓄ができたからリタイヤするのではなく、「資産運用の運用益で生活できる目途が立った時点でするリタイヤ」=「ファイア(FIRE)」なのです。

運用益で生活できるファイアならば、早期退職後に、資産が目減りしていく心配もありません。

ファイア実現のためには、ファイヤ後の生活費を計算し、必要経費を割り出します。そして、その必要な金額を用意できるように、投資を開始します。

ファイアのための投資には、様々な選択肢がありますが、メジャーなのは株式投資、投資信託、不動産投資でしょう。当然、投資には絶対はありませんから、ファイアを目指して投資を始めたことで、資産を目減りさせてしまう可能性も十分あります。

そのリスクをとってでも、経済的自立と退職後もお金が目減りしない生活という夢を実現したいという人が増えているため、ファイアという言葉は、近年、流行語のようになっているのでしょう。

では、実際、どれくらいの人がファイアを目指しているのでしょうか?

1万人アンケート結果。2~3割の人がファイアを目指している

男女1万人のアンケート結果によると、660人がすでにファイアを目指して資産形成中であり、1885人がいずれはファイアをしたいと考えています。半数が将来のことはわからないと回答し、する気はないと回答したのは1652人でした。

この結果から、多かれ少なかれ、ファイアに興味がある人が少なくないことが読み取れます。

すでにファイアを果たしている585人は、ファイア後は「旅行」「のんびり」「好きなこと」などをしていると回答しており、まさに悠々自適な生活を送っていると言えそうです。

ファイアという生き方が「よくない」と感じる理由とは?

一方、ファイアという生き方をポジティブにとらえていない人も一定数いるようです。


多くの人がファイアという生き方を肯定的、もしくは個人の自由だとみていますが、387人はファイアという生き方は「よくない」と回答しています。

「よくない」と回答した人は、「やりがいや会社への所属がなくなる」「人間関係が変化する」ことを懸念しているようです。また「キャリア形成」が疎かになる懸念を示す回答もみられました。

人生において仕事の優先順位が高く、一生涯に渡ってキャリアを追求していきたいと考える人のなかには、早期退職は「よくない」と捉えている人もいるのでしょう。

ファイアは目指す価値がある? 副次的なメリットあり!

経済的な自立と経済的に豊かな老後を望むなら、ファイアは目指す価値があるでしょう。ファイアを実現した暁には、自分の好きな時間に起きて、好きなことをする自由が得られます。誰かに支持されて仕事をする必要も、満員電車に乗る必要もなくなるのです。

また、ファイアを目指すなかで、お金に関する知識を学ぶ必要があるため、お金の使い方がうまくなったり、投資先を選ぶなかで視野が広がったり、といった副次的なメリットも期待できます。

ファイアを目指すなら、なにから始めたらいい? 生活費を計算しよう

では、実際にファイアを目指す際には、なにから始めたらよいのでしょうか?

まずは、ファイアのためにはどのくらいの資産が必要なのか、その目標金額を計算してみましょう。

基本的には、生活費を投資元本の4%以内に抑えることができれば、早期退職後も資産が目減りすることなく暮らしていくことが可能だと言われています。

たとえば、早期退職するまでに資産を1億円貯めるとします。そして、年間の生活費を400万に抑えます。早期退職後に、4%の運用益を毎年確保するとした場合、1億円を目減りさせることなく、死ぬまで余裕をもって暮らしていくことができるのです。

家族が数名いる場合や、都会で生活費が高い場合、病人がいる場合などによって、退職後に必要な生活費は変わってきます。

まずは必要な生活費を計算し、投資先を選ぶことから始めましょう。

ファイアを目指す際に気をつけるべきこと。あなたの居場所はどこ?

ファイアを目指すことは、長期的視野で人生を考え、未来に希望を持つということでもあります。いつかファイアできるという夢は、現在が苦しくても希望の光となって、生きる力を与えてくれるでしょう。

未来に絶望している人はファイアのための一歩を踏み出すことはできません。ファイアのための踏み出したということは、明るい未来を信じられる幸せな人だということです。

ただし、未来を楽観視するのは危険だということも認識しておく必要があるでしょう。なぜなら、株式や投資信託を利用し、一定の運用利回りを確保することは、簡単なことではないからです。逆に、投資によって損失が出て、老後資金が目減りしてしまう可能性もあります。

また、計算通りの資産を貯めてファイアできたと喜んだのもつかの間、親の介護や事故など想定外の出費によって計算が狂ってしまうこともあるでしょう。ファイアを目指すなら、こういったリスクを認識し、楽観的になりすぎないことが大切なのです。

また、金銭的には問題がなかったとしても、仕事でのやりがいやコミュニティを失った結果、楽しみや人とのつながりが失われ、孤独に陥ってしまうリスクもあります。ファイアを目指す方は、引退後の人間関係ややりがいなどについても考えておく必要があるでしょう。

とくに人間関係は一朝一夕には形成されませんから、仕事以外のコミュニティに出入りするなど、工夫をしておきましょう。

人は、家、仕事場、に加えて、第三の場所(サードプレイス)があることで、日頃の役割から解放され、リラックスできるという説もあります。ファイアを目指す人は、職場を去ったあとの自分の居場所とはどこか、を考えておきましょう。そうすることで、金銭的にも精神的にも豊かな生活が実現できるはずです。

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調査名:新しいライフスタイル!今日はFIRE(早期退職)に関するアンケート(設問数:6)
調査期間:2024年1月3日 12:00~24:00
調査方法:QR/バーコードリーダー「アイコニット」ユーザー10~70代以上の男女10070人へのインターネット調査

QR・バーコードリーダー/アイコニット®とは

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