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子どもがほしくない女性向け【結婚・友達付き合いサバイバル作戦】

Date
2023/03/09
Writer
今来今
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「世間は子どもがほしくない女性に冷たい」と感じている方は多いのでは? 現代日本では「子どもがほしくない」と言っただけで人でなし扱いされることすらあります。

でも、本来産むか産まないかは個人の自由なはずであり、誰からも強制されたり非難されたりする道理はありません。

今回は「子どもがほしくない女性」向けに、現代社会を生き抜くためのヒントを紹介していきます。

「子どもがほしくない」ことに対する罪悪感はまやかし

「子どもがほしくない」と考える女性のなかには、子どもを望まないことは、わがままなこと、自分勝手なことだと考えて、罪悪感を抱いてしまう人もいます。ですが、冷静に考えたら、罪悪感を抱く必要はまったくないことが理解できるはずです。

「子どもを産まない人は、少子化を加速させているから自分勝手」思想の危険性

国は、少子化を問題と考えて、女性に産んで育ててほしいと考えています。なぜかというと、子どもの数が減ることによって、税収が少なくなったり、経済活動が鈍化したりすることによって、国力が衰えると考えているからです。
端的にいうと、「国の発展のために、産んでほしい」ということです。

ところで、私たち個人は、国のために生きているのでしょうか? もしそうだと考えるならば、「国のため、天皇のために命をかけて戦うのが日本人のあるべき姿」と思い込んでいた神風特攻隊の時代の精神性を未だに引きずっているということになり、今の時代にはとても危険なことです。

私たちは、国に国民としての義務である税金を納めて、公的サービスを受けていることは事実ですが、だからといって「国の発展のために生きる」必要はまったくないのです。

「子どもを産まない人は、孫を見せてあげられないから親不孝」の嘘

「親は孫を見たいと思っているのに、子どもを産まないことで親の希望を叶えてあげられない」ということに罪悪感を持つ人もいます。ですが、子どもを愛している親が子どもにもっとも望むことは、孫を生んでくれることではなく、本人が幸せで納得のいく人生を送ってくれることです。
「子どもを産まないこと」よりも、「親のために自分が望まないような生き方を選んで勝手に不幸になること」のほうが、よっぽど親不孝のはずです。

また、本人が望んでいないのに、子どもを産むように催促してくる親は、子どものためではなく自分のエゴを優先させる親なので、そのような親のために、自分の生き方を無理して変える必要は皆無でしょう。

「子どもを産まない人はわがまま」は根拠のない言いがかり

「子どもを産まない人はわがままだ」と非難する人もいて、そういった声に慣れすぎていると、子どもを望んでいない本人までもが、「私はわがままだから子どもはいらない」と「子どもがいらない=自分勝手」という価値観を内面化してしまっている場合があります。

ですが、本当に子どもを産まない人はわがままなのでしょうか?

子どもを産まない人がわがままだとすると、子どもを産む人は、他者のために自分を犠牲にして生んでいる、ということになります。ですが、実際はそうではありません。
子どもを生んでいる人が子どもを産む理由は、おそらく「自分が子どもを生んで育てたいから」でしょう。ついでに、「親に孫を作ってあげて喜んでほしい」というような他者を意識した気持ちもあるでしょうが、それは後付けの理由であり、初期衝動は自分のためなのです。

ですから、産む・産まないは、どちらの選択をしてもわがままなものなのです。女性の産む権利・産まない権利は、自身の希望によって行使されるべきものですから、わがままであってしかるべき、とも言うことができます。

妊娠・出産は地雷だらけの話題。「子どもがほしくない」女性へのクソバイスとは?

クソバイスとは、つまり「クソみたいな、要らないアドバイス」(エッセイスト犬山紙子さん考案の造語・役に立たず上から目線のクソなアドバイスのこと)。
妊娠・出産は、デリケートな話題なので、どれだけ仲の良い友人間であってもお互いに気を使うべきテーマです。ですが、妊娠・出産に関してのクソバイスを放つ人は決して少なくありません。

結婚したらすぐに「子どもはまだ?」と無邪気に聞いてしまう人もいますが、その女性が不妊治療をしている場合だって多いにあります。不妊治療でなかなか子どもができず苦しんでいる女性は、そういった悪意のない言葉にも傷ついてしまいがちなので、注意が必要です。

実際に、妻の年齢が50歳未満で結婚15~19年の夫婦のうち、過去に不妊の心配をしたことがある割合は29.3%。さらに、その半分以上にあたる約15.6%の夫婦が不妊治療を受けているというデータもあります。単純計算で「夫婦の6組に1組が不妊に悩んでいる」ということになります。(※1)

同様に、「子どもがほしくない」と友達に言ったとき、的外れな質問やアドバイスをされてイラっとしたり、悲しくなったりした経験がある女性は多いでしょう。世の中には、不妊治療中や子どもができない女性に対して言ってはいけない言葉の例はあふれていますが、「子どもがほしくない」女性に言ってはいけないクソバイスにどのようなものがあるのか、はあまり広まっていないように思います。

そこで、ここでは、「子どもがほしくない女性」へのよくあるクソバイスと、クソバイスされた女性の胸のウチをご紹介しておきます。

※1 「現代日本の結婚と出産─ 第15回出生動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書 ─」立社会保障・人口問題研究所)
http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/NFS15_reportALL.pdf

「子どもがほしくない」女性へのクソバイスと、された女性の胸のウチ

妊娠できる期限が迫ってきたら絶対ほしくなるよ。

→なぜ断言できるの? 根拠がまったくないよね。

子どもってほんと可愛い。子ども持つと人生変わるよ。

→人生は変わるでしょう。でも変えたいとも思わないし、悪い方に変わる場合もあるよね。

子育てしたから、人間的に成長できたなーと思う。

子どもができて、本当の愛というもんがわかるよ。

→子育てでしか人間的成長がないと思う人もいるんですね。

まだ遊びたいんだ? 私にもそんな時期あったな、うらやましい。

まだ(自分)が子どもでいたいタイプなんだ?

→そんな時期? いえ、私はあなたの過去を生きているわけではありません。

年とったとき、誰が面倒をみてくれるの? 将来困るよ。

→老人ホームかな。あなたの子どももあなたを入れる場所だよ。

妊娠・出産は、個々人で意識の差が大きく、無意識に役に立たない上から目線のアドバイスをしてしまう可能性が高い話題なので、自分自身も加害者にならないように、気をつけて発言していきたいところです。
また、クソバイスをされてしまったら、「スルースキルを身につける」「即クソなアドバイスであることを指摘し論破する」などの自分なりの自衛策をみつけておきましょう。

「子どもがほしくない」女性は、結婚前に彼氏に言うべき? 婚活はどうするべき?

ところで、実際、子どもがほしいかほしくないかは、友達にはあまり関係のないことですが、彼氏には関係がある可能性があります。彼氏と結婚を考えている場合などは、事前に自分の気持ちを伝えておいた方が良いケースもあります。

「今はほしくないけど、いつかほしくなるかも」くらいだったら必ずしも言う必要はないかもしれませんが、「絶対にいらない」と思っている場合で、彼氏が「絶対子どもはほしい」と思っている人だった場合は、言いにくくても、本心を伝えておくのが誠実な態度だと言えるでしょう。

婚活の市場においてはどうでしょうか? 婚活アプリなどでは、プロフィール欄に、「子どもがほしいか」という項目を設けている場合があります。当たり前ですが、ここでは嘘をつかずに本心で選択しましょう。
男性に関しても、「結婚したら子どもがほしいはず」だと考えているのは幻想です。結婚はしても子どもがほしくない女性がいるように、子どもがいない夫婦生活を理想だと考えている男性だっているのです。

自分が望む結婚の形を明確に示しておくことで、ぴったりくるパートナーと出会える確率もアップするでしょう。

「私は、子どもはほしくない」ってよくあることです

さいごに、これを書いている私自身も、今まで子どもがほしいと思ったことは一度もありません。これから先、ほしくなる可能性はありますが、ずっと気持ちが変わらない可能性もあります。

そういう女性って、案外多いんじゃないでしょうか。「子どもがほしいと思えないなんて女性としてどこかおかしいのかも」と悩んでいる方がいれば、「いや、言ってないだけで、そう思っている女性は多いよ」と言いたいです。

結婚したい人もいれば、結婚したくない人もいます。結婚はしたくないけど子どもだけほしい人もいれば、結婚はしたいけど子どもはいらないという人もいます。彼氏がいないと寂しいという人もいれば、恋愛に興味がないという人もいます。

恋愛や結婚、出産などにおいて、「何がほしいか」「どうしたいか」は十人十色。ひとつだけの正解なんてありませんから、自分の意思で、わがままに選んでいくしかないのです。

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