エリザベートのイメージが覆る!?内面を丁寧に描く『エリザベート1878』

アイキャッチ画像出典:@corsage_jp(https://twitter.com/corsage_jp/status/1707945861903155286/photo/1

“エリザベート”と聞いてどんなイメージを浮かべますか?

ミュージカルが有名、宝塚で30年近く上演されている、愛称はシシィ……etc.

19世紀のヨーロッパ宮廷随一の美貌といわれていたエリザベートですが、これくらいの浅い知識しかなかった筆者が観たのですが、これは特に女性におすすめしたいと思い、ご紹介します。


目次

描かれるのは40歳になった1年間

物語はエリザベートが40歳の誕生日を迎えたときから始まります。
マンスリーダイアリー形式で話が進んでいきます。

史実をヒントにした様々なエピソードが1年の中に散りばめられています。

フィクションかと思ったら史実通りということも。

事実と虚構が見事に融合しています。

40歳になり、シシィは自分の容姿の衰えに敏感になっています。

加齢に逆らえないのはいつの時代も一緒ですが、彼女は皆の羨望の的だったこともあり、その美しい見た目をキープするために年齢に抗おうと必死でした。

また、当時の女性は男性のお飾り的な存在だったので、出しゃばるようなことは許されず政治に口を出すことは厳禁でした。

映画で描かれる皇妃である彼女の様々な葛藤は、19世紀だけでなく現代に生きる私達にも通じる普遍性があります。

価値基準は「若さ」や「美しさ」だけではありませんよね。

原題は『CORSAGE』

(永井撮影)

“corsage”はフランス語で、直訳すれば“コルセット”。

当時の女性がコルセットでギュッとウェストを締め上げてドレスを着ていたのはご存じでしょう。

写真は一部の映画館に展示されている等身大のエリザベートのスタンディパネルです。

身長172cm、ウェストは驚異の50cm!

エリザベートは弱冠16歳でオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフに見初められ結婚します。

しかし嫁いだ先は当時のヨーロッパで一番伝統と格式を重んじているといわれていたハプスブルク王朝のウィーン宮廷。

厳格で形式的な公務に窮屈さを覚えていき、子育てすら思うままにできず孤独が深まっていきます。

自分を縛り付けるコルセット、厳格な皇室の伝統、世間のイメージする理想像等あらゆるものから自由になりたいと思ったとき、彼女はどんな道を選ぶのでしょうか。

自分らしく生きたい、と願うのは皇妃に限らず私達もですよね。

主演のヴィッキー・クリープスが第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門最優秀演技賞を受賞したこの作品、お近くに上映館があればぜひ足をお運びください。

予告動画
https://transformer.co.jp/m/corsage/#modal

エリザベート1878公式サイト
https://transformer.co.jp/m/corsage/

エリザベート1878公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/corsage_jp

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この記事を書いた人

大学卒業後、国語学会で学術雑誌の編集と秘書を兼任。その後、放送作家と並行してテレビ局、制作会社で番組制作を行う。演者側だった学生時代から継続して様々な形でエンタテインメントに関わる。現在は書く仕事に加え、講師、カフェスタッフ等パラレルワーカー。原則、メディアと明かさず自費で情報収集することで媚びない正直な記事を目指す。得意分野はエンタメ・ビューティ・美味しい。

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