自己肯定感が低くなる理由とは?自己肯定感を高める簡単な7つの方法

自己肯定感とは、自分自身を肯定的に評価し、自分の存在価値を認める感情のことです。自己肯定感が高い人は、自分の長所や短所を理解したうえで、受け入れています。そのため、自分を大きく見せようとしたり、逆に過度に自虐したりすることはありません。等身大の自分を受け入れているので、取り繕う必要を感じないのです。

また、自分の長所を理解しているため、自己効力感(自分はこれができるはずだという信念)やセルフラブ(自分を愛し大切にする感情)も生まれやすいと言えます。それゆえ、やりたいことに果敢にチャレンジしたり、好きな人に自分から近づいたり、といったチャレンジをすることもできるのです。

一方、自己肯定感が低い人は、「自分なんて価値がない」と考えがちです。そのため、チャンスが巡ってきても、スルーしてしまいます。また、卑屈になって周囲に気を使わせてしまったり、逆に自信のなさをカバーしようと経歴や容姿を盛ることに腐心したりして、偽りの自分を演じることに疲れてしまうケースもあります。

自己肯定感が低いと、「自分の無能さがバレないか」と日々びくびくして過ごしたり、卑屈さゆえに欲しいものをほしいと言えなかったり、といった様々な弊害があります。

できれば自己肯定感が高いに越したことはありませんから、以下で自己肯定感が低くなる原因と、高めるためのヒントをご紹介していきます。

目次

自己肯定感が低くなる理由とは?

自己肯定感が低くなる理由には、以下のような要因が考えられます。

自己肯定感が低くなる理由1 幼い頃のトラウマや家庭環境

幼い頃に無条件に親から愛され、肯定的な言葉ばかりを受け取っていると、自己肯定感が高まりがちです。逆に、親が厳しかったり、ネグレクトされていたり、愛情を伝えない親だったりした場合、自己肯定感は低くなるでしょう。「愛している」「宝物だよ」という言葉を聞きながら育った人と、「お前なんかいなければよかった」と言われながら育った人とでは、自分を肯定できる感覚に差が出てくるのは当然のことです。

親からだけではなく、教師との関係性や、幼いころのいじめなどが原因で、大人になってからも自己肯定感が低いケースもあります。「もう過去のこと」と思おうとしても、幼い頃に受けた心の傷は、時間が経つだけでは癒えない場合も多いのです。

そういったトラウマを解消するために、大人になってからカウンセリングに通う人もいます。数か月、または数年かかってやっと傷を癒すことができた、という人も珍しくありません。

自己肯定感が低くなる理由2 周囲との比較や競争

「あの子に比べて自分は…」と他人と自分を比べて落ち込んだことがない人はいないでしょう。現代社会では、SNSなどを通じて有名人や友人・知人の私生活を簡単に垣間見ることができます。それゆえ、自分との差がリアルに感じやすいのです。

「他人と比べるのを止めるべき」と頭ではわかっていても、ついつい比べてしまい落ち込んでしまう場合の応急処置としては、SNSをミュートしたり、比較対象と会うのを止めたりする、という方法が挙げられるでしょう。

自己肯定感が低くなる理由3 自己肯定感が低いのに、理想は高い

自己肯定感が低い人が、高い理想を掲げすぎると、現実とのギャップが苦しく感じます。

SNSで活躍するセレブと自分を見て、「自分もああなりたい」とワクワクできる人もいれば、「自分と彼女とは違いすぎる」と落ち込む人もいます。この違いは、自己肯定感の高さに起因しているでしょう。

自己肯定感が高い人は、今の自分のことも認めており、理想に一歩ずつでも近づけるという自信があるので、理想のライフスタイルを送っている人を見て希望を抱くことができます。一方、自己肯定感が低い人は、自分のことが好きではないので、理想を見ることで自分の嫌さが際立ち、自己嫌悪に陥り、より自己肯定感が下がります。

高い目標は自己肯定感が高い人にとっては活力になりますが、低い人にとっては、より自己肯定感を低める要因にしかならない、と認識しておきましょう。

自己肯定感が低くなる理由4 社会からの「こうあるべき」を内面化している

社会や家族からの期待に応えられないと感じることが、自己肯定感を低下させる一因になることもあります。

たとえば、結婚したいけれど30代半ばになっても結婚相手がいない、という状況があるとします。しかし、なぜ彼女は結婚をしたいと考えているのでしょうか。結婚という制度があるからです。結婚は社会が作った制度でしかありません。つまり、社会の要請に適応できないことで、自己肯定感が下がっているのです。「社会とか関係なく自分が結婚したいのにできないから自己肯定感が下がっているのだ」という理屈は通りません。なぜなら、社会がなければ結婚もまた、存在しない制度だからです。

自己肯定感は、個人の内面の問題だと認識されがちですが、実際は、社会の要請と個人生き方との葛藤を通じて、上下するものだと言えるでしょう。

自己肯定感を高める簡単な方法とは?

自己肯定感を高めるためには、日常生活の中で取り組める小さなステップから始めることが効果的です。自己肯定感を高めたい方は、以下の方法を試してみてください。

自己肯定感を高める簡単な方法1 判断しない練習を積む

なにか物事が発生した際に、いちいち判断しない練習をしましょう。たとえば、Aさんという同僚が、あなたに挨拶を返してくれなかったとします。あなたはAさんに侮られているとか、嫌われているとか考えるかもしれません。ですが、それは真実ではなく、あなたの判断にすぎないのです。Aさんはあなたに挨拶をしなかった。その事実だけを受け止めましょう。いちいち判断して、ネガティブになるのを止められれば、自己肯定感は上がります。

自己肯定感を高める簡単な方法2 ポジティブな自己対話を意識する

自分に対して肯定的な言葉をかける習慣を持ちましょう。例えば、「私はラッキーだ」「私って、○○が得意かも」といった言葉を自分に言い聞かせると、気分も前向きになってきます。この際、大切なのは、自分で少しでも信じられる言葉を使うことです。思っていない言葉を無理に言うと、逆にストレスになるので要注意です。

自己肯定感を高める簡単な方法3 小さな成功体験&成長体験を積み重ねる

日常生活の中で達成可能な小さな目標を設定し、それを達成することで自己肯定感を高めることができます。例えば、読書を1日10ページ読む、などの簡単な目標を設定してみましょう。目標が高すぎると、挫折してしまうので、あくまで簡単な目標であることが大切です。

また、少しでも成長が感じられる体験を選びましょう。たとえば、経験ゼロの状態からテニスを始めるとします。最初は下手でも、ゼロレベルから始めたら、あとは上がることしかできません。成長を感じられれば、自己肯定感は高まります。

自己肯定感を高める簡単な方法4 他人との比較を避ける

他人と自分を比較することをやめるのはとても難しいことです。まずは、比較を完全にやめるのではなく、比較対象と距離を置くなど「避ける」ことから始めてみましょう。相手と自分の実績を比較するのを避け、自分の成長や進歩に焦点を当てることができれば、自己肯定感は高まります。

自己肯定感を高める簡単な方法5 感謝の気持ちを持つ

自己肯定感が低い人は、意識していないと、ネガティブな事象に目がいきがちです。自己肯定感を高めるためには、できるだけ日々のポジティブな面に意識して目を向ける必要があります。

日々の生活の中で感謝できることを見つけ、それに感謝する習慣を持ちましょう。毎日、感謝の気持ちを日記に書き留めることも自己肯定感を高める効果的な方法です。

自己肯定感を高める簡単な方法6 健康的なライフスタイルを維持する

適度な運動やバランスの取れた食事、十分な睡眠を取り、心身の健康を維持しましょう。規則的な生活リズムを維持するために、自分を律することができれば、自信となり、自己肯定感は高まります。

最初からライフスタイルを一新しようとすると挫折してしまいますから、11時までにはベッドに入れていれば合格、など、些細なことから変えていきましょう。

自己肯定感を高める簡単な方法7 ポジティブな関係を築き、毒になる関係を清算する

支え合える友人や家族との関係を大切にしましょう。周囲からのサポートや肯定的な言葉は、自己肯定感を高める重要な要素です。

また、あなたに「価値がない」と言葉や態度で示してくる人が近くにいたら、自己肯定感を高めるのが非常に難しくなってしまいます。いつも否定する言葉を言ってきたり、言葉の暴力をふるってきたりする毒になる関係は思い切って清算しましょう。

さいごに。誰でも、いつからでも、自己肯定感を高めることはできる

自己肯定感は、「これをすれば絶対に高まる」というものでも、「一瞬で高められる」ものでもありません。しかし、あなたが行動を変えれば、徐々に自己肯定感を高めことはできます。試行錯誤を繰り返しながら自己肯定感を高めていきましょう。そうすれば、今まで以上に、人生を楽しむことができるでしょう。

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この記事を書いた人

編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、執筆・連載中。視界が開けるような記事を発信していきたいです。

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