最近、夫や彼氏のお腹まわりが気になる…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。健康のためにも素敵なボディラインのためにも、お互いに協力して運動を続けられたらいいですよね。そこで今回は、パートナーと一緒にエクササイズを楽しむ「ペアトレーニング」についてお話しします。
2人で行う「ペアトレーニング」の良いところ
一般的なエクササイズは、基本的に自分1人で行います。フィットネススタジオなどで行うグループエクササイズも、大勢で同時にやっているだけで、エクササイズ自体は一人ひとりで行うものです。
これに対し、ペアトレーニングは、2人で協力して1つのエクササイズを行います。
子どもの頃や部活のときなどに、友だちと背中合わせになって腕を組んで相手を背負い合ったり、相手をおんぶして走ったりしたことはないでしょうか?それらのような、相手の力を借りて体を伸ばしたり鍛えたりするのがペアトレーニングです。
こうしたペアトレーニングには、ひとりで行うトレーニングに比べて、次のようなメリットがあります。
1. 励まし合うことで、モチベーションをキープしやすい
ダイエットのためにトレーニングを始めたけれど、結局続かなかった…という経験は、ほとんどの人にあるでしょう。ダイエット成功の秘訣が「継続」であることは頭ではわかっているものの、なかなか続けられないのが人間の性というものです。
自分ひとりのトレーニングでは、やる気の出ない日もありますし、さまざまな誘惑もあり、ついつい「今日はいいか…」とか「今日はできないや…」という気持ちになってしまいがちかと思います。
そんなとき、一緒にトレーニングを行ってくれるパートナーがいれば、お互いに励まし合ったり、声をかけ合ったり、成果を認め合ったりすることで、高いモチベーションが維持でき、トレーニングを続けることができます。
2. パートナーとの仲が深まる
ダイエットなどのためにペアトレーニングを続けることは、いってみれば、目標達成に向かって2人の共同作業を続けるということです。おまけに、ボディコンタクトも伴いますから、2人の絆が深まること間違いなしです。
実は、プロのパーソナルトレーナーも、お客さんとの信頼関係を深めるために、あえて「私たち」という言葉を多用することがあります。
こうすることで、トレーナーとお客さんが1つのチームになり、目標達成に向かって強力に突き進むことができるのを知っているからです。(ちなみにボディコンタクトについては、「特に男女の場合」変な誤解が生じないように細心の注意を払います)
3. エクササイズの効果が高まる
例えば、ストレッチの場合、自分で行うセルフストレッチよりも、パートナーの力を借りるペアストレッチのほうがより筋肉をリラックスさせて伸ばすことができます。
同様に、筋トレの場合も、パートナーが負荷をかけたりすることで、自分ひとりでエクササイズを行うよりも効果的に筋肉を鍛えることが可能になります。
しかも、これらはダンベルなどの道具と違って、人間が相手の様子に合わせて調節することができますので、無理なく安全に行うことが可能になるのです。
それでは、2人で手軽に始められるペアトレーニングのエクササイズを2つ紹介します。
エクササイズ初心者も安心! おすすめペアトレーニング
どちらのエクササイズも、パートナーが無理な力を加えたり、急激な動きを行うことは、怪我の発生につながりますので厳禁です。
お尻のペアストレッチ
(1)ストレッチを受ける人「A」は、仰向けに寝ます。
(2)パートナーは、「A」の片足のひざを曲げながら持ち上げ、ひざの外側と外くるぶしを「A」の胸の方に向かってゆっくり押していきます。
(3) 「A」は楽な呼吸を続け、パートナーは、足を持ち上げている側のお尻に伸びを感じるかどうかを「A」に聞きながら、徐々に力を加え、気持ちいい伸びを感じるところで30秒ほどキープしてあげます。
(4)反対側も同様に行います。
※ひざや股関節など、どこかに痛みを感じるようであれば、すぐに中止しましょう。
太もも裏側のペアストレッチ
(1) 「A」は、仰向けに寝ます。
(2)パートナーは、「A」の片足を伸ばしたまま持ち上げ、かかとを頭の方に向かってゆっくり押していきます。
(3) 「A」は楽な呼吸を続け、パートナーは持ち上げている側の太もも裏側に伸びを感じるかどうかを「A」に聞きながら、徐々に力を加え、気持ちいい伸びを感じるところで30秒ほどキープしてあげます。
(4)反対側も同様に行います。
※お尻が浮いてしまうと筋肉を伸ばすことができなくなってしまうので、気をつけましょう。
2人でやれば効果アップ♡
2人の絆が深まり、エクササイズの効果も高まるペアトレーニング。
ぜひパートナーと楽しみながらダイエットしてみてくださいね。
アドバイザー:桑山 純一
健康運動指導士、パーソナルトレーナー。
●略歴
「日本を元気にしたい!」…その思い一つで、新宿にそびえる某お役所を飛び出してきた、フィットネス界の異端児。
やせたい、体を鍛えたい、健康に暮らしたい、あなたのそんな「変わりたい」を一生懸命お手伝いします。
●所持資格等
・東京大学教育学部身体教育学コース卒
・健康運動指導士