梅雨明けとともに夏本番を迎える7月は、栄養価が高く、夏バテ防止に効果のある食事を積極的に取り入れたいところ。
この時期に旬となる魚「カンパチ」は、成長するにつれて名前が変わる「出世魚」の一つで縁起が良いとされています。
今回はカンパチの栄養素とおすすめのレシピをご紹介しましょう。
アドバイザー&レシピ提供:管理栄養士 岡田明子
13kgの減量に成功した経験と管理栄養士の資格を活かし【食べてキレイにやせる】ダイエットメソッドを確立。
ダイエットや健康関連の事業を行っている。
書籍やWEB媒体でのレシピ・栄養監修、コラム執筆、セミナー開催など幅広く活躍中。
著書に「朝だから効く!ダイエットジュース」「美腸ダイエットジュース」(池田書店)などがある。
「カンパチ」のうれしい効果効能
「カンパチ」はお祝いの席でも食べられる縁起の良い魚です。
脂身はクセが少なく、淡泊で、コリコリとした食感が特徴です。また、良質なたんぱく質が豊富に含まれていて、体の筋肉や内臓の構成成分となるほか、神経伝達物質や機能を調節するペプチドホルモンを合成し、免疫機能を高めるなど体内でさまざまな働きをします。
美容成分として化粧品などにも使われるコラーゲンも「カンパチ」に含まれる成分の一つです。コラーゲンは、細胞や組織をつなぎ、皮膚や骨、目の老化防止にも役立ちます。
また、血管を丈夫にし、弾力を与えるといわれています。皮膚組織では、水分以外の70%がコラーゲンといわれていますので、コラーゲンが不足すると、皮膚のみずみずしさをなくし、老化が進むともいわれます。コラーゲンを多く含む食品をとることで、体内での効果も得られることがわかってきましたので、積極的にとりたい食品です。
その他にも、生活習慣病の予防に役立つEPA、脳内の情報伝達を円滑にして、脳の機能を高めるDHAも多く含まれます。活性酸素から体を守り、老化や生活習慣病予防にも役立つビタミンEも含まれています。
「カンパチ」の選び方や種類&適切な保存方法
「カンパチ」を選ぶときは、頭がついている場合は、目が澄んでいるものを選ぶとよいでしょう。鮮度が落ちると目が白く濁ります。
小さくても美味しいですが、2~4kg程度あるものが刺身として食べるときの食べごろサイズです。エラが鮮やかな血の色をしているものは新鮮ですが、茶色っぽくなっているものは避けるほうが安心です。
切り身を選ぶときは、身に透明感があり、血合いが鮮やかなものを選ぶとよいでしょう。
購入後、冷蔵または冷凍保存ができますが、頭と内臓を取り除いてから保存しましょう。
冷蔵保存は1~2日です。冷凍する場合は、1~2週間を目安に早めに食べきりましょう。
おすすめ「カンパチレシピ」二品
・カンパチの香味蒸し
205Kcal
<材料>2人分
□カンパチ切り身 2切れ
□長ネギ 1/2本
□にら 1/2束
□しょうが 1/2片
□チンゲン菜 2株
□酒 大さじ2
□濃口醤油 大さじ2
□ごま油 大さじ1
□粗びき黒コショウ 少々
<作り方>
1.長ネギは斜め薄切り、にらは4cm長さに切り、しょうがはせん切りにする。
2.チンゲン菜はざく切りにする。
3.耐熱容器に2、白身魚、酒、濃口?油、ごま油、粗びき黒コショウを入れ、蒸し器で10分ほど蒸し、お皿に盛りつけたらできあがり。
・カンパチのごま焼き
256 Kcal
<材料>2人分
□カンパチ切り身 2切れ
□濃口醤油 大さじ1/2
□酒 大さじ1/2
□しょうが汁 少々
□小麦粉 少々
□溶き卵 少々
□白いりごま 少々
□ごま油 適量
□レタス 適量
□レモン 適量
<作り方>
1.カンパチは食べやすい大きさに一口大にし、濃口醤油、酒、しょうが汁で下味をつけておく。
2.1に小麦粉、溶き卵、白いりごまを順にまぶす。
3.フライパンにごま油を熱し、2を入れて両面をこんがりと焼き、中まで火を通す。
4.器に盛り、レタスとレモンを添えたらできあがり。