まるで写真!もふもふ毛並みに触れたくなる音海はるさんの動物イラスト

(アイキャッチ画像提供:音海はるさん)

20歳のときに投稿した色鉛筆で描いた猫のイラストがTwitter(現・X)16万いいねを獲得。音海はるさんが生み出す、もふもふの毛並みとキラキラ輝く瞳がとても印象的な色鉛筆画はまるで写真のようです。実際に原画を生で見て、もふもふ具合ときゅるきゅるのおめめがかわいい猫たちにノックアウトされた筆者が、作者の音海はるさんに色鉛筆画家を目指したきっかけや実現させたいことなど話を伺いました。

目次

高2で訪れた転機

(画像:©2024Maki,NAGAI)

―高校生のときのご友人の絵を見て色鉛筆画を始めたとのことですが……

高校2年生のとき、友達がとてもリアルな風景画を描いていたんです。最初「写真かな?」と思ってよく見たら絵で!。しかも使っているのが身近な画材の色鉛筆というのに衝撃を受けました。色鉛筆って、学校の授業で子ども達が使う画材というイメージだったもので。僕も色鉛筆でリアルな絵を描いてみたいと。

―最初のモチーフは風景だったのですか?

いえ、最初から動物で(笑)。何を描こうかな?でなんとなく猫を描き始めるうちに、猫の毛並みを描くのが楽しい!となりまして。動物や昆虫が好きなので好きなものをたくさん描いていました。猫ばっかり描いているうちに猫を極めてしまったという感じです。

―愛犬オレオくん(豆柴)との写真はお見かけしますが、ご自宅で猫は飼ってはいないですよね?

実は猫アレルギーなんです。好きなんですが一緒には住めないんです(苦笑)。
猫カフェに行っても短時間で出なきゃいけなくて(笑)。
野良猫は遠くから見るだけにとどめています。

オレオは、父親が「犬を飼いたい!」ということで飼い始めたんですが、それ以降犬もどんどん好きになってしまって。描くのは猫が得意なんですが、好き度で言うとだんだんと犬派になりつつあります(笑)。

―高校卒業後は美術系の大学に進学されていますが、もともとそういう進路志望だったのですか?

いえ、まったく(笑)。ずっと福祉系の仕事に就きたいなと思っていたんです。高校でも幼児教育や障害者のヘルパーといった授業を専攻していました。特にこれと言ってやりたいことがなくって、なんとなく子ども達と遊ぶのが好きだし、幼稚園とかそういった方向かなと思っていました。

―では、美術系の大学に進もうと決めたのはいつ頃でしょうか?

高校3年の進路を決めるギリギリの段階で先生のところへ行って「やっぱり絵の道に進みたいです」と。そこで急遽美術系の大学を受験することが決まりました。先生も突然の進路変更に驚いていましたし、
家族も福祉系の仕事を目指して福祉系の学校に進学すると思っていたので、びっくりされました。
絵は好きだったんですが、本気でやってみようとは思っていなかったんです。描いているうちにどんどん絵を描くのが好きという気持ちが強くなっていきました。

「隠れハートを探せ!」

(画像出典:音海はるさん X https://x.com/huwahuwa1_25

―最近の作品に「ハート」を入れ込んでいるというのを伺ったのですが

展示会で見てもらう機会が増えたので、より細かく見てほしいな、どうすればいいかなと思い「作品の中にハートマークがありますよ」と伝えることにしました。ハートを探そうということで、じっくり見てもらえるようになりました。

というわけで、上の猫の写真にもハートマークがあるのですがお気付きになりましたか?

全国47都道府県を展示会でまわりたい

―書籍の制作、パッケージのイラストなど活躍の場を広げていらっしゃいますが、今後やりたいことは?

展示会で全国47都道府県をまわりたいです。
地元の山形では度々開催させてもらっていますし、関東や関西にも行くことが増えたんですが、多くの人に作品を直に見てもらいたいです。現在100作品以上あり、展示できるものはその半分くらいなんで、展示会が複数箇所で同時開催できるように、もっと作品も制作していきたいです。

それから、いつか画集も出したいです。皆さんの手元に置いていただけたら(笑)。

魂が宿る瞳

(画像出典:音海はるさん X https://x.com/huwahuwa1_25

実は音海はるさんは、生まれつき右目が見えないそうですが「両目で見たことがないから、これが普通で右目が見えないというのは僕自身ハンデにはなっていないんです」とのことです。友人から「それってすごいことだよ」と言われるんですが、とあまりピンと来ていない様子。と言いつつも、瞳を大事に!ということで、最初に集中して色を入れるのは動物の「目」の中心部なのだそう。色を重ねるごとに作品に命が吹き込まれていく感覚とのことですが、瞳に魂が宿っているのかもしれません。

音海はるさんの作品に興味を持たれた方はSNSを要チェックです。
既に刊行されている2冊の書籍、それぞれミニ作品集の要素もありますので展示会が近くで開催されない方はこちらをチェックしてみてください。

『動物ってどう描くの?リアルすぎる色鉛筆テク』 (KADOKAWA)

(画像出典:カドカワストア https://www.amazon.co.jp/dp/4046063319

『音海はるの「ねこぬりえ」BOOK』 (双葉社)

(画像出典:双葉社 https://www.futabasha.co.jp/

https://www.amazon.co.jp/dp/4575317322

音海はる(おとみ はる) 色鉛筆画家

2001年生まれ。
山形県出身。美術系大学在学中の20歳のときににSNSに投稿したねこのイラストが「まるで写真みたい! 」と話題に。その後、16万を超える「いいね」を獲得。
現在、書籍等への寄稿、個展を開催するなど、ジャンルを問わず、幅広く活動中。

音海はるさん 公式X https://x.com/huwahuwa1_25
音海はるさん 公式Instagram https://www.instagram.com/haruru125_art

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この記事を書いた人

大学卒業後、国語学会で学術雑誌の編集と秘書を兼任。その後、放送作家と並行してテレビ局、制作会社で番組制作を行う。演者側だった学生時代から継続して様々な形でエンタテインメントに関わる。現在は書く仕事に加え、講師、カフェスタッフ等パラレルワーカー。原則、メディアと明かさず自費で情報収集することで媚びない正直な記事を目指す。得意分野はエンタメ・ビューティ・美味しい。

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