【おじさん話長い なぜ】に迫る!”おっさん”の心理と対処法を解説

  • なぜおじさんの話は長いのか
  • おっさんは、なぜ自分の話ばかりするのか
  • こんなに長い話を聞かされるのはもうハラスメントの域ではないか
  • つまらない自慢話ばかり…一体、なぜ!?

おじさんの長い話に悩まされている人は少なくありません。

特に、50代以上の上司や取引先のおじさんの場合は厄介です。

会議がいつまで経っても終わらない、野球の例え話をする、雑談がいつまでも続く、結論に辿りつかない、仕事に関係ないプライベートの武勇伝を聞かされる……。

無視することもできず、愛想笑いで相槌をうつのは大きな苦痛を伴います。職場における隠れたストレス要因のひとつだと言えるでしょう。

ところで、なぜ、おじさんはあんなにも話が長いのでしょうか? 

今回は、なぜおじさんの話が長いのか、その理由と対処法をご紹介します。そうならないために気をつけることもあわせて紹介しますので、男性の方もぜひ読んでみてください。

目次

おじさんはなぜ話が長い?あるあるな理由・原因

まずは、おじさんの話が長くなりがちな理由について確認していきましょう。

老化による衰え

歳をとると、忘れっぽくなります。そのため、過去にした話を何度も繰り返ししてしまうことも少なくありません。また、加齢によって脳のワーキングメモリが衰え、話の要点を整理する能力も低下するため、話がまわりくどくなってしまいがちです。

さらには、認知機能抑制機能も衰えるため、自分の気持ちをコントロールすることが難しくなります。

例えば、若い頃なら、周囲の人が時間を気にし始めたら、話を短めに切り上げる判断が容易にできるでしょう。

しかし、老化によって認知機能が衰えた結果、意気揚々と自分語りを続けてしまい、周囲の人が「話が長い」と思っていることに気がつけないケースもあります。

時代から取り残されつつある焦りからくる承認欲求

キャリアがあるおじさんの中には、「自分の経験を語ることが若者たちの役に立つはず」と善意で長話をする人もいます。

そういったおじさんは、表面上良かれと思って役立つ話をしているつもりなのですが、若者から「教えてください」と言われたわけではありません。一方的に「教えたい、若い頃苦労した自分の経験を知ってほしい」という承認欲求から語っているのです。

なぜ、おじさんの承認欲求はこのように肥大してしまったのでしょうか? 

それは、時代が変わり、常識や価値観が変わっていく中で、取り残される恐怖を感じているからです。焦燥感を抱いたおじさんは、「自分は間違っていなかったのだと認めてほしい」という欲望を抱くようになるのです。

そして、「俺の時代は」と武勇伝を語り、若者に「すごいっすね」と言われることで、自分の生き方価値観肯定しようと考えます。

話の長いおじさんが若者をターゲットにするのは、知識や経験でマウントが取れることに加え、「自分の生きた時代」を肯定したいからなのだと言えるでしょう。

話を聞いてくれる人が減ってきた

子供を産んだばかりの女性が久々に友達に会った時、マシンガントークになることがよくあります。それは、大人とのコミュニケーションに飢えているからです。

おじさんにも同じことが当てはまります。年齢を重ねることで、職場で気軽に話せる相手もいなくなり、友人とも疎遠になった結果、「話せる時に話しておこう」という心理が働くのです。

女性のように、友達同士で長話するのであれば何の害もありません。また、キャバクラなどでお金を払って話を聞いてもらうのも問題はないでしょう。

問題なのは、部下にプライベートな話を聞いてもらおうとしたり、女性店員にしつこく話しかけたりすることです。さらには、一部のおじさんたちは、SNSでいわゆる“クソリプ”を飛ばしたり、LINEで長い”おじさん構文”を送りつけたりしてしまいます。

「話を聞いてくれる人が減ってきた」からといって、しつこく話しかけ続けたりつまらない長い自慢話を続けたりしたら、数少ない話を聞いてくれる人を失うことになるでしょう。

SNSでのクソリプについてはこちら↓

おじさん構文についてはこちら↓

自分の話が面白いと思っている

おじさんの中には、

「自分の話は興味を持って聞いてもらえるはず」「俺の話は面白いのだから、聞いていて楽しいはず」
「俺の人生は波瀾万丈。ドラマにしてもいいくらいだ」

と思い込んでいる人が少なくありません。

なぜなら、おじさんは組織の中で偉い立場になっていればいるほど、話に耳を傾けてもらえるからです。

おじさんが話を聞いてもらえていたのは、その人が、社長、部長、会長、取締役だったからであり、人間的魅力からではない、という場合も多々あるのですが、本人はなかなか気がつけません

また、キャバクラやガールズバーなどに通っている男性は、キャバ嬢など、「気持ちよく話をさせるプロ」の接客を受け、「XXさん、面白い」と言われ続けているため、間に受けてしまいがちなのです。

女性蔑視が染み付いており、女性を無料キャバ嬢扱いしている

日本のテレビでは、男性は年齢が上がるにつれてテレビでの露出が上がっていきますが、女性に関しては20代の出演者が最も多く、30代以降の女性は画面から徐々に消えていきます。

テレビでは高齢男性MC先生的ポジション男性がメインを張り、若い女性がアシスタントになることがほとんどです。男性が話をし、女性がにっこり笑って話を聞くという図式が、多くの日本人に無意識に刷り込まれています

それゆえ、おじさんの中には「女性なら俺の話を聞いてくれるはず」だと勘違いして、若い女性を狙い定めて話しかける人も少なくないのです。女性に対して、にっこり笑って話を聞いてくれることを求めるのは、女性を無料のキャバクラ嬢扱いしていることと同義ですが、本人はその無礼さに気がついていません

おじさんの中には、おじさん同士でお茶をして何時間も語り合うことはないくせに、若い女にだけ話を聞いてもらおうとしてくる人がいます。

彼らは無自覚に、あるいは自覚的に、女性を無料の接待要員だと考えているのです。

職場にいる”話長いおじさん”、どう対処したらいい?

次に、職場でのおじさんの長話に対する対処法について見ていきましょう。

時計を見る

何度も時計を確認することで、相手にプレッシャーをかけましょう。

時計を見るだけで気が付かない場合は、

このあとX時から会議があって

と、時間を意識させてください。

結論をまとめる

話が要領をえない場合は、

それってXXっていうことですよね? すごくわかりやすかったです。ありがとうございます

と言って会話を終わらせましょう。

勝手に要約して結論を出してしまうことで、話し続ける勢いを削いでください。

物理的に距離を取る

まだまだ話し足らなさそうな相手とは、物理的な距離を置きましょう。

「トイレに行きたい」「歯磨きがしたい」「昼寝したい」など、口実を作ってその場から離れてください。

あまりにもしつこい場合は、

一人になってXXの仕事について集中して考えたい

と言いましょう。

おじさん同士をマッチングさせる

「その話、XXさんもしたいって言っていました」などと言って、おじさん同士をマッチングさせましょう。

話の長いおじさんと話の長いおじさんが話をしたら、どうなると思いますか? 

大抵は相手の話の長さや、つまらなさにうんざりします。そうすることで、「あ、俺って、こんなにつまらない話をダラダラしていたんだ」と気がつけるかもしれません。

あるいは、意気投合して話が盛り上がる可能性もあります。そうなったら万々歳でしょう。

そもそも、最初からおじさんはおじさん同士でケアをすべきなのであって、若者や女性に「話を聞いてもらう」というケアを一方的に求めるのは甘えすぎだと言えるでしょう。

話が長いおじさんにならないために気をつけること

ここまで読んできて、「自分も将来、話の長いおじさんになってしまいそう」と危機感を抱いた方もいるでしょう。最後に、話の長いおじさんにならないために気をつけるべきことをご紹介します。

聞かれるまで教えない

聞いてもいないことを教えられることほどうっとうしいことはありません。相手から聞かれるまでは教えない、と肝に銘じましょう。

また後輩からの「教えてくださいよ」は社交辞令の可能性もあります。調子にのらず、ダラダラと喋りすぎないようにしましょう。

結論から話す

話が長い割に「結局何がいいたいのかわからない」会話は相手にストレスを与えます。

結論から話しましょう。

飲み会は短めに

上司や先輩と飲んでいる時、帰りたくても帰りたいと言い出せない経験は誰しもあるでしょう。

飲み会は3時間までと決めるなどし、目下の人を引き留めすぎないようにしましょう。

昔話は控える

昔話は同級生としましょう。

後輩や部下に昔話をすると、自分だけが楽しくなってしまう危険があるので、リスキーです。

話すより聞くに重点を置く

相手の話に耳を傾けましょう。自分の方が多く話しているな、と感じたら、相手に質問してください。

人は誰しも、自分について語りたいものです。聞き上手を目指せば、「ジジイの話は長い」と思われることはなくなるでしょう。

セルフケアをする

おじさんの話が長くなってしまう一因は、誰も話を聞いてくれないため、一人に長々と話してしまいがちだからです。自分の話を聞いてくれる友達を見つけましょう

同年代の男性で上下関係のない友達なら、ケアし合うことは可能です。友達がいないという場合は、カウンセラーなど専門家に相談してみるのも一案でしょう。

カウンセラーは話を聞いてくれるだけではなく、あなたの気持ちを整理してくれます。「一方的に長話をしてしまう」ということは、どこか寂しいということです。

その寂しさの原因を見つめ直し、自分でケアすることができれば、自分にも他人にも優しくなるでしょう。そうなれば、一方的ではない、相互のコミュニケーションができるようになるはずです。

さいごに。男性も女性も自分の話ばかりする年寄りにならないために

自分の話ばかりするおじさんは嫌われます。一方、他人の話に興味を持って耳を傾ける人は愛されます。

他人の話に興味を持って耳を傾けられる人とはどんな人でしょうか?

それは、自分の話をしっかり聞いてもらったことがある人です。自分の話をいっぱい喋って、満足いくまで話しているからこそ、他人の言葉に耳を傾けられるのです。

自分の話ばかりを若者にして嫌われる年寄りになりたくないのなら、「同じ目線で話を聞き合うことができる上下関係のない友達」を見つけておく必要があるでしょう。男性の中には、素直に話をできる友達がいないという人もいます。今からでも遅くはありません。友達作りは何歳からでもできます。

ただし、友達を作る際には、そこでもまずは「自分の話ばかりしない」ことが大切でしょう。相手の話に興味を持って耳を傾けることこそが、コミュニケーションの基本です。

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この記事を書いた人

編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、執筆・連載中。視界が開けるような記事を発信していきたいです。

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