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お肌のことを真剣に考えた!かずのすけプロデュース化粧品がすごい

Date
2023/04/17
Writer
Wellfy
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化粧品成分の解説だけでなく、その知識を活かして化粧品のプロデュースも行っている、かずのすけさん。第2弾の今回は、プロデュース化粧品の特徴や、「オフスキンケア」について伺いました!

美容女子が注目する人気ブロガー“かずのすけ”さん。

化粧品成分の解説だけでなく、その知識を活かして化粧品のプロデュースも行っています。今回は、どういったことをポイントにプロデュース化粧品を制作されているか、また、かずのすけさんが提唱するスキンケア法「オフスキンケア」について詳しく伺いました。

かずのすけプロデュース化粧品のコンセプトは?

- かずのすけさんプロデュースの化粧品も人気ですが、どういった点を意識した化粧品なのでしょうか?
プロデュース化粧品も先ほど本についてお話ししたことに似ていて、“極力無駄なモノを徹底的に排除すること”を基本として考えています。

化粧品って「○○成分配合」とか、「こういう保湿成分が入っていてしっとり感があるよ」とか、「有効成分配合で美肌効果がある」とか…。イメージ的なモノはあったほうが多分いいとは思いますが、実際のところ、化学的に見れば何かが“いる”より“いない”ほうが安全なんですよ。

美容成分とはいっても化学成分の塊ですので、人によって合う合わないってのは絶対発生しますし、Aの方には有用なモノもBの方には不要物だったなんてこともあるんです。

だから、僕の化粧品は全部無香料。香料は入れてないし、植物エキスのようなエキス類も入ってないし、美容成分も厳選したものを最低限しか入れません。何でもかんでも放り込んだりしないです。

世の中には20個くらいずらっと美容成分が入っている物もありますが、中を見てみると、「これとこれってケンカするよね…」みたいなものがあるんです。そういうことが僕のものではないようにしたいと。

徹底的にシンプルな「オフスキンケア」って?

あと私が提案しているスキンケア法があって。「オフスキンケア」って名前なんですけど。

- 詳しく教えてください!
「オフスキンケア」なんて名前だから、スキンケアやめなさいっていうイメージに取られることもあるんですが、実際は違って、基盤にあるのは洗顔料。私は洗浄剤が専門なので、洗顔料の洗浄力を調節するというスキンケア法です。

肌荒れは“○○しすぎ”が原因

乾燥肌やニキビとかの肌荒れに悩む人って8割方、洗い過ぎなんです。洗顔料ってどうしたって刺激物なんですよ。

界面活性剤の中でも、陰イオン界面活性剤というマイナスの静電気を持っている界面活性剤。これを使った洗顔料って泡を出すタイプですけど、これはたとえ「低刺激」と書いてあってもどうしたって刺激があります。「無刺激」ではないんです。

「石けん」は一番有名な陰イオン界面活性剤ですが、アルカリ性の洗剤なので洗浄力が凄く高いし、肌への負担が結構あるんですよ。数ある洗浄剤の中でも特に洗浄力の高い洗剤です。大半の人には問題なく使えても敏感肌とかアトピーの人には強すぎますね。

女性なんか特に、スキンケアアイテムのカウンター越しにお姉さんから「朝晩2回洗顔してね」と言われるものだから、こんなに強力な洗剤でゴシゴシ毎日顔を洗う。そりゃあ乾燥しますよね…(苦笑)

大体、女性って脂の分泌量が男性の半分くらいなのに、そんなに頻繁に洗う必要ないんですよ。洗顔量を使うのは1日に1回でいいんです。

それなのに多くの人が洗い過ぎているから、「肌断食」という洗顔料を使わずにお湯洗顔のみ、スキンケアはワセリンのみ…といった過酷な“やめましょうスキンケア”が流行ってます。

肌断食は治療であって美容じゃない

実際に、肌に何かが乗っているよりも、化学成分で顔を洗うよりも、実は化学的には何もつけないほうが肌にとっていいんですよ。肌には自己治癒能力があるので。肌がすごく荒れた時には、逆にあまり洗わずスキンケアもあまりしないほうが、自己治癒能力で治っていくんです。

肌断食を提案している方はお医者さんで、とても医学的な発想です。ただ、これは治療であっても美容ではないんです。治療はできてもキレイになれないし、まず化粧もできなくなる。(スキンケアを)全部やめちゃうと、おしゃれができなくなっちゃう。

また肌断食を素人知識でやっちゃうと尋常じゃない肌荒れを起こすことがあります。これは当たり前といえば当たり前です。今までたくさん洗っていたのに、それを突然ゼロにしちゃうと、肌がその環境変化に着いていけなくてすごく肌荒れしやすくなっちゃうんです。

肌に合わせた洗浄剤を使おう

洗顔・洗浄に対して、人間は長い時間をかけて「洗われている環境に慣れる」んです。

例えば、発展途上国の子どもたちって洗剤とかは使わないけど肌キレイですし、乳幼児のアトピー罹患率は多くて1~2%程度。一方日本は17%くらい。日本より多いのは例えばスウェーデン(18%超)なのですが、日本もスウェーデンも医療先進国なんです。これはつまりお医者さんが「洗え洗え」っていうからでしょうね。洗いすぎることで肌のバリア機能が低下して、それがアトピーの原因の大半を占めているのではないかと僕は考えています。

もちろんその分日本やスウェーデンは重大な疫病や感染症の罹患率はほぼ0%なので、清潔であることが必ずしも悪というつもりはありませんが…。

ただね、洗顔料の洗浄剤っていろいろ種類があって、洗浄力も全然違うんですよ。例えば石けんでは洗い過ぎてる、だからといって(洗顔を)一切やめちゃうのは、さすがに突飛じゃないですか。

だからその中間に入る洗顔剤があるんです。その辺りに入る、たとえば「カルボン酸系洗浄剤」というのを使えば、多少落とすけど乾燥はない感じで洗えます。
もっと年配になってくると皮脂の分泌が下がっていくので、そういった方には、もう少し洗浄力を下げたもの、たとえば「アミノ酸系洗浄剤」がいい…という風に、その人の肌の状況に合わせて洗顔料などの洗浄剤を変えていけば、洗いすぎにならず肌のバリアを維持できるので肌がおのずと綺麗になるよと。

適切な洗顔料を使用すると洗った後にあんまり乾燥しないのでスキンケアもそんなに必要なくなっていきます。だから「オフスキンケア」。それが私の基本的なスキンケアの考え方です。

かずのすけプロデュース化粧品の特徴

- ありがとうございます。どういったアイテムがあるか、詳しく教えていただけますでしょうか。

先ほどいったことを基盤に作っているので、洗顔料を2種類、洗浄力が石けんより低い物をプロデュースしています。
クレンジング剤もちょっと洗浄力を落として肌に優しいもの、負担がかからない油脂系のものを作ったり…。

洗浄というのが、基本にあるスキンケアラインだったんですけど、最近ヘアケアのアイテムできました。ヘアケアの商品も一緒です。洗浄力を少し落として肌に優しいものとしています。

お肌のバリアを作っている成分「セラミド」がポイント

「自分に合った洗顔料、洗浄剤を使いましょう」ということを基盤として、それに加えてセラミドと言う成分の補給も大切。
これまで私が色々と化学成分を調べてきた中で、「一番肌にいい成分はなんですか?」と聞かれたら、セラミドと答えます。

このセラミドは肌の表面のバリアを作っている成分です。アトピーや敏感肌の方は、先天的にセラミドの生成量が少ないんです。

※画像はイメージです

よく“肌の奥まで浸透していきます”、といわれる美容成分もありますが、肌ってバリア機能があるので塗ってもそんなに浸透していかないんです。確かに、その成分に細胞を直接浸せば効果はあるんですが…。

それに比べて、セラミドは肌の表面のバリアそのものなので、浸透しなくていいんですよ。角質層で肌のバリアを形成しているものですので、簡単に言えば、これを塗れば敏感肌だったものが、ちょっと強くなるんです。

ということを基盤にして、今までではスキンケア系は肌バリアを保護するセラミド化粧水と美容液に加え、肌を酸化から守るアスタキサンチンの美容ジェルをプロデュースしました。

美容ジェルを詳しく見る

まとめると、洗顔料やクレンジングのコンセプトは優しく洗ってお肌に必要なものを残す。そしてスキンケア化粧品のコンセプトはお肌を保護して守ることです。

美容成分の効果でみるみる内に美肌にします…とかじゃなくて、肌が荒れないように守ることを特に意識して作っています。強い効果のある成分だと敏感肌とかアトピーの人には刺激になってしまうこともあるので。守ることだけを考えればあとは肌本来の力で綺麗になれます。それと加えて、徹底的に不要な成分は入れてません。そんな商品ですね。

肌に優しい洗顔料を詳しく見る

- なるほど!とってもシンプルですね。
(プロデュースしたのは)今8商品くらいなんですけど、徐々に増えています。化粧品メーカーさんのようにフルラインアップ一気に!ってわけにはいきませんけど…一つひとつしっかり作っていかないといけないのでね。

販売に関しては、専門の会社さんにお願いしていますけど、僕はブログとかからのお問い合わせに答えたり。あとはプロデューサーとして、商品のコンセプトを立て、成分構成のレシピを作って、テスト品を作ってもらって試して、良くなかったら再試作の要望を出してます。これを長いやつだと1年以上繰り返すこともあります(笑)。

ホントは自分のラボとかを持って作れたらすごく速いんですけど、試作をつくるのはすごい時間がかかるんですよ。ラボを持つほどには売り上げがあがってないので…頑張っていきます!
2017年11月にはシャンプーとトリートメントが発売されました。

出典: http://cores-ec.com

シャンプー・トリートメントを詳しく見る


かずのすけさんの熱意が伝わるお話でした!
次回は質問を変えて、コスメのうわさや本当のところどうなの?って気になる点をかずのすけさんに聞いてみたいと思います。

美容を教える化学の先生「かずのすけ」プロフィール

かずのすけ / 1990年6月3日生まれ
専門分野は有機生物化学、洗浄化学、界面活性剤など。
現在はホームページ運営、執筆活動、セミナー講師等を行いつつ、コンサルタントとして企業の商品開発を支援。プロデュース化粧品・著書・掲載誌多数。

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