メリットが多い? 別居婚 について考えてみる。夫婦が一緒に暮らさない理由

結婚したら同居するもの、というイメージがありますが、実際には入籍していても同居していない夫婦は珍しくありません。

なぜ彼らは 別居婚 という選択をしたのでしょうか?

今回は 別居婚 を選択する理由やメリット・デメリットについて紹介していきます。
結婚後の生活スタイルについて迷っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

別居婚を選択する理由とは?


まずは、別居婚をする夫婦にはどういった事情があるのかをみていきましょう。

ひとくちに別居婚といっても、仕方なく別居しているパターンと、自らの意思で別居を選んでいるパターンがあるようです。

別居婚を選択する理由1 職場が離れている・転勤

夫婦のどちらかが転勤になったために、致し方なく別居を選ぶ夫婦もいます。

これまでは、男性の転勤に女性がついていく、というスタイルが主流でしたが、女性もキャリアを重視するケースが増えるに従って、会社を辞めて夫についていくよりも、仕事を続けて別居する方が合理的だと考える人も多くなってきたようです。

別居婚を選択する理由2 しばらくはひとりの時間を楽しみたい

しばらくはひとりの時間を楽しみたい、という理由で別居を選択する人もいます。

私の友人などは、「子どもができるまでは別居婚がいい」という理由で別居を選択しています。
(ただし、そういった理由を理解できない古い考えを持った人が周囲に多いらしく、「早く同居した方がいい」「離れて住むなんて、結婚している意味はない」と非難されることも多い、とうんざりしていました)

別居婚を選択する理由3 親の近くにいたい

親の介護などで、配偶者よりも親の近くにいることが望ましいと判断される状況になったために、一時的に別居を選択する夫婦もいます。

別居婚を選択する理由4 距離をおきたい

一緒に住んでいたけれど、途中から別居をするという夫婦もいます。

多いのは、ふたりの仲がうまくいかなくなって、これ以上関係を悪化させないため、または離婚に向けて話し合いを進めるために別居をする、というものです。

別居婚にはどういったスタイルがある?

次に、別居婚にはどういったスタイルがあるのかをみていきましょう。

別居婚のスタイル1 独身時代の家にお互いが住み続ける

独身時代の賃貸に住み続けるという別居婚のスタイルもあります。

私の知っているケースでは、入籍後も、一方が実家に住んでいて、もう一方が賃貸で暮らしています。

別居婚のスタイル2 ひとりが持ち家に住んで、もう一方が賃貸に住む

ふたりで家を購入したあとに、転勤などの事情で一方が遠方に行く、というケースも多々あります。

別居婚のスタイル3 同じマンションの別の部屋に住む

「結婚はしたいけれど、それぞれの生活は自立して行いたい」と考え、
意識的に別居婚を選択する場合、同じマンションで別々の部屋を借りて住むという方法もあります。

別居婚のスタイル4 近所に住んで、週末などにお互い泊まりにいく

結婚したタイミングで近所に引っ越して、週末だけ泊まり合う、俗にいう週末婚のスタイルを選ぶ夫婦もいます。

別居婚のメリットとは?


ではここで、別居婚のメリットを確認しておきましょう。

別居婚のメリット1 新鮮な気持ちを保てる

どんなにラブラブなカップルでも、毎日一緒にいたらトキメキや恋心は薄れていきます。

別居婚の場合、お互いのだらしない面をあまり見せずに済むので、男女間のトキメキを死守できます。

それにより、同居夫婦にありがちなセックス レスという問題も起こりにくくなる、というメリットもあります。

別居婚のメリット2 家事分担などが原因の諍いがおきない

同居している夫婦の場合、共働きでも女性側の家事の負担が重くなりがちです。

家事分担は、夫婦間の喧嘩の原因になりやすい議題ですが、別居婚の場合、そういったことで揉める心配はありません。

別居婚のメリット3 自分の仕事や趣味に時間を使える

同居していると、相手と一緒に過ごす時間が増えるというメリットがありますが、逆にいうと自分だけで使える時間が減るということでもあります。

別居していることによって、自分で自由に使える時間が増え、仕事や趣味を堪能することができます。

別居婚のメリット4 やっぱりひとりが楽

ふたりで過ごすのは楽しいですが、ひとりはやっぱり気楽です。

結婚しながらもひとり暮らしの気楽さ、自由さを満喫できるのは、別居婚ならではです。

別居婚のデメリットとは?

また、別居婚のデメリットについてもみていきましょう。

別居婚のデメリット1 お金がかかる

同居すると、節約や貯蓄がしやすくなります。

夫婦でふたつの家を借りるということは、それだけ支出が多くなるということです。

別居婚のデメリット2 絆がしっかりしていないと、気持ちが離れやすい

離れて暮らしていても、お互いに対する愛情が薄れない、という確証がない場合別居婚は勧められません。

なぜなら、別居婚は行動の自由度が高まるため、浮気などがしやすい環境になるからです。

別居婚のデメリット3 周囲の理解が得られない

結婚後一緒に住むか別居するかは、夫婦が決めることであり、他人が口出しすることではありません。

ですが、現状、「別居しているなんて、結婚している意味ないよね」など、非難する人がいるのは事実です。

「結婚」の中身はオーダーメイド


入籍というのは、国が決めた制度ですから、決まった手続きを踏む必要があります。

ですが、どんな生活スタイルがいいのか、夫婦ふたりの結婚のかたちは個人で決めることができます。

実際に民法752条には、夫婦には同居義務(一緒に住まなければならない)、協力義務(協力し合わなければならない)、そして扶助義務(助け合わなければならない)という三つの義務があるという事が示されています。

そのため、別居婚は義務違反に当たります。

ただし、この法律は違反しても即刑罰が下るということはなく、「夫婦はこういうもの」というのを国が示しただけに過ぎないため、本人同士が合意しているのであれば、別居でも問題はないのです。

幸せのために結婚したはずなのに、「結婚とはこういうものだから」という既成概念にとらわれて、結婚生活が苦しくなってしまうのは本末転倒。

結婚とは、ふたりの生活を心地よくするためにするものですから、自分なりのオーダーメイドの生活スタイルを選んでいきましょう!

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この記事を書いた人

編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、執筆・連載中。視界が開けるような記事を発信していきたいです。

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