独身一人暮らし女性のマンション購入、後悔しないために知っておきたいすべて

近年、独身女性のマンション購入が増加しています。

今回は、独身女性がマンションや一戸建ての購入を考えている方のために、購入前に知っておくべきことを解説していきます。

「賃貸マンションよりも持ち家の方が安心だしおトクかも」「自分のものにならない賃貸にお金を払い続けるのは無駄な気がしてきた」「マンションを購入して好みの内装にリノベしたい」

という独身女性の方は、本記事をチェックしてみてください。

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今来今

編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、執筆・連載中。視界が開けるような記事を発信していきたいです。

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目次

マンション、一戸建て!独身女性でもマイホームは当たり前の時代へ?

「老後の家賃負担を減らしたい」「安心できる終の住処をゲットしたい」
「好きなようにインテリアを決めたい」

近年、様々な理由から、マイホーム購入に踏み切る独身女性が増えています。

その背景には、ライフスタイルや価値観の多様化があるでしょう。

かつては「家を買うのは結婚後」という考え方が主流で、シングルの女性がマンションや一戸建てを購入すると、良くない目で見られることさえありました。

しかし今や、結婚を前提とせずに将来の安心資産形成を見据えて住まいを選ぶ女性たちが、ごく自然に増えているのです。

さらに、物価の上昇や金利の先行きが読めない状況も、「いまのうちに動いておいたほうがいいのでは」という判断を後押ししている側面があります。マイホームを「暮らしの安定のため」だけでなく、「資産運用の一手段」として捉える女性も少なくありません。

例えば、新築マンションを購入し数年間住んだのち、購入金額よりも高い値段で売ることで、利益を出している人も少なくありません。独身時代にマイホームを購入した後、結婚して別の家を購入し、独身時代に購入したマンションを貸し出して家賃収入を得ているケースもあります。

銀行にお金を置いておくだけでは、物価の上昇とともに円の価値は下がっていくだけです。どうせなら、今あるお金を生かしたいと考え、家の購入を検討する女性が増えるのは、自然な流れでしょう。

【20代〜50代】年代別・独身女性のマンション購入事情

次に年代別に独身女性の家購入の事例を確認しましょう。

20代後半~30代前半:将来を見据えたマンションの購入

「マイホームの購入は、親から『賃貸より家を持った方がいい』と言われ続けたことがきっかけでした」と語るのは、28歳で都内のワンルームマンションを購入した佐藤さん(仮名・31歳)。AIを開発する企業に勤務する彼女は、テレワークが増えたことをきっかけに住環境を見直し、マンション購入に踏み切りました。

アラサー年代では、佐藤さんのように比較的コンパクトな物件を選ぶ方が多いようです。

将来の転職や結婚の可能性も考慮し、貸し出しやすさ売却しやすさも視野に入れているケースも多いでしょう。

もし結婚することになっても、この物件は賃貸に出せるサイズなので問題ないと思います

と佐藤さんは話します。

30代後半~40代前半:生活の質向上を求めてマンションを購入

アラフォーはキャリアが安定し、貯蓄にもゆとりが出てくる年代です。

この年代の女性は「もはや結婚は自分の人生の必須項目ではない」と考え、本格的な住まいを求める女性が多いのが特徴でしょう。

都内の出版社で編集長を務める中村さん(仮名・42歳)は、4年前に70平米の中古マンションを購入し、大幅なリノベを行いました。

賃貸では叶わなかった防音性の高い部屋で、深夜まで音楽を聴きながら企画を練ることもできます

と語る中村さんは、このマンションを購入してからQOLが爆上がりしたと言います。

この年代は、長期的な視点で物件を選ぶ傾向があるため、将来的なメンテナンス費用なども検討した上で家を選ぶ傾向があるようです。

40代後半~50代:老後を見据えた選択としてマンションを購入

キャリアの集大成を迎えるこの年代は、老後の住まいを意識した購入が増える時期です。

「賃貸だと年齢を重ねるにつれて契約更新が難しくなるケースもある」という現実も、購入の後押しとなっているのでしょう。

「定年後の住居費の心配がなくなることが最大のメリット」と話すのは、55歳で郊外の一戸建てを購入した元銀行員の高橋さん(仮名・58歳)。高橋さんにとって、初めての住宅購入でした。

庭いじりが趣味なので、自分の好きな植物に囲まれた暮らしを実現できました。年金生活になっても固定資産税以外の住居費がかからないのは大きい

と語ります。

アラフィフ世代は、老後の暮らしやすさを考慮し、バリアフリー設計駅近の物件医療機関へのアクセスの良さなどを重視する傾向が見られるのが特徴でしょう。

また、セキュリティ面での安心感も、独身女性にとって重要な要素のようです。

買って良かった!独身女性たちのマンション・一戸建て購入成功体験談

次に、家を購入して良かった!と語る女性たちの声を見ていきましょう。

便利な場所に家ができ、生活の質が向上。タクシー代の節約にもなった

制作会社代表の吉田さん(36歳)は、東京・港区に1LDKマンションを購入しました。

駅から徒歩3分という好立地。この利便性が私の生活の質を大きく向上させました

仕事柄、帰りが深夜になることも多く、以前は駅からタクシーを使って帰宅していたそうですが、現在は、徒歩で気軽に帰れるようになったため、タクシー代の節約にもなっていると言います。

地方に移住し、スローライフスタート

40代で会社を辞め、地方移住を決めた山中さん(45歳)は、新潟県に古民家を購入し、リノベーションして暮らしています。地方移住を決断したのは、コロナ禍をきっかけに、会社がフルリモートを導入したことがきっかけでした。

東京に住む必要がないんだったら、憧れだった田舎暮らしに挑戦してみたいかも

そう考えて、購入を決定したのです。

東京育ちの山中さんにとって、見知らぬ土地への移住は大きな決断。しかし、現在の穏やかな暮らしが山中さんには合っていて、寂しさを感じることもないと言います。

生活費が下がったことで、週に五日働く必要がなくなったため、移住後、しばらくして転職。現在は週に三日のリモートワークをこなし、空いた時間は趣味の手芸に没頭しているそうです。

将来の不安が減った

文筆家の宮脇さん(32歳)は、正社員でないこと、厚生年金が受け取れないことなどから、将来への漠然とした不安を感じていたと言います。「元気で稼げるうちに、終の住処を見つけておきたい」というのがマイホーム購入の一番の動機でした。

宮脇さんはマイホームを購入したことで、心の拠り所ができたと言います。

何があっても、私にはこの家があるという事実が、とても心強いです

マンション or 一戸建て、どちらを購入?独身女性目線のリアルな選択理由

独身女性のマイホーム購入で最も悩むポイントの一つが、マンションか一戸建てかの選択でしょう。

ここでは、それぞれのメリット・デメリットを、実際に購入した女性たちの声と共に紹介していきます。

マンションを選んだ独身女性の声

安心感でマンションを選んだ 

オートロック防犯カメラ24時間管理人がいる物件を選びました。一人暮らしの女性として、この安心感は何物にも代えがたいと思います」
(33歳・事務職)

メンテナンスの手軽さでマンションを選んだ

外壁や屋根の修繕は管理組合がしてくれるマンションを選びました。面倒なことが苦手な私にとって、手軽さは大事なポイントでした」
(37歳・医師)

売却を見越して選んだ

「駅近のマンションは将来売却する際も値下がりしにくいと聞き、投資的な観点からマンションを選びました」
(40歳・書店員)

一戸建てを選んだ独身女性の声

外壁も塗り替えられるので選んだ

「壁を好きな色に塗り替えたり、庭に好きな植物を植えたり。賃貸では叶わなかった『完全に自分好みの空間』を作れることが最大の魅力だと思います」
(45歳・デザイナー)

大型ペットと暮らしたかったので選んだ 

「大型犬2匹と暮らしているので、マンションでは厳しかったんです。犬たちが自由に走り回れる庭付きの家を選びました」
(32歳・会計士)

音に気を使わずに済むので選んだ 

「上下左右に隣人がいるマンションでは、常に音を気にしていました。一戸建てでは好きな時間に掃除機をかけたり、音楽作りをしたり、深夜に料理をしたり、と自分のペースで生活できると思ったので一戸建てを選びました」
(41歳・サウンドクリエイター)

マンションと一戸建て、結局どっちがいい?

マンションと一戸建て、それぞれに良い点・注意すべき点があり、「どちらが正解か」は人によって大きく異なります

とくに新築の分譲マンションと戸建て住宅を比較する場合は、見た目や価格だけでなく、日常の快適さ将来のライフスタイルまで含めて考えることが大切です。

例えば、戸建ての場合は、

ゴミ出しの曜日や時間が自治体で決められているため、朝に余裕のない人にとっては負担になることも。

一方、分譲マンションであれば、

24時間いつでも使えるゴミステーションが完備されていることが多く、生活リズムに合わせやすいという利点があります。

このように、見落としがちな小さな違いが、実は日々の暮らしの満足度に大きく影響します。

また、新築マンションの場合はセキュリティや共用施設、断熱性能など最新の設備が整っているケースも多く、利便性安心感を重視する人にはぴったりです。

マンションにするか一戸建てにするかで悩んでいる方は、それぞれのメリット・デメリット丁寧に比較した上で、自分のライフスタイル優先順位に合った選択をすることが、後悔しない住まい選びの第一歩になるでしょう。

独身女性の住まい選び|間取り・広さの正解は?ワンルームから3LDKまで比較

マンションや一戸建てを購入する際、「どれくらいの広さが必要なのか」「間取りはどうするべきか」は、多くの独身女性が悩むポイントです。

将来を見据えた快適な暮らしを手に入れるためには、ライフスタイルや価値観に合った住まいの選択が不可欠です。

ワンルーム

ワンルームは価格帯が比較的手ごろで、掃除や管理がラクなことから、初めての一人暮らしやミニマルな生活を志向する人に人気の間取りです。

ただし、寝る・食べる・くつろぐといった生活行動がすべて同じ空間に集約されるため、メリハリをつけにくいというデメリットもあります。

また、「来客を呼びづらい」「収納スペースが少ない」「在宅ワークに向いていない」といった課題も多く、
リモートワークや趣味のスペースが欲しい人にとっては、やや手狭に感じる場面が多いのが現実です。

1LDK

1LDKは、リビングダイニングと独立した寝室がある間取りで、空間を分けて暮らしたい人におすすめです。

来客時に寝室を見せずに済むほか、仕事部屋・趣味部屋・くつろぎスペースなどの使い分けがしやすく、オン・オフの切り替えができる暮らしが実現しやすいのが魅力。

ワンルームに比べて物件価格や管理費はやや高めになりますが、生活の快適さや将来的な資産価値を考えると、コストに見合う価値があると考える人も多く見られます。

特に在宅勤務が増えている昨今、1LDKは一人暮らし女性のちょうどいい選択肢として注目されています。

2LDK

2LDK(リビング+2部屋)は、独身女性のマンション購入層で最も人気のある間取りのひとつです。

寝室のほかにワークスペースや趣味部屋が確保できるため、「自分の時間を大切にしたい」「将来的にパートナーや家族が増える可能性もある」と考える人に適しています。

また、2LDKの専有面積の目安は50〜70㎡前後で、広すぎず狭すぎないちょうどいいサイズ感も魅力。将来的な売却や賃貸としてもニーズが高く、資産価値を意識するなら候補に入れておきたい間取りです。

3LDK

一見、3LDKは独身には持て余す広さに感じられるかもしれませんが、老後や在宅ワークを見据えるなら選択肢になり得ます。

「ひと部屋は寝室」「ひと部屋は仕事部屋」「もうひと部屋は収納+来客用」など、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できるのが強みです。

ただし、管理費・修繕積立金・固定資産税などのランニングコストも高くなりやすいため、慎重な判断が必要です。

「将来は親と同居したい」「住み替えせずに長く暮らしたい」という人にはフィットする間取りです。

広さは将来の自分への投資

一般的に、一人暮らしに必要な住居の最低限の広さは30㎡以上とされますが、収納・在宅ワーク・趣味・来客対応などを考慮すると、40㎡〜60㎡程度が現実的に快適なゾーンです。

広すぎる部屋は維持コストがかかりますが、「今の自分」だけでなく、「10年後、20年後の自分」も視野に入れた広さの選択は、将来的な後悔を防ぐ賢い視点です。

独身女性のマンション購入。予算の立て方と相場感、年収別シミュレーション

マンション購入を考えたとき、最初にぶつかるのが「いくらくらいの物件を買えるのか」「年収でどれくらいまでローンが組めるのか」というお金の問題。

特に独身一人暮らしの女性にとっては、無理なく返済できる予算設計が何よりも大切です。

独身女性が無理なくマンションを購入できる予算目安は?

一般的に、住宅ローンは年収の25%以内の年間返済額に収めるのが安心ラインとされています。

また、購入価格としては「年収の5~6倍」が上限の目安とされることが多く、これを超えると生活にゆとりがなくなる可能性も。

加えて、頭金・諸費用・引っ越し代・家具家電の買い替えなども想定しておくと、資金計画に抜けがありません。

独身女性に人気のエリア・間取りの相場感は?

地域や駅近などの条件によって大きく異なりますが、たとえば東京23区内で40〜60㎡程度・1LDK〜2LDKの物件の場合、相場は4,000万〜6,000万円台が中心です。
郊外や築年数にこだわらなければ、3,000万円台でも十分選択肢はあります。

独身女性に人気なのは、「治安が良い」「駅から近い」「生活利便性が高い」など、安全性とアクセスのバランスが取れた立地です。

年収400万円で購入できるマンションの目安は?

年収400万円の場合、購入可能な物件価格は2,000万円〜2,500万円程度がひとつの目安です(住宅ローンを35年で組む場合)。

この価格帯では、地方都市や郊外エリアでの新築・中古マンション、あるいは都心近郊のコンパクト物件(ワンルーム・1LDK)などが選択肢に。

ローン返済のほか、管理費・修繕積立金・固定資産税などのランニングコストも忘れずに計算しておきましょう。

年収500万円なら?視野が広がる2LDKの購入も選択肢に

年収500万円のケースでは、物件価格の目安は2,500万〜3,500万円程度
選べる物件の幅が広がり、1LDK〜2LDK、50〜70㎡クラスのマンションも視野に入ってきます。

ただし「高い物件が買える=安心」ではなく、将来の転職やライフスタイルの変化も見据えた返済計画が必要です。

固定費を抑えたい人は、中古マンションや管理費の安い物件を選ぶなど、賢い選択が安心感につながります。

年収600万〜700万円なら?立地も間取りも理想に近づく

年収600万〜700万円の場合、無理のない物件価格の目安は3,500万〜4,500万円程度が中心です。
この価格帯になると、東京23区内の駅近エリアでも、1LDK〜2LDKの築浅物件や、60㎡前後のゆとりある間取りを狙えるようになります。

広さ」「立地」「築年数」の3つのバランスを取りやすく、設備やセキュリティ面も妥協せずに選べるゾーンと言えるでしょう。

一方で、年収が上がるほど「もう少し背伸びしたい」という誘惑も増えてきますが、

住宅購入後も貯蓄や投資、旅行など、自分らしい暮らしを続けられるかを基準に判断するのがポイントです。

また、将来のライフプラン次第では、2LDKを選んでひとり時間+パートナーとの将来を両立する選択も現実的になります。

後悔しないために!独身女性がマイホーム購入で気をつけるべき注意点

続いては、独身女性がマイホーム購入の際に気をつけるべきことについて解説していきます。

マイホームを購入したい地域の治安を確認する

購入する前に、地域の治安夜間の人通りを確認しましょう。

女性ひとりで暮らすことを前提に、帰宅時の安全性を確認することが特に大切です。

年収を考慮し、無理のない返済計画を立てる

家を購入する方法は、キャッシュで購入する方法と、ローンを組む方法の2パターンがあります。

ローンを組む場合は、無理のない返済計画を立てましょう。基本的には、手取りの月々の返済額を手取り収入の25%以内に抑えるのが理想的です。修繕積立金や固定資産税などの諸経費も忘れずに計算に入れましょう。

日本女性の平均寿命は87歳と長く、定年後もしばらく生きることになる人がほとんどです。長く生きる前提で、資金繰りを考えましょう。

住宅ローンは比較検討する

現在は女性向けの住宅ローン商品も増えています。しかし、女性向けなら必ずしも最適な選択かというとそういうわけではありません。

大きな買い物ですから、面倒でも複数の住宅ローンを比較しましょう。複数社から見積もりを取り、比較検討することが大切です。

プロに相談しつつ、盲信しない

不動産業界に信頼できる友人や家族がいる場合は相談してみましょう。また、中立的な立場である住宅診断士や、独立系ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもいいでしょう。

その道のプロでも意見が異なる場合があります。ひとりの人の言いなりになるのは避け、複数人から意見を聞きましょう

さいごに。独身女性の家選びは楽しい!まずは物件を探してみよう

夫婦で家を購入する場合、お互いに譲歩する必要がありますが多かれ少なかれ妥協は必要です。

一方、独身の場合、他の人の意見に左右されず、純粋に自分に合った住まいを選べる自由さがあります。独身女性の家選びはとても楽しいのです。

とはいえ、大きな買い物ですから、

「本当に買っちゃっていいの?」「私に理想の家は買えるのかな」

と不安になる時もあるでしょう。

その場合は、まずは物件を探してみましょう。もしかして、自分の理想の住まいを購入するためには、まだまだお金が足りないかもしれません。

現実を知ることができれば、理想の住まいを購入するために、働く意欲が湧いてくるでしょう。

最終的に買う、買わないはひとまず置いておいても、とりあえず探してみましょう。今の自分の状況でどういった家を買えるかを知っておくことは、この先の人生を歩むために、有益な知識になるはずです。

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