職場の同僚や友人が入院したと聞いたとき、
「お見舞いに行くべき?」「いつ行けばいいの?」「何を持っていけば喜ばれる?」
と、悩んでしまうことはありませんか?
お見舞いを渡すタイミングを間違えたり、不適切な品物を持参したりして、かえって相手に負担をかけてしまうのは避けたいですよね。
本記事では、相手に気を使わせないお見舞いのマナーと心遣いについて、詳しく解説していきます。お見舞いに行くべき?何を持っていけばいい?など迷っている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
最初に確認すべき3つのこと

まずは、お見舞いに行く前に、確認しておきたい3つのポイントを押さえておきましょう。
本人や家族の意向を確認しよう
入院中は体調が不安定だったり、手術直後だったりと、来客を受け入れられる状態ではない時期もあります。まずは本人や家族に「お見舞いに行ってもいいか」を確認しましょう。
LINEやメールで「無理のない範囲で」と前置きして聞くと、相手も断りやすくなります。
病状と入院理由を確認しよう

病状によっては面会制限がある場合も。
また、精神的に落ち込んでいる時期や、容姿に変化が見られる病気の場合は、親しい友人でも会いたくないと感じることもあります。
面会時間とルールを確認しよう
病院によって面会時間は異なります。1日に面会できる人数は一人、など制限されている場合もあります。
その場合、あなたがお見舞いに行ったことで、ご家族が面会できなくなってしまう、というケースもあるので、要注意です。
また、感染症対策で面会制限をしている病院も多いため、事前に病院のホームページで確認するか、直接問い合わせましょう。
お見舞いに行くベストなタイミングとは?

次に、お見舞いに行くベストなタイミングを確認しましょう。
入院後、あるいは手術後、3日〜1週間程度が目安
入院直後は検査や手術の準備で慌ただしく、本人も疲れています。また退院直前も荷物の整理などで忙しいことが多いでしょう。そのため、入院生活が落ち着いた頃が最適です。
ただし、長期入院が予想される場合は、本人が「誰かと話したい」と思う時期を見計らって訪問するのも良いでしょう。
平日の午後が無難

時間帯としては、検査や診察は午前中に入ることが多いため、午後2時〜4時頃が比較的落ち着いています。
面会時間の終了間際は避け、余裕を持った時間帯を選びましょう。
短時間で切り上げよう
滞在時間は15〜30分程度が理想です。長居は禁物。「無理しないでね」と声をかけて、短めに切り上げるのがスマートです。
特に、大部屋の場合、話が盛り上がって長時間に渡り騒ぎすぎると、同室の方から反感を買うケースもあります。
お見舞いを避けるべきタイミングとは?

次に、お見舞いを避けるべきタイミングについても確認しましょう。
入院直後・手術前後
手術前後は、体調が最も不安定な時期です。本人から「来てほしい」と言われない限り、この時期は避けましょう。
食事の時間
食事は患者さんにとって貴重な楽しみの時間です。ゆっくりと食事を摂りたい方も多いので、食事時間の前後は避けるのがいいでしょう。
夜間や早朝
面会時間内であっても、夜間や早朝は本人の休息時間です。体力を消耗させてしまう可能性があります。その時間帯以外、お見舞いできない、という場合を除いて、避けた方が無難でしょう。
自分の体調が悪いとき
風邪気味や体調不良のときは、どんなに心配でも訪問は延期しましょう。入院患者は免疫力が低下していることが多く、感染リスクが高まります。
お見舞い品の選び方。喜ばれる品物は?

本・漫画・雑誌
時間を持て余している患者さんには、暇つぶしになる読み物が喜ばれます。ただし、重い内容や長編小説より、軽めの雑誌やエッセイが無難です。
音楽や動画のギフトカード
音楽配信サービスや動画サブスクのギフトカードは、入院中の退屈な時間を楽しく過ごす手助けになります。
スキンケア用品

病院は乾燥しやすいため、保湿クリームやリップクリームなど、シンプルなケア用品は重宝されます。無香料のものを選びましょう。
タオルやガーゼハンカチ
タオルやハンカチは実用的で何枚あっても困らないアイテムです。清潔感のあるシンプルなデザインが好まれます。
現金や商品券
親しい間柄なら、最も実用的なのは現金や商品券です。のし袋に「御見舞」と書いて渡しましょう。金額は3,000〜5,000円程度が一般的です。
お見舞い品の選び方。避けるべき品物は?

次に、お見舞いの品の選び方を確認しましょう。
生花や鉢植え
最近は感染症対策で生花を禁止する病院が増えています。
また、鉢植えは「根付く=寝付く」を連想させるため縁起が悪いとされます。
食べ物
食事制限がある可能性が高く、また病院内で保管する冷蔵庫がない場合も。果物やお菓子は避けた方が無難です。どうしても渡したい場合は、事前に確認を。
香りの強いもの
香水、アロマ、香りの強いハンドクリームなどは、通常時に本人が好んでいたとしても、体調不良時には不快に感じることがあります。
大きな荷物や日持ちしないもの
退院時に持ち帰るのが大変なものや、病室で場所を取るものは避けましょう。
心が和むぬいぐるみなどを持ち込むのはアリですが、サイズ感に注意して下さい。
縁起の悪いもの
シクラメン(死・苦を連想)、椿(首から落ちる花)、4や9のつく数のものなどは、縁起を気にする方もいるので配慮が必要です。
お見舞いをする際のマナー

次に、避けるべき品物についても確認しましょう。
服装は清潔感が最も大切
派手すぎず、カジュアルすぎない清潔感のある服装を心がけて下さい。
大人数での訪問は避ける
大人数だと病室が騒がしくなり、他の患者さんの迷惑になります。お見舞いは1〜2人で訪問するのが基本です。
ポジティブな話題を選ぼう
病気や症状についてあれこれ聞くのは避け、仕事や趣味の話など、明るい話題を選びましょう。仕事のトラブルや愚痴は、相手にストレスを与えるので控えめに。
写真撮影はNG
入院中の姿を撮られたくない人は多いものです。本人が望まない限り、写真撮影および、SNSへの投稿は避けましょう。
「相手が今、何を求めているのか」を最優先にしつつ、自分の気持ちを伝えよう
お見舞いで最も大切なのは、何よりも「相手に負担をかけない」という心遣いです。
自分の「心配だから会いたい」という気持ちより、お相手の「今は会いたくないかも」という気持ちを優先しましょう。形式的なマナーも大切ですが、それ以上に「相手が今何を求めているのか」を考える思いやりこそが、最も大切です。
また、お見舞いに行けない場合は、メールなどで心配している旨を伝えたり、ペイペイなどのツールを使ってお見舞金を送ったりするのも有効な手段です。
あなたなりの方法で、相手を心配していること、大切に思っていることを伝えましょう。

