メンヘラという言葉は、元々ネットスラングとして誕生したものですが、現在は一般的な言葉として定着していますよね。
メンヘラとは、精神的に不安定な人を指す俗語です。メンヘラ女子・メンヘラ男子には、「自己肯定感が低い」「感情の起伏が激しくすぐに落ち込む(ときには自傷する)」「人やモノに依存しがち」という特徴があります。
メンヘラは他人に依存したり、悪影響を与えたりすることも多いため、「メンヘラ男はめんどいから無理」「メンヘラ女子はかまってちゃんだからウザい」と嫌われがちです。
しかし、マイナスイメージが多いにもかかわらず、「メンヘラ女子はある一定層の男性にモテる」というのもまた事実。
なぜ、めんどうなはずのメンヘラ女子がモテるんでしょうか?
メンヘラ女子はなぜモテる? メンヘラ女子と付き合えば、救世主になれるかも?
メンヘラがモテる理由、それはズバリ、メンヘラ女子がタイプな男性は少なくないからです。メンヘラ女子の陰のある雰囲気や、恋人への依存は、ある種の男性から見て魅力的に映ることがあります。
重たすぎる愛情と依存、だがそれがいい!
メンヘラ女子は、様々なことに依存しがちです。アイドルや食べ物、ファッション、友だち、薬に依存することもあります。恋愛対象に依存することも多いので、ホストやコンカフェ男子にハマったら、とことんまで貢ぐ傾向もあるのです。
メンヘラ女子の彼氏になり、メンヘラ女子から依存された場合、一般的な男性は、「重い」と離れていきます。しかし、一部の男性は、「彼女は俺がいないと生きていけない」「こんなに愛してくれる人は今までいなかった!」と恍惚となるんです。
平凡な男性でも、メンヘラ女子と付き合うことで、「唯一無二のなくてはならない存在」になれるため、自尊心が満たされます。これまでの健全な恋愛関係とは違う、共依存関係だからこそ、特別な絆が感じられ、まるで「物語のヒーローとヒロイン」のような気持ちになれるのです。
ジェットコースターのような刺激的な日々
メンヘラ女子と付き合い始めたら、毎日を平穏に過ごすことはできません。
メンヘラ女子の感情の浮き沈みに振り回されることになります。時には、リスカ(リストカット)をして、彼氏をびびらせるかもしれません。暗い気持ちになったかと思えば、ラブラブな瞬間も訪れます。
つまり、メンヘラ女子と付き合うことになれば、ジェットコースターのような感情のアップダウンを体験することができるのです。平凡な日常に刺激を求めている男性にとっては、「俺がいないと死んでしまうかもしれない彼女」の存在ほど、ドラマチックなものはありません。
救世主願望(メサイア・コンプレックス)を満たせる
メンヘラ女子は孤独感を抱いており、厭世的で、依存心が強い傾向があり、自分は不幸だと感じがちです。
メンヘラ女子の彼氏になれば、「俺の愛で不幸な女性を救う」という貴重な経験ができます。救世主になれるのです。
宗教の教祖など、救世主になりたがる人は、救世主願望(メサイア・コンプレックス)があると言われています。また、救世主願望が生まれるのは、自己肯定感の低さが原因だとも言われています。何もしない自分は無価値だ、という自己肯定感の低い人が、他人を救い、救世主になることで自己肯定感を上げる、というのが救世主願望の実態です。
誰かを助けることで自分も助かりたい。そう思う男性にとって、メンヘラ女子はうってつけの彼女なのです。
最近メンヘラ多すぎない? メンヘラが増えた理由って?
ところで、メンヘラ女子の特徴に「感情の起伏が激しい」とか「他人に救いを求めて依存しがち」といったことが挙げられますが、現代ではむしろ、老若男女問わず感情が常に安定していて何にも依存していない人の方が少ないでしょう。
なぜ、この世はこんなにもメンヘラだらけになってしまったのでしょうか?
資本主義と競争。社会的プレッシャー
現代社会の資本主義下では、人は常に競争を強いられます。勝ち組、負け組という言葉が一般化し、落ちこぼれてはいけないという社会的プレッシャーがあるのです。それにもかかわらず、新卒というカードをうまく使えなければ、経済的に這い上がることが難しい現状もあります。
また、女性の場合は男女の賃金格差により貧困に追いやられたり、結婚や出産のプレッシャーをかけられたりすることもあります。また、(最近は男性もですが)外見を磨かねばならないという圧力もあります。これもまた、資本主義によるものです。電車の広告や雑誌の紙面は、「痩せなければならない」「脱毛しろ」など、コンプレックスを刺激してお金を出させようと必死です。
自己実現しろ、痩せろ、綺麗になれ、お金を稼げ、競争に勝て、生産的な人間になれ、結婚しろ、子供を産め・・・など様々なプレッシャーがストレスとなり、メンヘラ化してしまう人も少なくありません。昔はメンヘラといえば10代の若者でしたが、最近は年代問わずメンヘラ状態にある人は増えているようです。
SNSの普及。簡単に他人と比べられるようになった
SNSの普及により、友人の日常生活を会わずして知ることができるようになりました。比べたくなくても比べてしまいやすくなったのです。また、有名人との距離も近くなり、加工が当たり前になったことから、「この人はこんなに綺麗なのに、私は全然綺麗じゃない。この人みたいになりたい!」という非現実的な望みを抱きやすくもなりました。
さらには、SNSで感情を気軽にシェアできるため、実生活ではメンヘラの片鱗を全く見せずに生活している人でも、SNS上での発言は完全にメンヘラというケースも珍しくなくなりました。
SNS上でネガティブな感情を吐き出しやすくなったため、体感的に「メンヘラだらけ」と感じやすくなったのでしょう。
めんどうだけど縁を切るほどでもない・・・「メンヘラ女子との付き合い方」
メンヘラ女子の絶対数は増えていますから、周囲にメンヘラ女子がいて、「人としては好きだけど、ちょっとめんどくさい」と感じている人も増えているでしょう。ここでは、メンヘラ女子との付き合い方を解説していきます。
依存はさせない!境界線をしっかり引こう
メンヘラ女子が極度にめんどくさい存在になるのは、依存してきた時です。メンヘラ女子とストレスなく付き合いたいなら、適度な距離感を設けて、依存させないようにする必要があるでしょう。
専門家を紹介してみるのも手
メンヘラ女子が、アルコールに依存し始めたり、自傷行為をしたり、トラウマに苦しめられたりしていたら、専門家を紹介してみるのも一案です。
精神科やカウンセリングなどが必要なケースもあるでしょう。もしかしたらメンヘラ女子は単なるかまってちゃんではなく、精神的な病を抱えている可能性もあります。薬やカウンセリングで治療できるかもしれません。
自分の心を大切にして!
感情が不安定な人と付き合っていると、自分のメンタルにも悪影響が出ちゃいます。良かれと思ってメンヘラ女子の相談に親身になって乗っているうちに、自分が暗い気持ちになったり、鬱っぽくなったりする可能性もあります。
自分の心の健康を一番に大切にしましょう。必要であれば、距離を取ってください。
さいごに。メンヘラ女子はモテる。なぜなら、メンヘラは個性であり魅力でもあるから
メンヘラ女子はめんどうですが、モテます。なぜなら、魅力的だからです。
「自分に自信があって人生をエンジョイしている自立した女性」と「自信なさげで自分に依存してくれる女性」どちらが魅力的な女性だと思いますか?
女性の場合、前者の女性が断然魅力的だと思うかもしれません。ですが、自信のない男性は、「自信満々」だったり、「自立していて男に依存しなそう」な女性に魅力を感じません。
自分が助けてあげられる存在、自分に依存してくれる存在、自分なしには生きていけないと言ってくれる存在、そういった存在を求めている男性にとって、メンヘラ女子は理想の彼女なんです。
メンヘラというのは、ある意味ひとつの個性であり、魅力だと思う人もいるわけです。
ですが、彼ら、彼女らは、心の健康に重篤な問題を抱えているケースもあります。身近にいるメンヘラ女子・メンヘラ男子が精神的に辛そうだと思ったら、医療機関の受診を勧めてみるのも一案でしょう。