「また遅刻か……」「なんで毎回同じことを繰り返すんだろう?」
職場や友人関係で、慢性的に遅刻する人に悩まされ、こんな風にイライラした経験はありませんか?
遅刻は敬意を欠いた行為ですから、イライラや怒りが湧くのは当然のことです。
しかし、一般的に「遅刻魔」と呼ばれる、約束の時間にいつも遅刻する人たちの行動には、意外と複雑な心理的背景があることをご存知でしょうか? 中には、相手のことを大切に思い、尊重しているのに、なぜかいつも遅刻してしまう人もいます。
本記事では、いつも遅刻する人の心理メカニズムと、なぜその習慣が直らないのかを詳しく解説します。
遅刻する人への理解が深まれば、イライラも軽減されるかもしれません。遅刻魔に悩まされている人は、ぜひ参考にしてみてください。
遅刻する人の典型的6つのタイプ


まずは、遅刻する人の特徴を6つのタイプに分けて解説します。
楽観主義者タイプ
楽観主義タイプは、「きっと間に合う」「なんとかなる」という楽観的な思考を持つ人です。
完璧主義者タイプ
完璧主義タイプは、出発前に「もう少しだけ」と作業や身支度に時間をかけすぎるタイプです。
注意散漫タイプ


注意散漫タイプは、集中力が散漫で、準備中に他のことに気を取られてしまう人です。
時間感覚が掴めないタイプ
時間感覚の掴めないタイプは、時間の流れを正確に把握することが苦手な人です。
ストレス回避タイプ
ストレス回避タイプは、約束や会議に対して無意識的な不安やストレスを感じ、それを回避するために遅刻してしまう人です。
相手を見て判断タイプ
一番たちが悪いのが、相手を見て判断するタイプです。
このタイプの人は、重要な仕事や、目上の人との約束には絶対に遅れません。この人との約束なら遅れていいや、という「なめ」により、遅刻してしまいます。
遅刻が直らないのはなぜ?いつも遅刻する人の深層心理とは


次に、いつも遅刻する人は、なぜ遅刻を繰り返してしまうのか、その心理について解説していきます。
時間に対する認知が歪んでいる
遅刻を繰り返す人の多くは、時間に対する認知に特徴的な歪みがあります。
「計画錯誤」と呼ばれる現象により、必要な時間を過小評価し、利用可能な時間を過大評価してしまいます。
例えば、実際には30分かかる準備を「15分でできる」と思い込み、その誤った認識に基づいて行動計画を立ててしまうのです。
構ってほしい
意外に思われるかもしれませんが、遅刻は無意識の承認欲求の表れである場合もあります。
「自分を待ってくれる」「心配してくれる」という状況を作ることで、自分の存在価値を確認しようとする心理が働くこともあるのです。いわゆる「かまってちゃん」は年齢性別関わらず、存在しています。
かまってちゃんの中には、わざと遅刻をして、「◯分も待っていてくれた」ことに喜びを感じる人もいます。
コントロールされたくない気持ちが強い
他者にコントロールされることを嫌い、あえて遅刻することで「自分のペース」を主張しようとする心理が働いているケースもあります。
不安や恐怖から逃げたい
約束や会議に対して感じる不安や恐怖を感じている場合、「遅刻することで、その場にいる時間を短縮できる」という無意識的な計算が働き、遅刻するケースもあります。


遅刻がやむをえない場合もある。病気や発達障害との関連は?
注意すべきは、遅刻がその人の発達特性や病気と関連しているケースもあるということです。
ADHD(注意欠陥多動性障害)
ADHDの特徴である注意力の散漫、衝動性、時間管理の困難は、慢性的な遅刻の原因となることがあります。
うつ病や不安障害
精神的な不調により、朝起きることが困難になったり、外出への不安が高まったりすることで遅刻が増加する場合もあります。
自閉スペクトラム症(ASD)
ASD傾向がある場合、こだわりの強さや変化への適応困難により、予定通りの行動が取れなくなることがあります。
睡眠障害
睡眠障害などにより、社会的な時間軸と個人の生体リズムがずれてしまうことで、慢性的な遅刻が生じることがあります。
その場合、「自分が遅刻してしまうのはだらしないからなのだ」と自分を責め、それでも遅刻がやめられずに苦しい思いをする場合もあるのです。 40代に入ってから検査を受けて自分がADHDだと知り楽になった、という人もいますから、もしかして…と思う方は、一度検査を受けるのも一案でしょう。
優秀だけど遅刻する人がいるのはなぜ?


興味深いことに、仕事では優秀な成果を上げながらも時間にルーズな人も一定数存在します。この矛盾には以下のような理由があります。
創造性>時間管理、になりがち
研究によると、創造的思考に長けた人は、時間に対して柔軟な認識を持つ傾向があります。
集中力が高すぎる
仕事に対する集中力が高い人は、一度作業に没頭すると周囲の時間の流れを忘れてしまいます。
マルチタスク能力を過信してしまう
多くのことを同時にこなせる能力を持つ人は、時間配分に対しても楽観的になりがちです。
遅刻魔が迎える末路とは?


次に、いつも遅刻する人が陥りがちな末路について確認しましょう。
社会的信用を失う
継続的な遅刻は、確実に社会的信用を損ないます。「約束を守れない人」「責任感がない人」というレッテルを貼られ、重要な仕事や責任のある役職から外される可能性が高まります。
孤立する
遅刻し続けると、友人や同僚からの信頼を失い、誘われる機会が減少します。最終的には孤立してしまい、サポートを受けられない状況に陥ることもあります。
仕事がうまくいかず、収入も上がりづらい
遅刻が続くと、昇進の機会を逃したり、転職時の評価が下がったりします。特に管理職やリーダーポジションでは、時間管理能力は必須スキルとされるため、キャリアアップの大きな障害となります。
遅刻魔へのイライラを軽減するコツ
次に、遅刻してくる人に対するイライラを軽減するコツについて確認しましょう。
意図的ではないことを理解する
多くの場合、遅刻は意図的な行為ではありません。
その人の長所に注目する
遅刻する人でも、仕事の能力や人間性に優れた面があることが多いです。
完璧を求めない
すべての人が時間に正確である必要はないと割り切ることも大切です。
想像力を発揮する
遅刻の背景に、家庭の事情や健康上の問題、発達障害などが隠れている可能性があることを想像してみましょう。
遅刻する人への効果的な対処法・関わり方


次に、遅刻する人にどのように関わっていくべきか、をご紹介します。
感情的にならない
遅刻されてもイライラを表に出さず、冷静に対処することが大切です。感情的な反応は、相手を萎縮させたり反発心を生んだりして、メリットがないことが多いのです。
余裕を持ったスケジュールを伝える
重要な用事の場合は、実際の開始時刻より早めの時間を伝えるか、遅刻を前提としたスケジュールを組むことを検討しましょう。
リマインドする
事前に「明日は〇時からお願いします」といったリマインドを送ることで、相手の記憶を喚起し、準備を促すことができます。
いつまで待てるか伝えておく


許容できる遅刻の範囲を明確にし、それを超えた場合のルールを決めておきます。「15分以上遅刻した場合は会議を始めさせていただきます」といった具合です。
ペナルティや代替案を考えておく
遅刻された場合の代替プランを用意しておくことで、自分自身のストレスを軽減できます。他の作業をする、別の人と時間を過ごすなど、柔軟に対応できる準備をしておきましょう。
専門的なサポートを提案する
慢性的な遅刻が病気や発達障害に起因する可能性がある場合は、適切な専門機関への相談を優しく提案することも一つの方法です。
距離を置く
友達の遅刻が何度言っても治らず、改善する様子も見られない場合、一時的に距離を置きましょう。
距離を置き冷静になった後に、「遅刻されてもいいから会いたい」と思うかもしれませんし、「遅刻されてイライラするくらいなら、もう会わなくてもいい」と思うかもしれません。まずは冷静になって、自分の心と向き合いましょう。
さいごに。相手を理解し、受け入れるか否かを決めよう
遅刻は確かに困った行動ですが、その背景には様々な事情や特性が隠れている場合があります。相手を一方的に責めるのではなく、まずは理解しようとする姿勢を持つことが大切でしょう。
ただし、理解することと受け入れることは別物です。 自分の時間や気持ちを大切にしながら、適切な境界線を設けることも必要です。時には距離を置くことや、はっきりとした対処法を講じることも、お互いにとって良い結果をもたらすかもしれません。
人間関係は複雑で、正解は一つではありません。この記事が、遅刻問題に悩む皆さんにとって、より良い関係性を築くためのヒントとなれば幸いです。
時間を大切にしながらも、お互いを思いやる気持ちを忘れずに、健やかな人間関係を育んでいきましょう。











