なんで私のことをもっと気にしてくれないの?
と、何かと注目を求める「かまってちゃん女子」。その行動に困惑したり、時には疲れてしまうこともあるかもしれません。でも、彼女たちがそんなふうに振る舞うのには、意外な心理や理由が隠れています。
この記事では、「身近にかまってちゃん女子がいて対応に悩んでいる人」や「自分のかまってちゃん気質を改善したい」と考えている女性に向けて、かまってちゃん女子の心理や特徴を詳しく解説。さらに、上手な付き合い方や、かまってちゃんを卒業するための対処法をお伝えします。
心の裏側を理解し、自分や相手との関係をもっと楽に、そして心地よいものに変えていきましょう。
“かまってちゃん女子”とは?
かまってちゃん女子とは、寂しがり屋で、「かまって欲しい」気持ちが強く、依存的な女子のことです。
かまってちゃんは老若男女問わず存在していますが、男性は「感情的になってはならない」「弱みを見せてはならい」と社会から圧力をかけられているため、女性の方が、かまってちゃん的な行動を表に出しやすいという現状があります。
“かまってちゃん女子”になってしまう心理とは?
まず、かまってちゃん女子は、どのような心理から「かまってほしい」と思うのかは、人によって異なります。ここでは代表的なかまってちゃんになってしまう心理を紹介します。
愛されていることが信じられない
幼少期に親や周囲の人から十分な愛情を受けられなかった場合、周囲の人の愛情が信じられず、かまってちゃんになってしまうことがあります。
例えば、かまってちゃん女子に恋人ができた場合、恋人の愛情を確信できず、試し行動をとってしまったり、頻繁に連絡して構ってもらおうとしたりします。
自己肯定感が低く、誰かに高めて欲しいと思っている
自己肯定感が高く、自分は存在しているだけで価値があると信じられている人は、他人にかまってもらう必要性を感じません。かまってちゃん女子は、自分で自己肯定感を高めることができないため、誰かに承認されることで自己肯定感を高めたいと考えるのです。
しかし、誰かから「すごい」と褒められたり、「可愛い」「愛してる」と表現されたりすることで、一瞬自己肯定感が高まったような錯覚になり、安心したとしても、その安心はまやかしです。
自分のことが好きではない
かまってちゃん女子は、常に「誰か」を必要とします。なぜなら、自分と二人きりになることが耐えられないからです。かまってちゃん女子は自分のことが愛せていないため、自分だけの時間を居心地悪く感じるのです。
自分を愛せていないかまってちゃん女子から、「私にかまって」「私を愛して」と求められた人は、そのことを重荷に感じることがよくあります。なぜなら、自分を愛せていない人を愛するのは重労働だからです。
“かまってちゃん女子”の特徴とは?
次に、かまってちゃん女子にはどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
頻繁にLINEやSNSでメッセージをすることを求める
かまってちゃん女子は常に誰かと繋がっていたいという気持ちを持っています。
メッセージがすぐに既読にならなかったり、返信が遅れたりすると、不安になって、さらにメッセージを送ったり、鬼電したりすることも珍しくありません。
かまってちゃん女子は病みアピールや自虐をする
対面やSNSなどを通じて、「病んでいる」アピールをすることもあります。他人から「大丈夫?」と声をかけられるのを待っているのです。また、自虐をすることも珍しくありません。「私って〇〇だからダメだ」とアピールし、「そんなことないよ!」と励ましてもらうことを待つこともよくあります。
ネガティブな発言が多いのもかまってちゃん女子の特徴
かまってちゃん女子はネガティブな発言をして、周囲の人の関心や同情を得ようとすることがあります。
本人は無意識にネガティブ発言をしていますが、心の奥では、「ネガティブ発言をすることで、優しい言葉をかけられるなどメリットがある」ことを知っています。
しかし、そういった発言をし続けると、周囲から人が離れてしまいますから、長期的な目線で見るとマイナスの影響が大きいことは自覚しておくべきでしょう。
自分が中心にならないと気が済まない
かまってちゃん女子は、心に余裕がないため、自分中心になってしまいがちです。他人が別の話題をしているのに、会話の主導権を奪って自分の話にしてしまうこともあります。
また、相手の話に共感をするふりをして、自分の体験を語ったり、会話の中心に居座ろうとしたりする傾向もあります。
悲劇のヒロインぶる
かまってちゃん女子は自分に自信がないため、周囲の人と自分を比較しがちです。そして、「他の人は幸せそうなのに、なんで私だけ」と悲劇のヒロインぶることも多いのです。
他人の痛みに目を向ける余裕がなく、自分だけが可哀想、という気持ちになってしまいがちなため、周囲の人からは「自己中」だと思われることも少なくありません。
周りにいる“かまってちゃん女子”への対処法とは?
かまってちゃん女子との付き合い方に困っている場合、下記の対処法を試してみましょう。
共依存に陥らないよう、距離感を保つ
かまってちゃん女子が精神的に負担になっている場合は、物理的に距離をとりましょう。
頻繁にあったり、メッセージをやり取りしたりするのをやめてみてください。相手の依存的な行動に引っ張られそうになったら、しばらく会うのをやめてみると言うのも一案です。
ポジティブな声かけをする
かまってちゃん女子のいいところや、努力しているところを積極的に見つけて褒めてあげましょう。
かまってちゃん女子が自分でも気づいていない長所をさりげなく指摘してあげて、彼女自身の自己肯定感を高めるサポートをしてあげるのも良さそうです。
関係を断つ
かまってちゃん女子との関係が心理的に負担になっている場合、関係を断つと言うのも一案です。
無理に関係を続ける必要はありません。「でも、彼女のことは見捨てられない」という場合、すでに共依存関係に陥っている可能性もあるでしょう。
まずは、冷静になるために、少し距離を置いてみるのも一案です。
“かまってちゃん女子”をやめたいなら
「自分がかまってちゃん女子だという自覚がある。かまってちゃんをやめたい」という方もいらっしゃるでしょう。その場合は、以下の方法を試してみましょう。
カウンセリングを受けてみる
日本ではカウンセリング文化が根付いていないため、カウンセリングに行くことに高いハードルがあると感じる方も多いでしょう。しかし、プロの聞き手に話を聞いてもらい、自分の気持ちを整理することで、心理状態が改善する可能性は多いにあります。
ただし、精神的な病や依存症などと診断されていない場合、カウンセリングは自費になるため、一回5千円〜1万円程度の費用が必要になってきます。
また、カウンセリングは一回行ったら何かが変わるというものではなく、定期的に通う必要があるものです。そのため、時間とお金にある程度余裕がある方でないと、この方法は難しいかもしれません。
自分のことを褒める
かまってちゃん女子になってしまう一因は、自己肯定感の低さです。
自己肯定感がマックスに高まっていると、他人からの承認は必要ないため、かまってちゃんになる必要はありません。つまり、自分で自己肯定感を上げることで、かまってちゃん女性を脱することができるのです。
自分で自己肯定感を上げることが難しいから困っているのだ
と思うかもしれませんが、手軽に自己肯定感を上げられる方法もあります。
例えば、1日の終わり、夜寝る前に、今日できたこと、よかったことをノートに書き出してみるのです。三行程度でいいので、試してみましょう。例えば、「今日、クリームシチューがめっちゃ美味しく作れた」など、簡単なことでいいのです。
こうした習慣をつけることで、「自分の中のポジティブな面に目をむける癖」を作ることができます。
ひとりの時間を楽しむ
ひとりの時間が一番楽しい時間になれば、他人をあまり必要としなくなります。ひとりで集中できる趣味を見つけてみましょう。
- 料理を作る
- 絵を描く
- 小説を書く
- 掃除をする
- DIYをする
- 映画を鑑賞して感想ブログを書く
- ポッドキャストを配信する
など、なんでもいいので初めてみましょう。
また、自分の部屋に好みのインテリアを置いたり、お気に入りのアロマを炊いたりするのもお勧めです。自分の部屋が最も心地よい空間になれば、気持ちが満たされ、穏やかになるでしょう。
他人と比較することをやめてみる
他人と比較することをやめれば心が穏やかになります。また、他人と自分を比較していることに気がついたら、そのトリガー(きっかけ)を見つけてください。
例えば、SNSを見ているときに比較が始まった、と気がついたら、SNSを一週間やめてみましょう。一週間やめた後、SNSは害しかないからやめよう、という結論になるかもしれませんし、時間制限をしよう、という結論になるかもしれません。まずは試してみましょう。
さいごに。“かまってちゃん女子”を責めないで
かまってちゃん女子にイライラしたら、相手を責めたくなるかもしれませんが、責めてもいいことは一つもありません。イライラし始めたら距離を置きましょう。
自分自身がかまってちゃんである、と自覚している場合も同様です。かまってちゃんである自分を責めても自己嫌悪に陥るだけです。「またかまってちゃんな行動をしてしまったな」とあるがままを見つめて、その行動がいいか、悪いかの判断は保留にしましょう。
判断して、責めてしまうと、苦しくなるだけです。
感情的になってジャッジする前に、冷静に事実を受け止められるようになれば、いずれは「かまってちゃん」との適切な距離が見つかるはずです。