休みの日が来るたびに、なんとなく憂鬱になる…。
予定がないと「もったいない」気がして、かといって無理に埋めると疲れが溜まってしま。家でゆっくりしようと思ったのに、気づけばスマホをだらだらと見て、夕方に「今日も何もできなかった」と自己嫌悪に陥る。
一人時間が得意そうな人を見ると、なぜあんなに充実して見えるのだろうと少し羨ましくなる人や、一人時間の過ごし方に苦手意識がある人もいるでしょう。
今回は、上手な「一人時間の過ごし方」のヒントをご紹介します。
「充実させなければ」をいったん手放す
一人時間に苦手意識を持つ人の多くが、無意識に「一人の時間は生産的に使わなければならない」というプレッシャーを自分に課しています。SNSには常に誰かの充実した休日が流れてくるため、「私もこうしなければ」という気持ちに拍車がかかるのです。
しかし一人時間がうまい人を観察すると、「何もしない時間」に罪悪感を持っていないことがわかります。
ぼーっとする、好きな音楽をかけてただ天井を見る、ふらっと近所を歩く。それをサボりとも無駄とも思っていないのです。
心理学では、目的なく心をさまよわせる状態、いわゆる「デフォルトモードネットワーク」が活性化する時間は、創造性の回復や自己理解に深く関わっていることがわかっています。
スマホを眺めるのではなく、意識的に「ぼーっとする」ことは、脳にとってれっきとした休息であり、クリエイティビティを活性化するためにも必要な時間なのです。
「したいこと」より「したくないこと」を先に決める
一人時間を持て余してしまう人は、「今日何しよう」という問いを、毎回ゼロから考えようとしています。
選択肢が多すぎると人は動けなくなる、という心理現象をご存知でしょうか。バリー・シュワルツの「選択のパラドックス」が、ここでも働いています。選択肢が多すぎるゆえに、何でもできる自由な一日ほど、何もできずに終わりやすいのです。
一人時間がうまい人は、「今日は人に会わない」「スマホは夕方まで見ない」「仕事のことは考えない」という、しないことのルールを持っていることが多いです。
したいことを探すより、したくないことをはっきりさせると残った空間に、自然とやりたいことが浮かび上がってきます。
インプットとリセットを混同しない

一人時間の使い方として、カフェで読書、映画鑑賞、美術館、料理の作り置き……というリストを思い浮かべる人は多いと思います。どれも素敵な過ごし方ですが、ひとつ確認してほしいことがあります。それは「疲れているのに、インプットを詰め込んでいないか」ということです。
インプット型の一人時間と、リセット型の一人時間は、目的がまったく違います。
読書や映画は刺激と情報を受け取るもので、脳が動いています。一方、散歩、入浴、ストレッチ、ぼーっとする時間は、神経系を落ち着かせるためのものです。疲労している状態でインプットを続けると、休んだ気がしないまま週明けを迎えることになります。
一人時間がうまい人は、自分が今「インプットしたい状態」なのか「リセットしたい状態」なのかを、なんとなく感じ取っています。
「スマホを見る」と「休む」を切り離す
一人時間がうまくいかない原因の筆頭として、スマホの存在は避けて通れません。
なんとなく手持ち無沙汰になると反射的にスマホを開いて、SNSを眺めて、気づいたら1時間が過ぎていることも多いでしょう。あの時間は休んでいるようで、実はもっとも「休めていない」時間のひとつです。
他人の日常、ニュース、広告、誰かの意見。次々と流れてくる情報を受け取り続けることは、脳にとってかなりのコストがかかる行為です。スマホを見た後に「なんか疲れた」と感じるのは、気のせいではありません。
一人時間がうまい人は、スマホを見ない時間を意図的に作っています。完全にやめるのではなく、「1時間はスマホを部屋の外に置く」など、小さなルールを設けているだけで十分です。
自分の「回復パターン」を知る
一人時間がうまい人は、「自分が何をすると回復するか」を知っています。
心理学では、人は刺激への反応パターンによって大きく「外向型」と「内向型」に分類されます。外向型の人はアクティブに動くことでエネルギーを回復し、内向型の人は静かに一人でいることで回復します。自分がどちらに近いかを知るだけで、一人時間の設計はずいぶん楽になります。
「友人と会った翌日は一人でいたい」「動いた週末の後は、家でのんびりしたい」など、自分のリズムを観察していくと、自然と自分に合う一人時間の形が見えてきます。
一人時間を楽しめる人は、人生を楽しめる人
人生には、一人でいる時間が必ずあります。
一人でいる時間を、自分と向き合い、自分を癒し、自分を楽しませる時間にできれば、人生はもっと楽しく、美しいものになるでしょう。
一人時間に何をしたらいいのかわからないという人は、まずは「今日しないこと」から決めてみてくださいね。


