「片付けられない女」はダメ?恋愛できない?理由・程度別の改善方法を解説

部屋が散らかっている様を見て、

片付けられない私ってダメな女なのかな

と落ち込んだことはありませんか?

SNSで見かける完璧に整理整頓された部屋と自分の部屋を比較して、自己嫌悪に陥ったことがある人は少なくないでしょう。

現代社会では「片付け=自己管理力」という固定観念が根強く、特に女性に対して「女だから家事ができて当然」「部屋は綺麗にしていて当然」という無言のプレッシャーがかかっています。

しかし、片付けられない背景には様々な理由があり、決して「だらしない」の一言で片付けられるものではありません。

この記事では、片付けられない女性への社会的偏見と向き合い、片付けられない原因を理解し、改善方法を見つけるためのヒントをお伝えします。

この記事を書いた人

今来今

編集者を経て現在フリーライター。複数メディアにて、執筆・連載中。視界が開けるような記事を発信していきたいです。

目次

片付けられない女=だらしない?固定観念を問い直す

最初に理解しておきたいのは、片付けの能力人格の良し悪し全く別のものだということです。

片付けの能力と人格は別物

片付けられないことを「だらしない」と一括りにしてしまうのは、その人の多面性を無視した偏見に過ぎません。

現実には、片付けが苦手なのは単に忙しいだけだという人もいます。また、生まれながらに片付けが苦手で、片付けようとしても片付けられない人もいることも認識しておくべきでしょう。

「完璧な部屋」への幻想を手放す

SNSや雑誌で見かける完璧に整理整頓された部屋は、確かに美しく理想的に見えます。しかし、これらの多くは撮影のために特別に準備されたものや、プロの手が入ったものです。

また、その部屋に住む人のライフスタイルや価値観が、必ずしもあなたと同じではないことも忘れてはいけません。

大切なのは、他人の基準ではなく、あなた自身が快適に過ごせる空間を作ることです。

片付けられない女になってしまう理由をチェック

次に、片付けられない理由について確認していきましょう。片付けられない理由は、人によって異なります。

完璧主義で逆に片付けられなくなった

完璧にやらなければ意味がない」という思考が、かえって片付けを困難にすることがあります。

完璧を求めすぎると、少しでも散らかるとやる気を失い、結果として何も手をつけられなくなってしまうのです。

子供時代の影響で片付けられない女に

子供の頃に「片付けなさい」と厳しく言われ続けた経験がある場合、片付けに対してネガティブな感情を抱いている可能性もあります。

また、逆に片付けの方法を教えてもらえなかった場合、大人になってからやり方がわからず、放置してしまうケースもあります。

ストレスやうつ状態

ストレス、不安、うつ状態などの感情的な問題が片付けの障害となることもあります。

心に余裕がない時は、部屋の整理整頓にまで気が回らないのは自然なことです。

発達特性(ADHDやASD)

近年の研究で、片付けの困難さが発達特性と関連していることが明らかになってきました。

ADHD(注意欠如・多動性障害)の場合、

注意の切り替えが困難だったり、優先順位をつけるのが苦手だったり、衝動的に物を買ってしまったりしがちです。これらの特性は、片付けや整理整頓を困難にする要因となります。

また、自閉スペクトラム症(ASD)で 感覚過敏がある場合、

特定の素材や音に敏感で、片付け作業そのものが苦痛になることがあります。

物への執着心がある

いつか使うかもしれない」「思い出が詰まっている」など、物への執着が強い場合、手放すことが困難になります。

家が狭くて片付けられない女に

収納スペースが少ない、家族との共有スペースが多いなど、物理的な制約が片付けの障害となっている場合もあります。

忙しすぎて片付けられない女に

仕事、家事、育児、介護など、多くの責任を抱えている場合、片付けに回す時間やエネルギーが不足することがあります。単純に部屋を片付ける余裕がない人も多いのです。

特に女性の場合、家事や育児と外での仕事という、いわゆる「ダブルシフト」をこなしている人も多いので、時間が足りなくなるのは自然なことでしょう。

片付けられない女はダメで、男はあり?

片付けられない理由はさまざまで、個人によって異なります。片付けられない理由を特定し、片付けられるようになるのは前向きな行動でしょう。

ただし、「私は片付けられない女だからダメ」と自己否定する前に、考えておくべき視点があります。

独身男性の部屋は散らかり放題でも、「男の子の部屋って感じ」などと言われて問題視されない一方、女性は片付けられないことが大問題かのように言われる現実がある、という点です。

日本社会には「女性は家事が得意で、部屋を綺麗に保つべき」という根深い性別役割意識が存在しています。この意識は、女性に対して片付けや家事への期待を高める一方で、男性に対しては「多少散らかっていても仕方がない」という寛容さを示します。

また、女性が片付けられない場合、その影響は配偶者にも及ぶため重大な過失だと考えられがちです。これは「家事は女性の役割」という前提に基づいた考え方なのです。

大切なのは、これが現時点での社会的期待であって、この性別役割に基づいた社会的期待は、時代と共に変わっていくということです。

もうすでに忙しい女性の中には、家の掃除を外注している人もいます。片付けられないなら、誰かに片付けて貰えば問題ない、もしくは、散らかり放題でもOK、という人も出てきているのです。ですから、「片付けられない女だから自分はダメだ」と思う必要はありません。

大切なのは、自分にとって何が優先事項なのかを明確にし、社会から期待される性別役割に無理やり自分を合わせようとしすぎないことです。

片付けられない程度別、改善方法

次に、片付けられない女を卒業したいという人向けに、改善方法を紹介していきます。

レベル1:軽度(日常生活に大きな支障なし)

  • 物の定位置は決まっているが、時々散らかる
  • 来客前には片付けられる

こういったレベルの散らかり具合の場合、以下の方法を試してみましょう。

  • 15分ルール:毎日15分だけ片付ける時間を作る
  • ワンタッチルール:使ったものはすぐに元の場所に戻す
  • 捨てる習慣:新しいものを買ったら、古いものを1つ手放す習慣をつける

レベル2:中度(生活に一部支障あり)

片付けようと思うが、どこから手をつけていいか分からない、と思う程度には散らかっている場合、以下の方法を試してみましょう。

  • カテゴリー別整理:衣類、書類、雑貨など、カテゴリーごとに整理する
  • 収納の見直し:使いやすい収納用品を導入する
  • スモールステップ:一度に全部やろうとせず、引き出し一つから始める

レベル3:重度(生活に大きな支障あり)

必要なものが見つからないとか、物が散乱して床が見えない状態の場合、ひとりで抱え込まず、他の人を頼りましょう

  • 専門家に相談:整理収納アドバイザーや心理カウンセラーに相談する
  • 医療機関の受診:発達障害やうつ病などの可能性を検討する
  • 家族や友人を頼る:周りの協力を求める

特に、以下の項目に当てはまる場合は、周囲の人に相談してみることをお勧めします。

  • 片付けたいと思っているのに、どうしても行動に移せない
  • 衝動的に物を買ってしまう

  • 物の整理や優先順位をつけるのが極端に苦手

  • 片付けられないことで日常生活に支障が出ている

恋愛への影響。片付けができない女は恋愛できない?

自分が「片付けられない女」であるゆえに、恋愛に及び腰になってしまう人もいるかもしれません。ですが、完璧な人間はいません。あなたが片付けられないことをコンプレックスに思っているように、相手も何かしらのコンプレックスがあるはずです。

それぞれ得意・不得意が異なるからこそ、お互いの得意分野を活かし、苦手分野を補い合える関係になれるのです。

片付けるか否か、どっちでもOK。自分らしい暮らしを見つけよう

片付けられないことは、決して「ダメ」なことではありません。

この社会は「片付けられない女(つまり家事ができない女)はダメ」という性別役割規範があります。それゆえに、生活に支障があるわけでもないのに、片付けられないことに過度にコンプレックスを抱かされてしまっているだけだ、という可能性もあるのです。

社会の期待や他人の基準に振り回されず、あなた自身が快適に過ごせる空間と方法を見つけましょう。必要であれば専門家の助けを借りることも、決して恥ずかしいことではありません。完璧を求めすぎず、小さな変化を積み重ねながら、自分らしい暮らし方を見つけていってください。

あなたの価値は、部屋の状態によって決まるものではありません。自分を大切にし、自分らしく生きることが何よりも大切なことなのです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次