冬に旬を迎える『牡蠣』は「海のミルク」と呼ばれるほど、牛乳のようにバランスよく、栄養価が高いことが知られています。牡蠣の旬は夏と冬の2回ですが、冬の牡蠣は真牡蠣と言われる種類で、産卵前の栄養を蓄えており、濃厚でクリーミーな味が特徴的です。
今回は、栄養たっぷりの牡蠣を美味しく食べられるレシピをご紹介します。
「牡蠣」のうれしい効果効能

生で食べても、煮ても焼いても、揚げてもおいしい牡蠣ですが、健康に欠かせない栄養素もたっぷり含まれています。
風邪、インフルエンザなどから打ち勝つ免疫力があれば、感染予防でき、元気な毎日を過ごすことができますが、感染症対策におすすめの栄養素の一つが牡蠣に豊富に含まれる亜鉛です。亜鉛は、自然免疫と獲得免疫の維持に必要な栄養素で、細胞内の亜鉛濃度が上がることで、感染症予防や症状の軽減につながると考えられています。また、発育の促進や傷の回復を早め、味覚を正常に保つ働きもあります。
亜鉛は、レモンなどに含まれるクエン酸やビタミンCと一緒にとることで、吸収率が上がります。ファーストフードなど加工食品に偏った食事や極端なダイエットは亜鉛不足を招き、女性は不足しがちといわれますので、意識して取り入れたい食材です。
「牡蠣」の選び方や適切な保存方法
殻付きの場合、口を閉じていて重いものを選ぶようにしましょう。殻に傷が多いと収穫後の洗浄作業の過程で弱っている可能性がありますので、傷は少ないほうがおすすめです。重みがある牡蠣は、身がしっかりと詰まっています。
むき身の場合は、身と貝柱がしっかりくっついているものを選びましょう。貝柱が半透明のほうがよく、身にツヤがあり、ふっくらとふくらんで弾力があるもの、身の色は少し黄色みがかっているものは新鮮な証拠です。身の外側にある薄い膜は、盛り上がり、くっきりとした黒色をしているものが新鮮でおすすめです。
牡蠣は、冷蔵保存し、なるべく早く食べきるようにしましょう。塩水入りパックに入ったむき身ならそのまま冷凍保存もでき、1ヵ月程度保存可能ですが、なるべく早く食べきり、しっかり加熱して食べるようにしましょう。
おすすめの「牡蠣レシピ」2品
牡蠣と野菜の塩昆布蒸し

80Kcal
<材料>2人分
□牡蠣(むき身) 12個(200g)
□大根 12cm分
□人参 小2/3本
□しょうが 1かけ
□ねぎ 1本
□塩昆布 3g
□塩 小さじ1/2
□酒 大さじ1
<作り方>
- ボウルに水カップ2、塩を入れて混ぜ、塩水をつくる。ざるに牡蠣を入れ、ざるごと塩水のボウルにつけて手で全体をひと混ぜする。ざるを揺すってふり洗いし、汚れを落とす。ざるを取り出して水けをきり、別のボウルに入れる。酒をふってからめる。
- 大根と人参は皮をむき、ピーラーなどで縦に細長い薄切りにする。しょうがは皮をむき、1㎜幅に切り、せん切りにする。ねぎは根元を切り落とし、端から2~3㎜幅に切る。
- 耐熱容器に大根、人参を盛り、牡蠣をのせる。しょうが、塩昆布を全体に散らしてラップをし、電子レンジ600Wに約3分30秒間かける。牡蠣がふっくらとしたらラップを外し、ねぎをのせてできあがり。
牡蠣の炊き込みご飯

310 Kcal
<材料>約4人分
□牡蠣(むき身) 12個(200g)
□米 2合
□しょうが 1かけ
□塩 小さじ1/2
□酒 大さじ1と1/3
□濃口しょうゆ 大さじ1
□塩 小さじ1/3
<作り方>
- ボウルに水カップ2、塩を入れて混ぜ、塩水をつくる。ざるに牡蠣を入れ、ざるごと塩水のボウルにつけて手で全体をひと混ぜする。ざるを揺すってふり洗いをし、汚れを落とす。ざるを取り出し、水けをきる。小さめの鍋に水カップ2/3、調味料の材料を入れて中火で煮立て、かきを加える。再び煮立ったら、菜箸でよく混ぜながら、2~3分間煮る。牡蠣がふっくらとしたら、ボウルで受けたざるに上げ、牡蠣と煮汁に分ける。煮汁はそのままよく冷ます。
- 米は洗ってざるに上げ、4~5分間おいて水けをきる。炊飯器の内釜に米を入れ、1の牡蠣の煮汁を加える。炊飯器の白米の2合の目盛りのところまで水を足し、約30分間おいて浸水させる。しょうがは皮をむき、1㎜の厚さの薄切りにしてから、1㎜幅に切り、せん切りにする。
- 2の米を炊飯器で普通に炊く。炊き上がったら、牡蠣、しょうがを全体に広げるようにのせ、ふたをして5~10分間蒸らす。しゃもじで底からさっくりと混ぜ合わせたらできあがり。

