近年、SNSでの炎上事件が後を絶ちません。X(旧Twitter)上では日々常に何かが炎上している状況です。
一度の失言、ワードや行動が瞬く間に拡散され、時には人生を大きく変えてしまうSNS炎上。その末路は想像以上に過酷です。
本記事では、様々な例からその末路や迷惑行為の予防策について、詳しく解説します。
芸能人・有名人のSNS炎上の末路

まずは、SNSで炎上した人たちの末路についてみていきましょう。
テレビ界から姿を消す
芸能界では、SNS炎上が直接的にキャリア終了に繋がるケースが数多く存在します。
不適切な発言やワード、行動がSNSで拡散されることで、テレビ出演のオファーが激減し、最終的に芸能界を引退せざるを得なくなった芸能人は少なくありません。
炎上しても、その後、弁護士の力をかりたり、真摯な謝罪と一定期間の自粛を経て、段階的にメディア露出を増やしていく戦略で、テレビに復帰する人もいます。
借金を背負う
炎上による経済的ダメージは深刻です。CM契約の打ち切り、イベント出演のキャンセル、書籍の出版停止など、直接的な収入減少に加え、損害賠償請求を受けるケースもあります。
年収が数千万円から数百万円に激減したり、損害補償金などを支払うために借金を抱えることになったりした事例も報告されています。
フォロワー数が激減する

インフルエンサーにとってフォロワー数は生命線ですが、炎上により一夜にして数十万人のフォロワーを失うケースもあります。
特に企業案件をメインとするインフルエンサーの場合、フォロワー離れは直接的な収入減少に直結します。
企業との契約が打ち切られる
ブランドイメージを守るため企業が炎上したインフルエンサーとの契約を打ち切るケースも多々あります。
一度失った企業の信頼を回復するのは理由や何であれ非常に困難で、新たな案件獲得も厳しくなります。
プラットフォームからBANされる
度重なる炎上により、YouTubeやInstagramなどのプラットフォームからアカウント停止処分を受けるリスクもあります。
プラットフォーム依存の収益構造を持つインフルエンサーにとって、これは致命的な打撃となります。
一般人のSNS炎上の末路

SNS炎上によって人生が狂ってしまうのは、一般人も同様です。
就職・転職が難しくなる
近年、一般人でも炎上により実名や顔写真が特定され、学生でも、研修や就職活動に深刻な影響を受けるケースが増加しています。
採用担当者がSNSをチェックすることが当たり前となった現在、過去の炎上歴が発覚すると採用見送りとなる可能性が高くなるのです。
家族・友人関係が悪化する
炎上により家族や友人にも迷惑をかけてしまい、人間関係が破綻するケースも少なくありません。
家族の職場や学校に抗議の電話がかかってくるなど、深刻な二次被害を被る可能性もあります。
精神的に追い詰められる
連日続く批判コメントや個人攻撃により、うつ病や不安障害を発症するケースもあります。
中には自傷行為や自殺を考えるまでに追い込まれる人もおり、メンタルヘルスへの影響は計り知れません。

なぜ人はSNS炎上する投稿をしてしまうの?

次に、なぜ人は炎上する投稿をしてしまうのか、その原因や理由について確認しましょう。
承認欲求が強い
SNSで炎上しやすい人の多くに共通するのが、強い承認欲求です。
「いいね」や「リツイート」といった反応を求めるあまり、過激な発言や行動に走りがちになります。たとえ批判的な反応であっても、注目を集めることに快感を覚えてしまう人もいるのです。
リスクの認識が甘い
デジタルネイティブ世代でも、SNSの拡散力やデジタルタトゥーの恐ろしさを十分に理解していないケースが多く見られます。
「少しくらい大丈夫」という軽い気持ちでの投稿が、取り返しのつかない結果を招くことも珍しくありません。
エコーチャンバー効果によって、自分の投稿の異常さに気がつけない
同じような価値観を持つフォロワーに囲まれることで、自分の発言が一般的だと錯覚してしまう「エコーチャンバー効果」も炎上の要因の一つです。
フォロワーからの共感的な反応に慣れてしまい、より広い社会での反応を予測できなくなっているのです。
SNS炎上しやすい人の特徴とは?

次に、SNS炎上しやすい人の特徴についてみていきましょう。
感情的になりやすい
感情的になりやすい人は、冷静な判断ができず、過激な投稿をしてしまいがちです。
自己中心的な考えを持っている
自分の立場や価値観を絶対視し、他者の視点を理解しようとしない人も炎上しやすい傾向があります。


今すぐできる!SNS炎上から身を守るための対策と対処法

最後に、SNS炎上から身を守るための対策と対処法をご紹介します。
自宅のドアに貼れない投稿はしない
よく言われるのは、「自宅のドアに貼り付けられたら問題がある投稿はしてはならない」というものです。
SNSは匿名のものが多いですが、簡単には削除できません。監視され特定班などによって特定検知されてしまう可能性はゼロではありません。
24時間ルールを設ける
記事や画像、動画を一日寝かせてみたら、やっぱり投稿しないほうがいい、と気づけるかもしれません。
感情的な反論は避ける
SNS炎上に巻き込まれたら、感情的に反応することは避けて、冷静に対応しましょう。
エコーチェンバーを避ける
近年ではAIなどにより、SNSやネットは自分に最適化された投稿が流れてくるため、「自分の価値観は多数派」だと思いがちです。
そういったエコーチェンバーを避けるために、ブラウザのシークレットモードを利用するなど、「自分用に最適化されていない情報」をとりにいく習慣をつけましょう。
また、SNSにどっぷり浸かるのではなく、自ら分析をして距離をとり、デジタルデトックスをする時間を設けるのも一案です。

さいごに。SNSリテラシーの向上がカギ。炎上は他人事じゃない!

SNSにおける炎上は、芸能人・インフルエンサー・一般人を問わず、人生に深刻な影響を与えるトラブルとなる可能性があります。
一度失った信頼や築き上げたキャリアを回復するのは容易ではありません。
特に現代では、デジタルタトゥーにより過去の過ちが長期間にわたって残り続けるため、簡単には削除できず、一瞬の判断ミスが人生を大きく左右することがあります。
炎上は「他人事」ではありません。有名・無名にかかわらず、誰もが当事者になる可能性があることを理解し、誤解を招かないように、日頃からその防止のため、リスク管理を心がけることが大切です。
また、炎上を防ぐためには個人の努力だけでなく、社会全体での取り組みも重要でしょう。プラットフォーム事業者による適切なガイドライン策定と実施、マニュアル化、法的枠組みの整備、メディアリテラシー教育の充実など、多角的なアプローチが求められています。
SNSは現代社会において欠かせないコミュニケーションツールです。その恩恵を最大限に享受するためにも、個人、企業、国、さまざまなレベルで、ネットリテラシーを高め、炎上対策を講じていく必要があるでしょう。