「周りが結婚・出産していく」自分だけ取り残されている感がある人へ

周りが結婚・出産していく中で、自分だけ取り残されていると感じていませんか?

SNSを開けば結婚報告が目にはいり、久しぶりに会った友人からは妊娠の知らせが届く。心から祝福したいのに、胸の奥がざわざわする——。そんな自分に罪悪感を覚えていませんか?

大丈夫です。その感情は、あなたが冷たい人間だから感じるものではありません。私たちは「比較」という、とても人間らしい罠にはまっているだけなのです。

「自分だけ取り残されている」という感覚は、社会の期待周囲の進展を見て感じるものかもしれません。

この記事では、あなたが「自分だけ取り残されている」と感じる理由を解明し、それを克服するための具体的な方法をご紹介します。この記事を読むことで、新たな視点が得られ、「自分だけ取り残されている」という感覚からも卒業できるでしょう。

この記事を書いた人

今来今

切れ味鋭くリアルを斬るフリーライター。恋愛や仕事、社会のモヤモヤをアラサー女子の先輩目線でズバッと斬り込み、読む人に新しい風を届けます。

目次

自分だけ取り残されている。「比較」は脳の癖、あなたの本音ではない

私たちの感情は「出来事」そのものではなく、「出来事をどう解釈するか」によって生まれます。

友人の結婚報告という出来事はいいも悪いもない、中立的な事実です。それを「私だけ遅れている」と解釈するか、「友人の新しい門出だ」と解釈するかで、感じる感情はまったく変わります。

では、なぜ私たちは「取り残されている」という孤独を感じるような解釈を選んでしまうのでしょう? 

それは社会が用意した◯歳までには結婚して、◯歳で出産して、といった「標準的な人生の時刻表」を、無意識のうちに自分の物差しにしているからです。

でも、よく考えてみてください。その時刻表は誰が作ったものでしょうか?

自分だけ取り残されている。「したい」と「しなきゃ」は、別物

結婚や出産について、こう自問してみてください。

私は本当に結婚したいのか?それとも、周りが期待しているから、しなきゃと思っているのか?

この問いは、意外と答えにくいものです。

なぜなら、私たちは幼い頃から「女性は結婚して母になるもの」「主婦になるもの」というメッセージを、様々な形で受け取ってきているのですから。そのメッセージが強すぎて、自分の本音が見えなくなっていることも少なくありません。

もしあなたの答えが「周りの期待」寄りだとしたら? 他者の期待に応えることで得られる安心感よりも、自分の人生を生きることで得られる充実感の方が、ずっと持続的で深いものだと思い出す必要があるでしょう。

あなたは、「誰か」の人生を歩んでいるのではなく、「あなただけ・自分」の人生を歩んでいくのですから。

「自分だけ取り残されている」孤独感は錯覚————人生にゴールはない

「みんなが進んでいる」と感じるとき、私たちは人生を100メートル走のように捉えています。でも実際の人生は、それぞれが違う道を違うペースで歩く旅のようなものです。結婚によって、ゴールインしたわけでも、あなたがスタートラインに立ち尽くしているわけでもありません。

ある友人は結婚という道を選び、別の友人は起業という道を選び、あなたはまた別の道を模索している。それだけのことです。「自分だけ取り残されている」と不安になることはありません。

その孤独感は、脳が勝手に比較して作り出した錯覚です。

「自分だけ取り残されている」という言葉自体が、誰かが作った基準に自分を当てはめようとしている証拠・原因なのだと、気がつく必要があるでしょう。

SNSは「ハイライトリール」———比較するなら条件を揃えて

SNSでキラキラした幸せ報告を見ると、つい「みんな順調で、私だけが……」と感じてしまいます。でも、ちょっと待ってください。SNSに投稿されるのは、人生の「ベストシーン」だけ。結婚式の写真の裏にある不安葛藤育児の疲労夫婦喧嘩は、投稿されません。

あなたが比較しているのは、「あなたの日常のすべて」と「他人の人生のハイライト」。これは、フェアな比較ではありませんよね。

もし比較せずにいられないなら、せめて「自分の過去」と「自分の現在」を比べてみてください。1年前のあなたと比べて、成長したことは? 得たものは? 新しく挑戦したことは? 他人の座標軸ではなく、あなた自身の成長曲線を見つめてみましょう

そんなふうに考えてみると、自分自身もちゃんと変化し、成長し、行動できていることがわかるはずです。

視野を広げて。幸せの形は、ひとつじゃない

結婚や出産が興味深い経験であることは事実です。でも、それらは幸せのマスト条件ではありません。

深い友情、やりがいのある仕事、創造的な趣味、社会貢献、学び続ける喜び、たった一人のリラックスした時間————幸せの源泉は、驚くほど多様です。

むしろ問題は、「結婚しなきゃ、子ども産まなきゃ」という義務感から焦って結婚・出産を選択してしまうことです。

義務感で始めた関係や役割は、後々、自分も相手も苦しめる可能性があります。

自分と向き合う。あなたの人生の主人公は、あなただけ

人生の意味は、あなた自身が決めるもの
社会でも親でも友人でもなく、あなた自身が決めるものです。

私は私のタイミングで生きていい」「私には私の幸せの形がある」————この当たり前だけれど忘れがちな事実を、改めて自分に許可してあげませんか?

もし結婚や出産を心から望んでいるなら、他人と比較しても何も始まりません。焦らず、自分のペースで進めばいいのです。

また、結婚や出産にそれほど興味がないなら、「結婚すべき?出産すべき?」といった問いはあなたにとって重要な問いではないということですから、あなたの人生にとって、より意義深い問いを見つける必要があるでしょう。

一人ぼっちじゃない。今日からできる小さな一歩

最後に、ひとつ提案です。今日から、誰かと自分を比較しそうになったら、こう唱えてみてください。

あの人はあの人。私は私。どちらも正解
そして、「しなきゃ」という言葉を使いそうになったら、「したい?」に置き換えてみてください。

この問いかけの繰り返しが、あなたの本音への道しるべになります。

さらに、週に一度でいいので、「自分が心から楽しいと感じたこと」を3つ書き出してみてください。小さなことで構いません。

  • 美味しいコーヒーを飲んだ
  • 好きな音楽を聴いた
  • 笑える動画を見つけた。

こういった些細な行動で十分です。この習慣が、「他人の幸せ」ではなく「自分の幸せ」に意識を向ける練習になります。

「自分だけが取り残されている」と感じる正体の理由は、脳が勝手に比較して生み出した孤独感にすぎません。

人生には「標準」も「遅れ」もありません。あるのは、あなた自身が選び取る、かけがえのない「今」だけです。

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