一生独身を貫く女性が「ずるい」と思われるのはナゼ?

現在、女性の生涯未婚率(一生に一度も結婚しない割合)は2割程度です。結婚しない人、結婚願望がない人は年々増えてきていますから、今後、ますます一生独身を貫く女性の割合は増えていくでしょう。

いまや絶対に結婚しなければならない時代ではないですが、それでもまだ独身に対する偏見はゼロではありません。なかには、「一生独身を貫くなんてずるい」と非難する人もいます。

今回は、独身女性が晒される偏見や、なぜ非難されがちなのか、また、一生独身で幸せに生きるためのヒントをご紹介します。

目次

一生独身の女性に対する世間の声。「ずるい」と言われるのはナゼ?

一生独身を貫く女性に対して、「ずるい」という声が上がることがあります。これにはいくつかの理由があります。

一生独身を貫く女性が「ずるい」と思われる理由1 自由&自己中心性の象徴

一生独身を貫く女性は、家事や子育て、義父母の介護といった責任や無償労働から解放されています。自由に自分の時間を使い、仕事や趣味に邁進できるのです。

家事や、育児、介護といった無償の労働を「女性だからして当然」と思っている人は、独身女性が「女性ならして当然の無償労働」を不当に逃れている自己中心的な人間だと捉えることがあるのです。

とくに、これまで「女性だから家事、育児、介護などのケア労働をするのが当然」と社会から教えられ、従ってきた、あるいはそうしなければ生きていけない女性にとって、独身を貫く女性は、「自分がしてきた他者へのケア、奉仕を不当に逃れている存在」に見えます。

それゆえ、「ずるい」と感じてしまいがちなのです。自分もそうできるならしたかった、でもできなかった、なぜ私だけが……そういったじくじたる思いが、「ずるい」という言葉になって表れているのでしょう。

一生独身を貫く女性が「ずるい」と思われる理由2 経済的な自立

一生独身で生きる女性は、経済的に自立している場合がほとんどです。また、一生独身で生きる女性の多くは出産をしないため、育児でキャリアが中断されることも稀です。結婚や出産による経済的なリスクを避け、自分の収入を自分のために使うことができるため、これも「ずるい」と感じられる理由の一つだと言えるでしょう。

一生独身を貫く女性が「ずるい」と思われる理由3 社会的期待を裏切っている

伝統的な社会では、結婚や家庭を持つことが女性の役割とされてきました。結婚して子どもを産み育てることが「女の幸せ」であり、家族や子どもをケアするのは労働ではなく「愛」ゆえだ、とされてきたのです。

社会は、女性に結婚し、子育てや家事という再生産労働を「愛」という名のもとに無償ですることを期待しています。家事や育児や介護は、外注すると高くつきます。「愛」ゆえに女性が無償でしてくれたら、助かる人は少なくないのです。

一生独身を選ぶ女性は、こういった社会からの期待を裏切っているとみなされるため、「ずるい」と思われるのでしょう。

独身差別にどう向き合うべき?

一生独身を貫く女性は「ずるい」と思われるだけではなく、「未熟」と思われたり差別されたりすることがあります。「結婚してこそ一人前」という考えを持つ人はいまだに存在しているため、独身者は子供っぽいとかわがままだと思われがちなのです。こういった独身差別に対抗するには、以下のようなアプローチが考えられます。

独身差別への対処法1 自己肯定感を高める

自分自身の選択に自信を持ち、他人の意見に左右されないために、自己肯定感を高めておくことが重要です。自己肯定感を下げてくるような人とは距離を置き、自分を大切にしてくれる人との付き合いを大切にしましょう。

独身差別への対処法2 教育と啓発

独身生活に対する偏見をなくすためには、啓発が必要です。メディアや教育機関を通じて、多様な生き方を尊重する文化を広めることで、独身差別は減っていくでしょう。

独身差別への対処法3 仲間やコミュニティを見つける

同じような価値観を持つ仲間やコミュニティ、支援ネットワークを見つけることで、共感やサポートを得ることができます。趣味のサークル、オンラインコミュニティ、SNSなどを活用し、繋がりを増やしていきましょう。

独身の女性と既婚女性、どちらが幸せ?

ところで、独身女性と既婚女性のどちらが幸せなのでしょうか? どちらが幸せか、は一概に言えるものではありません。それぞれ異なる幸せがあり、個人の価値観によって、どちらが正解かは変わってきます。

独身女性の幸せ

独身のいいところは、自由が多いことです。自分で稼いだお金は自分のために使えますし、家ではひとりでくつろげます。結婚したら、女性が男性のぶんの家事・育児を引き受ける場合が多いですが、そういった不平等からも自由でいられます。

既婚女性の幸せ

既婚女性の場合は、絶対的な味方がいる安心感や、家庭を築く喜び、子育ての喜びなどを感じることができます。とくに子どもが生まれたあとは、溢れんばかりの愛情が湧いてくるのを感じ、多好感に包まれる、など幸せを感じる瞬間が多いようです。

一生独身の女性に必要な年収、貯金、職業は?

独身と既婚にはそれぞれの幸せがあります。自らの心に問いかけてみて、やはり結婚はしたくない、と思うのなら、独身女性として幸せに生きていく準備をする必要があるのでしょう。一生独身で生きるためには、経済的な安定が不可欠です。

一生独身の女性に必要な年収とは?

一般的に、独身女性の平均年収は約300万円程度ですが、安定した生活を送るためには、400万円以上を目指すことが望ましいでしょう。高収入を得るためには、弁護士や会計士などの士業や管理職、IT系の専門職、医療職、公務員などが適しています。

一生独身の女性に必要な貯金とは?

老後に安心して生活するためには、最低でも2000万~3000万円程度の貯金が必要だと言われています。生活費に加えて医療費、介護費用をカバーできるよう、日々、計画的に貯蓄を行いましょう。

一生独身の女性に適した職業とは?

安定した収入が得られる職業が理想ですから、公務員などは最適でしょう。様々な働き方ができて、需要が高い、行政書士や薬剤師などの専門職も魅力的な選択肢です。

大切なのは、「働きに見合った給与が支払われない業界」を避けることです。たとえば、いくら子どもが好きだからといって保育士になるのは、おすすめできません。なぜなら、保育士の給与は「配偶者が大黒柱である」ことを想定して設定された低賃金であることが多く、一生独身で生きる女性には向かないからです。

一生独身の女性が幸せに生きるには?

最後に、一生独身の女性が幸せに生きるためのヒントを紹介していきます。

一生独身の女性が幸せに生きるヒント1 自己実現と成長

趣味のスキルアップやキャリアアップなど、自分の成長を感じられる活動に取り組みましょう。ひとりで漫然と生きていると、人生に飽きてしまいがちなので、ときおり成長を感じられると、刺激になります。

一生独身の女性が幸せに生きるヒント2 充実した人間関係を築く

友だちやコミュニティとのつながりを大切にしましょう。独身のメリットは自由にひとりの時間を謳歌できることですが、老後、ずっとひとりでいると孤立し、孤独を感じることになるかもしれません。暇なときに交流できる人との関係を、若いうちから築いておきましょう。

一生独身の女性が幸せに生きるヒント3 経済的安定と貯蓄

安定した収入と計画的な貯蓄が安心感をもたらします。投資や副業を通じて経済的な基盤を強化しておくと、将来の不安を減らしましょう。

また、貯めたり増やしたりするだけではなく、騙されないようにする、という心意気も大切です。ひとり暮らしの中年や老人を狙った詐欺(投資詐欺・国際ロマンス詐欺など)は無数にありますから、注意しておきましょう。


一生独身の女性が幸せに生きるヒント4 健康維持・管理

心身の健康は幸せの基盤となります。定期的な運動や健康的な食生活を心がけましょう。また、健康診断や歯科検診などは定期的に行い、意識的に身体のメンテナンスを行いましょう。

一生独身の女性が幸せに生きるヒント5 自分の幸せを大切にし、人と比べない

他人にどう思われるかではなく、自分自身の幸せを追求しましょう。



さいごに

一生独身を貫く女性はときどき「ずるい」と言われることがあります。独身女性は、「これまで課されてきた女性の役割」から自由に見えるゆえに、嫉妬や偏見、差別の対象になりがちなのです。

そういった偏見に負けずに幸せに生きるためには、自分自身の価値観を尊重し、経済的な安定と健康管理を心掛け、充実した人間関係を築くことが大切です。

既婚でも独身でも、不幸になることもできれば、幸せになることもできます。独身を貫くと決めたら、周囲の声に惑わされず、自分の幸せを追求していきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次