このまま一生独身で生きていけるだろうか?
女性が一生独身で生きていくには、老後のためにどれくらい貯金すべき?
病気になったらどうしよう…年金だけで生活できる?
結婚しない人生を選ぶ女性が増える一方で、将来のお金の不安を感じている人も少なくありません。
また、日本は男女の賃金格差が激しく、女性がひとりで豊かに生きていくだけの収入を得たり貯金したりすることは容易とはいえません。
こういった社会的背景を鑑みると、女性が一生独身で生きるためには、相応の覚悟と準備が必要だと言えるでしょう。独身で生きていくためには、生活費・住居費・医療費・老後のための貯金などを計画的に考えることが大切です。
本記事では、一生独身を選択した女性が、経済的に安定した生活を送るために必要な貯金額・年収の目安を解説します。

女性の平均年収はいくら?一生独身で生きていくための賃金・貯金は得られる?

まずは、女性の平均年収について確認していきましょう。
男性の場合は、30代、40代と年齢が上がるにつれて平均年収は上がっていきますが、女性の場合は、30代がピークで、そのあとは多くの人が上昇していません。それゆえ、生涯独身を貫く女性にとって、経済的な困難が予想されるわけです。
しかし、これはあくまで全体の平均であり、職業や業界によって、稼げる金額や昇給の程度は、大きな差があります。
たとえば、IT業界などは、性別の格差がなく、高収入を稼いでいる人が少なくありませんし、医師や弁護士、会計士などの専門職も性差別的な賃金形態にはなっていません。(ただし、近年まで女性だけが医学部入学の際に減点されており、仕事を始める前の段階での性差別はあった)。
典型的な職業は保育士です。保育士は、子どもの命を預かる、責任が重く重要な仕事であり、社会にとって必要不可欠なエッセンシャルワークです。しかし、多くの場合賃金が不当に低く、月収20万以下になることもざらです。
賃金が低い業界を選んでしまったら、いくらハードワークであっても、ひとりで生きていくのに十分な賃金を得ることは難しくなります。
一生独身で生きていきたいなら、はじめから、不当に低い給与しか払わない業界は避けるべきでしょう。
一生独身で生きると決めた女性にとって適した職業とは?
「老後までに3000万なんて到底貯められない」と思う女性は少なくないでしょう。
以下に、一般的に一生独身で生きると決めた女性にとって最適と言われている職業を紹介していきます。
IT系の専門職

IT業界はまだまだ需要も高く、比較的高収入です。
とくに、AIを活用した分野の専門スキルは、需要が高まり続けることが予想されます。
医療職・薬剤師
医療業界は安定しており、需要も高く、比較的高収入が期待できる職種が多いです。特に薬剤師は需要が高く、さまざまな働き方ができるという点で魅力的です。
看護師かITエンジニアか、どちらかを選ぶことができる環境にいるのなら、長く働けて労働にみあった給与が支払われるITエンジニアを選んだほうがよいかもしれません。
公務員
公務員は安定した収入を得られ、よっぽどのことがない限り定年まで安定して働けます。そのため、将来の計画が立てやすい職業だと言えるでしょう。
専門職(弁護士、会計士、医師など)

弁護士や会計士、医師、などの専門職は高収入が期待できます。
また、税理士、行政書士、司法書士なども、開業し顧客を安定的に得ることができたなら、雇われ医師や弁護士よりも高収入を得ることは可能です。
専門的なスキルを身につけて開業することで、高収入を得られる可能性があります。
理系の研究職
大学や研究機関での研究職や教育職も比較的高収入が見込めます。
大学で講師の仕事が得られても、一コマいくらの世界であり、安定していると言えません。どれだけ優秀だったとしても、仕事がない、または薄給での講師の仕事のみ、という人はたくさんいます。
大学院に進学する場合は、その分野で食べていくことが現実的なのか、をしっかり見極める必要があるでしょう。
一生独身の女性に必要な貯金額は?老後資金はいくら必要?

安定した収入や仕事を持つことが大切だ、と述べてきましたが、
実際、どれくらいの収入があれば老後も安心なのか
と不安に思っていらっしゃる方は少なくないでしょう。
一生独身の女性が安心して生きていくためには、貯金が必要です。
老後に必要な資金は、生活スタイルや健康状態によって大きく異なりますが、一般的には以下のように考えられます。
生涯独身の場合、老後にかかる生活費と必要な貯金の目安
会社員の場合、現在の日本の年金の平均受給額は月額15万円程度ですから、残りの5万円程度の生活費を補うためには約1800万円の生活費が必要だということになります。
しかしこれはあくまでも会社員の場合であって、フリーランスや自営業者の場合は、年金受給額はぐっと低くなるので注意が必要でしょう。
また、年を重ねることで医療費や介護費、住宅の補修費などが必要になることも考慮する必要があります。
いまから老後までにこれだけの貯金を貯めるためには、毎月いくら貯金をするべきなのか、を計算してみましょう。
一生独身を選んだ女性は毎月どれくらい貯金すればいい?

では、今から老後までにこの貯金額を準備するためには、毎月いくら貯金すればよいのでしょうか?
たとえば、
- 30歳から60歳までの30年間で 2,000万円を貯める場合、毎月約5.5万円 を貯金する必要があります。
- 40歳から60歳までの20年間で 2,000万円を貯める場合、毎月約8.5万円 の貯金が必要になります。
老後のために貯金をすべきか?それとも今を楽しむか?

こんなに貯金をしていたら、節約生活になってしまう。若いうちに楽しめないなんて、何のための人生?
と思う人もいるでしょう。
もちろん、貯金は 絶対にしなければならないもの ではありません。
大切なのは、 「老後の安心」と「今の楽しみ」のどちらを優先したいか?」 という価値観のバランスです。
- 老後の不安を解消したい人 → 収入を増やす、または計画的に貯金を進める
- 今の生活を充実させたい人 → 貯金しすぎず、経験や楽しみにお金を使う
老後の不安を解消したいのか、若いいまのうちに欲しいものを買いたいのか、どちらがいいのか、正解はありません。
自分にとって 納得のいく人生設計 を考え、無理のない範囲で準備を進めていきましょう。


一生独身の女性は貯金のほかに、終活も意識すべき?


一生独身の女性にとって、ひとつ気がかりなのは、自分が死ぬ際に、様々な手続きをしてくれる人がいるのか、という点でしょう。
終活を始めるのは、一般的には50代から60代が多いようです。
- 40代は、将来を見透けて貯蓄や投資を行い
- 50代は遺言書の作成や遺品整理、エンディングノートを記入
- 60代以降は介護施設の検討や葬儀の準備
これらを行っておけば、準備万端です。
いまは60代でも十分元気で現役感がありますから、「終活なんてまだ早い」と思っている方も多いでしょう。ですが、終活は、安心して老後を迎えるための重要なステップです。


一生独身で生きていくために必要なお金と向き合おう
一生独身で生きていくには、貯金や年収の計画が欠かせません。
大切なのは、「老後が不安だから貯金しなきゃ」と焦るのではなく、自分の理想の生き方を考えたうえで、無理なく準備していくこと。貯金をしっかり確保するのも、今を楽しみながらバランスよく備えるのも、どちらも正解です。
まずは 「どんな暮らしをしたいか?」 をイメージし、そのために必要なお金を知ることから始めましょう。
また、一生独身で生きていくと決めたなら、経済的自立と安定のほかに、心と体の健康、社会的なつながりに気を配ることも大切。
「さまざまな不安」を「人生を楽しむための計画」に変えて、理想の未来を描いていきましょう。



