夕方になると頭痛がする。薬を飲んでも良くならない・・・。
そんなお悩みありませんか?
最近では、『頭痛外来』ができるほど、この頭痛にお悩みの方が急増中。
その頭痛の原因、もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれません。
自律神経とは?
自律神経ってなんとなく聞いたことあるけど、いったいなんなの?
と思っている方も少なく無いはず。
まずは、この自律神経についてご紹介していきます。
自律神経は、体の活動・休息のバランスをとってくれる神経のこと。
交感神経、副交感神経という言葉を、一度くらいは聞いたことがないでしょうか?
この二つの神経のことを自律神経と呼び、体の活動・興奮をつかさどる『交感神経」と、体の休息をつかさどる『副交感神経」に分けられます。
二つの神経は、体に与えられる様々な刺激によりどちらか一方が有利になり、体のバランスを保ってくれています。
例えば、周りが暗くなると、眠気を感じることがありませんか?
それは、目から入る刺激が少なくなることで、副交感神経が有利になり眠気を感じるようになるからなのです。
この自律神経の作用により、様々なホルモンの分泌が誘導されたり、血行促進が行われているのため、自律神経は私たちが健康的な生活を送るうえでとても大切なものだということが、わかるかと思います。
ですから、自律神経である交感神経と副交感神経の活動が乱れてしまうと、様々な体調不良へと繋がってしまうのです。
自律神経が乱れるとどうなるの?
では、この自律神経が乱れる、つまり、つねに交感神経が優位になっている状態が続くとどうなってしまうのでしょうか…。
交感神経が優位ということは、体が常に興奮状態ということ。
体は緊張しっぱなしで硬直気味。体も休まらないため、眠気も起きにくく寝不足状態。さらに興奮状態のため、イライラが続く…なんて悪循環になってしまうことが考えられます。
ですから、頭痛や不眠、全身の倦怠感などの慢性的なお悩みが症状として出てくることがあります。
セルフチェック
□頭痛やめまい、耳鳴りがする
□胸が圧迫される感じや苦しい感じがある
□脈拍が早い、動悸がする
□便秘や下痢になりやすい、または繰り返している
□全身がだるい
□胃の調子が悪く、食欲がわかない、胸やけや吐き気がする
□肩こりや腰痛が解消しない
□朝、起きるのがつらい
□寝ても寝ても疲れがとれない
□不安、イライラすることが多い
□気分が憂うつである
□集中力が続かない
これらは、自律神経失調症の症状や不調の一例です。
3つ以上該当する項目があった方は、自律神経失調症を疑った方がよいかもしれません。
セルフチェックの項目を見てもわかるように、自律神経の乱れによる体の不調は様々。
自律神経の乱れの治療は、薬などを服用することで完治させるものではなく、乱れの原因となっている、日々のストレスや、食生活、生活習慣を改善していくことが必要となるため、なかなか大変なのです。
きちんと治療していくうえで、日々の生活を整えていくことはとても大切ですが、
今回は、手軽に自律神経の乱れの原因を改善するおすすめのツボをご紹介します。
おススメのツボ
ツボは筋肉と骨の境目や、筋肉同士が交差する場所に多く、私たちの体に361個存在しているツボですが、内臓や中枢神経の機能低下を改善させることできるため、自律神経のバランスを整えることが可能と言われています。
・労宮(ろうきゅう)
場所:労宮は、手を握ったとき、手掌に触れる示指と中指の指先の間にあります。
ストレスや胸の痛み、緊張や不安を和らげる効果があると言われており、落ち着かないときやイライラしたときに刺激してみてください。
定期的に押すことでストレスの蓄積を防げるので、テレビやお風呂中など、何気ない時に押してみるのもGoodです!
・合谷(ごうごく)
場所:合谷は、親指と人指し指の骨が交差した部分から、人差し指へ向かって順に押していき、痛みを感じる場所に存在します。
多くの症状に使われ「万能なツボ」と言われています。
合谷を押すと自律神経の乱れからくる、肩こりや頭痛に効果があります。
・外関(がいかん)
場所:外関は、手の甲側で手首の中心からひじ方向に自分の指3本分下がった場所にあるツボです。
疲労回復や頭痛の緩和などに効果があるツボです。
・足三里(あしさんり)
場所:ひざのお皿のすぐ下の外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところに存在します。
足三里を押すことで、足の不調や、胃腸の不調に効くとされています。
・太衝(たいしょう)
場所:足の親指と人差し指の間を上がっていき、両指の骨が交わるところに存在しています。
太衝を押すことで、ストレス解消、頭痛や目の症状、下を血管が通っているため足先の血流改善にも効果があります。
ツボ押しは、手軽にできるセルフケア。
ぜひ日々の生活に取り入れて、自律神経の乱れ改善に役立ててみてくださいね。
参照・参考文献
・東洋医学臨床論(医道の日本社)
・新版 経絡経穴概論(医道の日本社)
・日本鍼灸治療学会誌
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/64/1/64_18/_article/-char/ja/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ans/49/1/49_1/_pdf
・公共社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
https://www.zensin.or.jp/news/20151215-01.html