「人生で一番楽しかったのはいつですか」「人生の岐路で何を大切にしましたか」
そんな素朴な問いを20代以上の男女に投げかけたところ、興味深い傾向が見えてきました。 今回実施したアンケートは、20代から70代以上までの男女(有効回答は男性3,721人、女性1,590人)を対象に、幸福度についてヒアリングしたものです。
回答に明確な男女差が現れた質問や、男女差で見る幸福度の違いを見ることができました。
本記事では、アンケート結果をもとに、人生の選び方や価値観、幸福度に男女差はあるのか、今が楽しいと感じる人にはどういった共通点があるのかをレポートしていきます。
幸福度に男女差?「今が楽しい」と答えた人の割合、実は女性の方が多い
まず気になるのが「今が楽しい」と感じている人の割合です。
今回の調査では、男性が9.0%だったのに対し、女性は14.2%でした。数字だけ見ると女性の方が5ポイントほど高く、男性のおよそ1.6倍にあたります。
ただし「女性の方が幸福度が高い・幸せに生きている」といった話に単純化するのは早計です。もしかしたら「女性の方が幸せだと感じるハードルが低い」だけの可能性もあります。
あくまで感じ方の違いとして捉えておきたいところです。
幸福度に男女差?人生の岐路で重視するもの、男女で見える価値観の違い

また、「人生の大きな選択をするとき、最も大切にするものは何ですか」という質問では、より鮮明な差が出ました。
「自分の気持ち」を重視すると答えたのは、
男性39.7%に対して女性48.4%。実に8.7ポイントもの開きがあります。
一方で「収入・お金」を重視すると答えた割合は、
男性5.99%に対して女性3.77%と逆転しており、
「リスクの少なさ」を重視する割合はほぼ横並び(男性6.9%・女性7.3%)でした。
こうして並べてみると、女性の方が内面的な感覚を選択基準に据える傾向がやや強く、男性の方が実利的な条件に目を向けやすい、という構図がぼんやりと浮かび上がってきます。
もちろん、男性にも「自分の気持ち」を重視する人は4割近くいるわけで、決して男性が気持ちを軽視しているという話ではありません。あくまで比率としての傾向であり、「性差よりも個人差の方がずっと大きい」ことは強調しておきたいところです。
さて、ここまでは男女の「違い」に注目してきましたが、ここからは一転、「共通点」を見ていきましょう。
幸福度に男女差?「今が楽しい人」に限ると、過去の選択への肯定感は男女でほぼ同じ
全体で見ると、過去の選択を肯定する割合(「選んでよかった」「どちらかといえば選んでよかった」の合計)は男性29.2%、女性32.9%と、ここでもやや女性の方が高くなっています。
ところが「今が楽しい」と答えた人だけに絞り込むと、様相がガラリと変わります。過去の選択を肯定する割合は、男性54.0%、女性54.2%と、その差はわずか0.2ポイント。ほとんど誤差の範囲と言っていいレベルまで縮まるのです。
今が楽しければ、過去の選択も自然と肯定的に振り返れるという傾向に、男女の垣根はどうやらなさそうです。
この共通点は、実はもう一つの数字にも表れています。次はその話をしましょう。
「今が楽しい人」は男女とも「自分の気持ち」を重視する度合いが高まる
先ほど、人生の岐路で「自分の気持ち」を重視する割合には男女差があると述べました。ところが「今が楽しい人」に絞ると、この項目も両者ともそろって底上げされます。
男性は全体の39.7%から50.1%へ、女性は48.4%から60.4%へと、それぞれ10ポイント前後アップするのです。
男女で重視する度合いの水準そのものは違ったままですが、「今が楽しい人ほど、自分の気持ちを優先する選択をしてきた」という方向性は、男女ともにぴったり一致しています。
全体平均との差だけを見れば、男性は10.6ポイント増、女性は12.0ポイント増と、上昇幅もほぼ同程度です。
男女の違いと共通点、両方を知ることの意味
ここまでの数字を並べてみると、面白い構図が見えてきます。
「今が楽しい」と感じる割合や、選択で「自分の気持ち」を重視する割合には、たしかに男女差があります。けれどその差は、「今が楽しい人」というフィルターをかけた瞬間に、かなりの部分が消えてしまいます。
これは、男女で人生の選び方の傾向が異なるとしても、満足感の土台になっているものはそう変わらない、ということを示唆しているのかもしれません。
そもそも「人生の岐路」って、どんな場面で訪れる?

ところで、そもそも人々が「人生の岐路だった」と感じるのはどんな場面なのでしょうか?
アンケート結果を確認すると、進学・学校選び、就職・仕事選び、転職・退職、結婚・離婚、恋愛やパートナーとの関係、引っ越し・移住、出産・子育て、家族や親に関すること、病気・健康に関すること、お金や大きな買い物、そして夢や目標を追うかどうかなど、実に幅広い場面が「人生の岐路」として挙げられていました。 また、人生の中で何度も複数の岐路を経験してきたと答えた人も少なくありません。
進学や就職といった若い頃の選択から、結婚や転職、引っ越しといった人生の節目まで、岐路の中身は年代によっても変わってくるはずです。
こうした「何を岐路と感じるか」の多様さそのものが、価値観や人生の選び方に唯一の正解などないことの証左だと言えるでしょう。
自分の気持ちに素直に従うことが、「今が楽しい」という実感につながる
今回の調査を振り返ると、人生の岐路で何を重視するかや、「今が楽しい」と感じる割合には、たしかに男女で差が見られました。
しかし「今が楽しい」と感じている人たちに限れば、過去の選択への肯定感はほぼ同じ水準に並び、「自分の気持ちを大切にする」という姿勢も男女共通で強まっていました。
人生の選び方に「正解」や「男女の型」があるわけではなく、大事なのは自分の気持ちに素直に従うこと。そうすれば、今を楽しむことができ、過去の選択も肯定できやすくなる。
今回のデータは、そんなシンプルな事実をあらためて浮かび上がらせてくれたと言えそうです。
※本調査の関連性はあくまで傾向であり、絶対的な因果関係を示すものではありません。
<調査概要>
調査名:「人生の岐路に関するアンケート」「人生で一番楽しかった時期に関するアンケート」
調査日:2025年12月8日、2026年8月7日
調査方法:「QR/バーコードリーダー・アイコニット」アプリ内アンケートコーナーにて実施
調査対象者:「QR/バーコードリーダー・アイコニット」アプリユーザー
有効回答者数:5,311人
※文中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合があります
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