膝の痛みは60代とかになってからでしょ?
なんてCMなどを見ながら思っていたのに、歩くたびになんだか違和感を覚える膝。
膝が重い感じがする?
膝が…痛いかも?
歩き出しに膝に激痛が走る…。
そんな膝の違和感や痛みにお悩みの30代、40代が実は増えているんです!!
そこで、今回は膝の痛みを解消するおすすめのツボをご紹介します。
30代でも4割の人が膝痛を経験!?
厚生労働省の発表によると、60歳以上で膝痛を患っている人数は約3,000万人と推定されており、これは日本人の全人口の4人に1人にあたります。
60代、70代の2人に1人が膝の痛みを抱えており、男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど発症率は上がっていきます。
さらに、あるアンケート結果では、30代から膝が痛み出したと回答した方が、なんと4割もいたことがわかっています。
働き盛り世代の膝痛の原因とは…
膝関節は、歩くときは体重の2倍もの重さを支えてくれている、身体の中でも重要な場所。
脚の上部にあたる太ももの骨と、下部にあるすね側の骨、そして膝のお皿と言われる箇所の骨などが合わさって構成されており、その動きはとても複雑です。
その複雑さから、力を吸収するクッションのような役割や筋肉の力を伝える滑車のような役割を持っています。
以上のことから、比較的若い年代から膝を痛める原因として、以下のようなことが考えられます。
筋力低下
膝関節を動かすには、お尻から脚までの複数の筋肉が使われます。
例えば、太ももにある前後の筋や、お尻の筋肉、さらには骨盤付近にある筋肉などが働き膝関節が動かされます。
これらの筋肉は身体の中でも比較的大きな筋肉に分類されますが、長時間同じ姿勢での仕事や普段の生活ではあまり使われなくなる筋肉のため、徐々に筋肉量が低下していきがちです。
さらに、筋肉量が低下することで血行不良が起こり、筋肉が硬くなり関節やその周りの筋肉が硬くなり、柔軟性の低下にも繋がります。
関節の老化
膝関節には、クッションの役割を果たす軟骨があります。
この軟骨は、歳を重ねるにつれてすり減ってしまいます。これが、高齢者の主な膝痛の原因となるわけですが、若い時から以下のようなことに気をつけないと、膝関節の軟骨がすり減ってしまうことに。
例えば、体重が重いやスポーツなどでの激しい動きや、肉体労働で身体に負担がかかるような動きをしている。といった習慣があると、膝関節への負担は大きくなり、軟骨が摩耗するのも早く、若いうちから関節の老化へとつながります。
東洋医学で診る「膝痛」
東洋医学で診る膝痛は、東洋医学と同様に外傷・老化・その他の原因とわけて考え治療を行います。
特別な疾患による膝痛以外に関しては、基本的に血行不良により痛みの物質が発生しているため、膝周囲に痛みが出ていると考えます。
痛みが出ている箇所への直接な鍼灸治療や、膝周囲の血行促進を目的としたツボに鍼やお灸をし、血行を促進させ、痛みの物質を流すという治療を行います。
セルフでケアを行う場合は、ツボ押しの他にお灸で温める方法がおすすめです。
おすすめのツボ
梁丘(りょうきゅう)
場所_膝蓋骨(膝のお皿)の外側の上端から指 3 本分上に行ったところ。
内膝眼(ないしつがん)、外膝眼(がいしつがん)
場所_膝蓋骨(膝のお皿)のすぐ下にある外側と内側のくぼみのところ。内側を内膝眼、外側が外膝眼。 膝の痛みといえばのツボです。
陰陵泉(いんりょうせん)
場所_足の内くるぶしから骨の内側を真上に辿っていくと指が止まるところ。丁度カーブしている骨のあたり。
委中(いちゅう)
場所_膝裏の横じわの中央。
参照
・東洋医学概論(医道の日本社)、
・東洋医学臨床論(医道の日本社)、
・ツボ単~経血取穴法・経血由来解説・兪穴単語帳
・日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/
・日本東洋医学系物理療法学会誌 「変形性膝関節症の病態と鍼灸治療」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsop/44/2/44_9/_article/-char/ja/
・日本鍼灸エビデンスレポート 全日本鍼灸学会誌「変形性膝関節症に対する運動療法を併用した鍼灸治療」
https://www.ejim.ncgg.go.jp/doc/pdf/h22.pdf